日本共産党

2002年4月9日(火)「しんぶん赤旗」

京都知事選 6党相乗り候補追いつめた

明日につながる大善戦


 七日投票、即日開票された京都府知事選で、広範な府民と日本共産党でつくる「府民本位の新しい民主府政をつくる会」の森川明候補(53)=弁護士=は、三十九万一千六百三十八票を獲得(得票率39・55%)し、前回より約三万票増やし大善戦。自民党府政になってから六回の知事選で最高の得票を得ました。自民、民主、公明、自由、社民、保守の六党連合が推す前副知事の山田啓二氏(48)を追い詰め、暮らしと地域経済を痛めつけてきた相乗り体制にたいする府民の厳しい批判を浮き彫りにしました。(京都府 福代慶典記者)

6回の知事選で最高の票

 森川氏は京都市内十一行政区のうち九行政区、府内一般市のすべての十一市、府内三十二町村のうち二十一町でそれぞれ前回票から増やし、北、左京、右京の各区と向日市では山田氏を上回りました。逆に、荒巻府政の「継続・発展」を掲げた山田氏は荒巻知事の前回票を三万票減らし、得票率は48・69%と五割を切りました。

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選挙事務所前にあつまった支持者たちの、健闘をたたえる拍手にこたえる森川明氏=7日、京都市中京区

 昨年夏の参院選で六党連合の比例票の合計は約八十七万票。「民主府政の会」に参加した唯一の政党・日本共産党の得票は十八万七千票。その差は四・七倍でした。しかし山田氏は推薦政党の得票を半減させ、一方森川氏の得票は二倍以上となり、従来の政党間の力関係をこえた結果となりました。

 選挙戦では、「ムネオ疑惑」「加藤マネー」など政官業の癒着に国民的な批判が高まるなか、特定政治家による天下り官僚候補の押しつけにたいし、経済界をふくむ府民の怒りが広がりました。また二十四年間の自民党府政が、大型開発優先で中小地場産業の支援や福祉・教育を切り捨てた結果、京都経済は全国最悪に落ち込むなど、府民の暮らしと仕事から活力が奪われ、「国にきっぱりものをいい仕事・暮らし応援の府政」への転換が焦点となりました。

 森川候補の「四月七日を世直しの日に」との訴えは、党派をこえて多くの府民の心をとらえました。作家の井上ひさしさん、随筆家の岡部伊都子さん、哲学者の鶴見俊輔さんらが連名で「『日本の顔、京都』をよみがえらせるために森川明さんを推す」とする全国への訴えを発表したのをはじめ、二百人をこえる芸術家・文化人や、宗教者、「『京のほんまもん』を守り発展させる新しい京都府政を」めざす伝統産業関係者、大学人、福祉関係者、中小企業家、地方議員・元議員、女性など、幅広い識者や府民が、「府民が主人公」の府政の実現をアピールしました。

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悔しさをバネに明日からまたがんばろうと選挙事務所に集まった青年たち=7日、京都市中京区

“あと少し 確信もてた”

 山田陣営による組織・団体の締めつけや汚い反共攻撃を打ち破りきずいた新たな前進。

 「あと少し手をのばせば知事室の扉に手が届くところでした。でも私たちのたたかいはこれで終わりでない。私たちの訴えに道理がある。そこに確信をもち明日からがんばろう」――七日午後十一時すぎ、選挙事務所で森川さんのあいさつを聞き、涙をぬぐっていた中村有志さん(21)=学生=は、「全国各地の変化をうけて自民党府政が崩れる期待をしていました。選挙期間中、京都から日本が変わるって手ごたえがありました。負けたことは残念だけど、これだけいっぱいの人たちが支持してくれた。応援してくれた人たちの声をムダにしないためにも、明日からまたがんばります」と語りました。

 


無党派層で森川氏が1位

 開票から一夜明けた八日の報道各紙は「これほど知事与党サイドが緊迫した選挙はなかった」(「京都」)「選挙戦を事実上取りし切った自民党の野中広務元幹事長にとっても、薄氷の勝利」(「朝日」)と大激戦を報じ、「森川明さんは京都市内で山田さんと互角に戦い、善戦した」(「京都」)と伝えました。

 有権者の投票動向について出口調査の結果によると、「無党派層は50%が森川氏に投票し、山田氏の32%を大きく上回った」「特に京都市内の無党派層は6割近くが森川氏に投票。今回に関する限り、無党派層に共産党アレルギーは希薄だった。それほど『相乗り候補』への反発が強かったといえる」(「朝日」)と指摘。「山田氏の擁立に加わった社民は、支持者の8割が“離反”して森川氏に投票」「民主の支持者は山田氏と森川氏に4割ずつが投票」(「毎日」)として、相乗り勢力に強い批判があったことを示しています。

 「読売」は社説で「基礎票の有利さから見れば、苦しい勝利だった」として、「中央で今まさに角突き合わせてる政党同士の相乗りである。『共産党府政阻止』を至上命題とする余り、府民に十分な説明はないままだった」と府民不在の相乗りを批判しています。

 


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