日本共産党

2002年3月18日(月)「しんぶん赤旗」

薬の規制緩和

胃腸薬、鎮痛剤 薬局以外で販売

専門知識ない人が…国民の命が危ない


 「自民党員」という東京・足立区の薬店主から電話が入りました。「胃腸薬や鎮痛薬が、薬局・薬店以外で売れるようにする規制緩和の動きがある」。切々とした訴えの最後に「製薬会社から広告料をもらわない、『しんぶん赤旗』しか書けないと思う」。「薬の規制緩和」の何が問題か、追ってみました。(海老名広信記者)

 足立区で八つの薬局を経営し、東京薬業協同組合連合会会長を務める藤巻寛一さんを訪ねました。「内閣府の総合規制改革会議が昨年十二月、『専門家等の評価を得たものについて、一般小売店で販売できるよう、見直しを引き続き行うべき』という第一次答申をだしたんです。これをうけ、三月中に『規制改革推進三カ年計画』が閣議決定される予定です」

 藤巻さんは規制緩和の問題点を「専門的知識のない無資格の人が売ること」と指摘します。「薬同士や食品との飲み合わせによって、薬は“毒”にもなる。眠気を誘ったり、興奮させる薬もあり、生活上の注意も必要。薬局・薬店ならば、専門家が説明します」

3年前にも

 三年前も、薬局・薬店でしか売れなかった栄養ドリンクや傷薬など十五成分群が、医薬部外品としてスーパーやコンビニなどでも売られるようになりました。このとき、日本共産党の中島武敏衆院議員(当時)が国会で反対の論陣をはり、業界紙に大きく載りました。

 この規制緩和による弊害が藤巻さんの身近で起きました。中学生二人が栄養ドリンクをコンビニで十本買い、一度に五本ずつ飲み下痢に。母親に「何で一般の店で売れるの」と訴えられました。

 藤巻さんは、「薬局・薬店ならば、中学生にこんな売り方も飲ませ方もしません。十分な問診をして、その人にあった薬の服用の仕方を説明します。問題が起きたとき一般の小売点では対応できない。規制緩和で国民の健康が危険にさらされる」と強調します。

83万の署名

 全国医薬品小売商業組合連合会など四団体は、「国民の健全な生活と健康を守る立場から、有害であって一利もない」として、約八十三万の反対署名を集め二月末、政府に提出しました。

 全日本薬種商協会の遠山中夫事務局長はいいます。

 「不況や前回の規制緩和で客を奪われた薬店はピークの約一万九千軒から一万五千軒まで減っています。これ以上の規制緩和でスーパーなどに客を奪われたらどうなりますか。業界の死活問題でもあり、協会として引き続き『規制緩和三カ年計画』から医薬品販売の見なおし条項の削除を求めていきます」

 


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