日本共産党

2002年4月24日(水)「しんぶん赤旗」

戦争国家法案

インド洋の自衛艦への攻撃でも発動

「周辺事態」も「日本有事」も作戦計画は一つ

小泉議員質問に防衛庁長官認める

参院委


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質問する小泉親司議員=23日、参院外交防衛委員会

 中谷元・防衛庁長官は二十三日の参院外交防衛委員会で、米軍支援のためインド洋に展開中の海上自衛隊艦船に対する攻撃も、「戦争国家法案」(有事三法案)の発動対象である「武力攻撃事態」になりうるとの考えを示しました。また、米軍との間で合意した作戦計画原案が一つで、「周辺事態」と「日本有事」の双方に対応することを認めました。これによって二つの事態が一体であることが明らかになりました。日本共産党の小泉親司議員の追及に答えたものです。

 中谷長官は、テロ対策特別措置法(報復戦争参加法)にもとづいてインド洋で展開中の自衛隊艦船が組織的、計画的に攻撃を受けた場合、「わが国に対する武力攻撃に該当する」と答弁。米軍がアジア太平洋地域で軍事介入する「周辺事態」で、対米支援する自衛隊が攻撃を受けたケースでも、同様に「該当する」とのべました。

 また、日米間では、日米軍事協力の指針(ガイドライン)にもとづいて日本有事の場合の「共同作戦計画」と、周辺事態での「相互協力計画」が検討されてきました。中谷長官はこの問題について「(署名した原案は)共同作戦計画の検討と相互協力計画の検討の双方を含むもの」と答弁。昨年九月に米軍と自衛隊が合意した計画が、「米軍有事」と「日本有事」を一つにした計画原案だったことを明らかにしました。

 小泉内閣はこれまで、「戦争国家法案」を発動する「武力攻撃事態」と米軍有事の「周辺事態」は、「別の概念」としてきましたが、発動の対象でも、実際の戦争計画でも一体であることを裏づけました。

 小泉議員は「アメリカの戦争に協力することが、(有事法制発動の)引き金になることがいっそう明らかになった」と批判しました。

 


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