日本共産党

2002年3月2日(土)「しんぶん赤旗」

憲法調査会から

松井名大教授が参考人陳述

国際協力は憲法にそって


 衆院憲法調査会(中山太郎会長)に設置された「国際社会における日本のあり方」と「地方自治」に関する二小委員会が二月二十八日、初めて開かれ、参考人質疑と各党の自由討議を行いました。

 「国際社会」小委員会で、参考人の松井芳郎名古屋大学教授は、日本の国際協力のあり方について、憲法と国連憲章にそった協力を強調し、「これまでの(PKO)議論は軍事的分野への協力の可否に傾きすぎている。非軍事の分野での協力・貢献策をもっと議論すべきだ」と語りました。

 テロ問題での国連の対応について、「国連憲章が予定していなかったような行動だったが、それでもやれることはいくつかあった」と指摘。テロリストの引き渡し要求や経済的な強制措置の強化などを十分尽くすことなしに一方的に武力行使に走ったと強調しました。

 質疑で日本共産党の山口富男議員は、国連協力を考える場合には、(1)国連の活動自体が道理をもっているかを検証すること(2)日本の憲法九条に照らして非軍事の協力に限定されることが重要だとのべました。

 「地方自治」小委員会で参考人の岩崎美紀子筑波大学教授は「地方分権改革」をテーマに意見陳述。国と地方の関係の対等化や税財源の移譲、自治体運営の住民との間での双方向化などについて提言しました。

中山調査会長が改憲誘導の発言

 同日の調査会では、参考人が退席した後の自由討議の中で、自民、民主などから明文改憲を求める発言が相次ぎました。

 とくに、調査会長を務める中山太郎議員(自民)は「九条をどう書き改めるか、今後この委員会で議論されることを期待したい」と発言。これは、憲法調査という同調査会の目的を逸脱し、改憲論議を誘導するもので重大です。

 


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