2002年3月5日(火)「しんぶん赤旗」
【ウィーン3日岡崎衆史】永世中立国スイスで三日、国連加盟の是非を問う国民投票が実施され、即日開票の結果、賛成が反対をわずかに上回り、加盟が承認されました。九月の国連総会で承認され、百九十番目の国連加盟国が誕生することになります。
中央選管の発表によると、加盟賛成は投票者全体の54・6%。二十三ある州(カントン)でも、過半数の十二州で賛成が反対を上回りました。投票総数の過半数と、州の過半数で賛成が上回るという国民投票の承認基準をからくもクリアしました。投票率は約58%でした。
ダイス外相は、今後国連の枠組みで、国民の関心事を協議し、国益を擁護することができると語り、「勝者を挙げるとすればわが国自体である」と述べました。加盟賛成派は、旧ソ連・東欧の体制崩壊や経済・社会のグローバル(地球規模)化が進むもとでの国際情勢の変化を強調し、国連に加盟しなければ、国際社会で孤立すると危機感を訴えてきました。
加盟反対キャンペーンの先頭に立ったブロッヒャー氏(国民議会議員)は、国連加盟によって、独立や中立が脅かされ、拠出金などで経済的負担も増えると主張。とりわけ、「国連安保理は公正さとは無縁であり、純粋に権力機関である」「発言権をもつのは大国であり、現在それは米国である」と述べ、拒否権をもつ五常任理事国や超大国の米国による国連支配を指摘し、伝統的な中立政策への脅威を強調しました。
スイスは一八一五年のウィーン会議で永世中立が認められて以来、中立政策を維持。ジュネーブに国連欧州本部や世界保健機関(WHO)など国際機関を積極的に誘致し、ニューヨークに国連オブザーバーを派遣する一方で、国連や欧州連合(EU)などへの加盟は拒否してきました。一九八六年の国民投票では、75%が国連加盟に反対しました。
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