日本共産党

2002年5月27日(月)「しんぶん赤旗」

考古学協会

歴史の真実求める国民に陳謝

前・中期旧石器問題に対する会長声明(要旨)


 日本考古学協会の甘粕健会長が二十六日発表した「前・中期旧石器問題に対する会長声明」の要旨は次のとおりです。

 日本列島における人類文化の始源という、国民にとってきわめて重要なテーマに対し虚偽の歴史像を提供することになり、それが定説であるかのごとく多くの教科書に取り上げられ、歴史教育に大きな混乱をもたらしたことは誠に申し訳ないことです。日本考古学協会の研究発表会での研究発表が、結果的に捏造(ねつぞう)にかかわる調査を権威づけることになったことを反省しています。

 事件は考古学に対する国民の期待と信頼を裏切る背信行為でしたが、とりわけ問題の遺跡の所在地で発掘調査に協力し、歴史のロマンを育み、遺跡を活(い)かした町作りに希望を託していた自治体と地域住民を深く傷つけることになりました。厳しい批判は当然です。その一方で、検証発掘に快く協力がいただけたことは心強い限りであり、心からの敬意と感謝の意を表します。

 今回の事件が社会に及ぼした甚大な損害、それに対する研究者の責任は重く、なかでも日本考古学協会の責任は、重大なものがあります。真実の歴史を求めるすべての国民に対して、また日本考古学の行く末を心配しておられる海外の同学の友人に対し、心から陳謝いたします。あわせて日本考古学の信頼回復と新生のために一層の努力を傾けることを誓うものです。

 二〇〇二年度に「前・中期旧石器問題地調査研究特別委員会」の本報告書を刊行し、説明責任を果たします。あわせて日本の旧石器時代史の再構築を展望する新しい検討段階に進みます。討議を深め、考古学研究者の新しい倫理綱領の制定をめざします。


ねつ造と判断の30遺跡のリスト

 日本考古学協会が関係自治体などとともに検証発掘などして、ねつ造と判断した三十遺跡は次の通りです。

 【北海道】総進不動坂、下美蔓西、天狗鼻、美葉牛【岩手県】瓢箪穴【宮城県】山田上ノ台、北前、青葉山B、青葉山E、住吉、富沢、中峯C、上高森、馬場壇A【山形県】上ミ野A、袖原3【福島県】原セ笠張、一斗内松葉山、大平、竹ノ森、箕輪【埼玉県】長尾根、小鹿坂、長尾根北、長尾根南、並木下、十三佛、桧木入、中葉山【東京】多摩ニュータウン471B

 


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