日本共産党

2002年6月2日(日)「しんぶん赤旗」

印パ緊張 各国が自国民に避難勧告

国連も職員家族退去決定

カシミールで死者多数


 【ニューデリー1日竹下岳】インド・パキスタン両国による全面戦争の危機が迫るなかで、主要国は相次いで自国民に避難を呼びかけています。

 米英両国はすでに印パ両国に滞在している自国民に退去を勧告しています。

 一日には、フランスもインドからの退去勧告を出したほか、ヨーロッパやアジア諸国も退避準備を開始する意向です。

 また、国連も印パ両国から外国人職員の家族を退去させる決定を行ったと伝えられます。

 日本外務省も同日、これまでのカシミール地方についての退避勧告に加えて、インド全域への渡航延期の勧告を発表しました。

 カシミール地方ではすでに、かつてない規模の砲撃戦が展開されており、兵士・民間人に多数の死者が出ています。

 そのなかで、インドのバジパイ首相とパキスタンのムシャラフ大統領は、ともにカザフスタンで開かれる国際会議(二日〜四日)に出席する予定です。バジパイ首相はパキスタンとの一切の対話を拒否していますが、ロシアは両首脳の対話を実現させようと動いており、成り行きが注目されます。

 これまでにも英国のストロー外相、日本の杉浦外務副大臣が相次いで両国を訪問しましたが、両者とも危機的な情勢認識を示しています。

 


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