日本共産党

2002年4月17日(水)「しんぶん赤旗」

有事立法反対 国会前で抗議

戦争協力しない

時代逆行させない

労働者、青年、宗教者


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有事法制は許さないと、多彩な人たちが参加した国会前の行動=16日昼

 十六日昼、国民に戦争協力を強制する有事三法案の閣議決定を前にして、国会周辺に国民の声が響きました。衆院第二議員会館前で行われた「有事法制閣議決定抗議4・16国会行動」(陸・海・空・港湾労組20団体、日本山妙法寺、平和を実現するキリスト者ネット主催)には、有事法制に反対する五百人がかけつけました。

 「CHANCE!」の海南友子さんは、「日本は五十年前に、二度と戦争はしないと決めたはず。でも有事法制の内容を読めば読むほど戦争にすごく近いと思う。私は戦争に行きたくないし、彼氏も子どもも戦争に送りたくない」「国会議員と外務省のみなさ〜ん、有事法制の有事が起こらないような外交をちゃんとやってますか?」とアピール。

 主催者あいさつに立った日本山妙法寺の木津博充上人は、「戦争をさせない、命を守るという一致点で運動を広げ、平和を守りましょう」と訴えました。

 「有事法制反対」「平和を守ろう」の共通の願いを掲げ、宗派や立場の違う団体の代表が次々とマイクを握りました。

 「五十六年前、これで戦争のない国で暮らせると思った。再びあの時代に逆戻りするような法律を許してはならない」(一坪反戦地主関東ブロック)、「先の戦争では命を奪われることに反対できなかった。どんな小さな命も守るという宗教者の根幹にかかわる問題として、有事法制に反対します」(平和を実現するキリスト者ネット)、「船乗りの先輩は先の戦争に駆り出され、戦後も世界各地の戦争をかいくぐって輸送業務をしてきた。戦争の悪夢の再来は許さない」(日本海員組合)

 日本共産党の春名直章衆院議員、民主党の佐々木秀典衆院議員、社民党の金子哲夫、保坂展人両衆院議員が連帯のあいさつをしました。

平和への思い口ぐちに

 十六日、国会前にかけつけた人たちの思いは――。

憲法九条守る

 日本YWCAの女性たち

 「このままでは戦争に協力させられる法律ができてしまうと、いてもたってもいられない気持ちで来ました。何よりも命を大切にするというのが、私たちの活動の根幹です。戦争に協力しないと罰せられるというのはとんでもない。自由や権利についても、制限が加えられることがあるという中身には、本当に驚きました。五十年前の戦争の反省に立って、基本的人権が憲法に明記されたはずです。そして、憲法九条を守ることが世界に認められ、平和を守るいちばんの方法だと思っています」

絶対許せません

 白衣姿で参加した全日本赤十字労働組合連合会の太田千枝子副委員長

 「日本赤十字社は、武力攻撃事態対処法のなかで、戦争への全面協力をさせられる指定公共機関にあげられています。これまでも赤十字国際委員会からの依頼をうけて海外に数人の医師や看護師を派遣することはありましたが、この法案が通ると、戦前と同じように戦地に大量の医師と看護師が強制的に動員されることになります。絶対許せません」

命を守り抜く

 平和を実現するキリスト者ネットの横断幕を持った日本キリスト教協議会の木谷英文幹事

 「昨年八月までアメリカにいました。9・11の同時テロで亡くなった知り合いもいます。命を与えられた者として、命を守り抜くのは私たちの一番大事なことです。憲法九条は、『平和を創り出す者は幸いである』という聖書の教えにも合致したものであり、有事法制は九条の改悪そのものです」

 


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