日本共産党

2002年6月1日(土)「しんぶん赤旗」

日本国債2段格下げ

国内債務 「先進国未踏の領域」

米ムーディーズ


 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは三十一日、日本国債の格付けを現在の「Aa(ダブルエー)3」から「A(シングルエー)2」に二段階引き下げたと発表しました。

 同社は、日本政府の経済政策では「国内債務(借金)状況の持続的悪化に歯止めをかけることができない」との結論にもとづくものとし、戦後の先進諸国に例をみない「未踏の領域」に入りつつあると指摘しています。

 今回の格下げの結果、日本はサミット(主要国首脳会議)参加七カ国の中で唯一「A」格に転落し、チリ、ボツワナより下で、ポーランドなどと並びました。

 同社は昨年十二月に日本国債を「Aa3」に一段階引き下げ、さらに、二月には格下げ方向で見直すと発表していました。

 格下げについて市場関係者は、「格下げは織り込み済み」(銀行系証券)としており、国債相場への影響は限定的との見方が多くなっています。ただ、長期的な景気低迷を背景に「財政赤字は拡大を続ける公算が大きい」(外資系証券)との懸念も根強く、一段の追加格下げが視野に入ると国債相場が暴落(利回りは急騰)し、場合によっては日本から資金が流出する事態も懸念されます。

 日本からの資金流出は円、株、債券がそろって売られる“トリプル安”につながりかねません。

 


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