日本共産党

2002年2月4日(月)「しんぶん赤旗」

今週の国会

施政方針受け代表質問

NGO排除 鈴木議員ら参考人招致で攻防


 「官邸、与党にとって“これほど気になる週末、週明けはない”という感じだ。だから余計に平静さを取り繕っている」(一般紙記者)

 永田町の空気は内閣支持率に敏感になっています。

 NGO排除問題をめぐる政府・与党の一連の対応は小泉批判の突風となりました。「読売」(二日付)では内閣支持率が約30ポイント減の46・9%に急落。「支持率が下がろうと改革の手は緩めない。抵抗勢力に対して、きぜんとして改革をすすめる」(小泉純一郎首相、一日)というものの、政権基盤の揺らぎは隠せません。

 衆参本会議で小泉首相の施政方針演説など政府四演説が行われる四日、与党三党は党首会談を開き、今後の対応を協議する予定です。旧来の自民党政治と変わらない「小泉改革」の正体が天下にさらけだされたもとで、今週の国会はスタートします。

「真相隠し」許さず追及

 政府四演説に先だつ四日午前、衆院予算委員会でNGO排除問題を中心にした野党の総括質疑が行われます。

 これは、政府・与党が今年度第二次補正予算を強行採決(一月二十八日)し、小泉首相や田中真紀子前外相、外務省の野上義二事務次官に対する野党の質疑を一方的に打ち切り質問権を侵害した、その回復措置の一環です。

 衆院での強行採決後、論戦の舞台が参院予算委員会に移る段階で、小泉首相は田中、野上両氏を更迭。真相隠しに躍起の官邸からは「首を切ってやったのに国会(自民党)はなにもたもたしてるんだ」とのぼやきもあがりましたが、日本共産党の筆坂秀世書記局長代行、小池晃参院議員の予算委員会での追及で、自民党の鈴木宗男衆院議運委員長が外務省に圧力をかけた事実が明白になりました。

 NGO排除問題の核心は、「族議員の有力政治家が圧力をかけ、一国の外交を左右するという構造が外務省全体を深くむしばんでいる疑惑」(日本共産党の志位和夫委員長、一月三十一日の会見)です。野党が要求している田中、鈴木、野上三氏の参考人招致について、与党は、四日の衆院予算委質疑での実現を拒んでいますが、引き続き大きな焦点となります。

注目される各党の姿勢

 政府四演説に対する各党代表質問は六日から三日間、衆参本会議で行われる予定です。外交・国政を私物化する自民党の利権、族議員、利益誘導の古い腐った政治にメスを入れる問題をはじめ、深刻な危機に直面している日本経済をどう立て直すのか、金権腐敗の根絶など、「小泉政治」に対する各党の姿勢が注目されます。

 BSE(狂牛病)問題をめぐって四野党は、四日にも武部勤農水相の不信任決議案を提出する構えで、緊迫した状況が続きます。

 


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