日本共産党

2002年1月31日(木)「しんぶん赤旗」

脱税指南防げたはず

吉井議員追及に「甘さあった」と財務相


 日本共産党の吉井英勝議員は二十八日の衆院財務金融委員会で、元札幌国税局長の巨額脱税指南と国税庁幹部の顧問あっせん問題を質問しました。

 事件は、元札幌国税局長浜田常吉税理士が、税理士として開業する際に企業の顧問税理士となれるよう当局から企業をあっせんしてもらい、受け入れ側企業も脱税指南を期待して迎え、この四年間で八億数千万円の所得、隠し所得四億数千万円、脱税額二億五千万円の容疑でこの一月、東京地検特捜部に逮捕されたもの。

 吉井議員は、「なぜ長期にわたって所得の把握ができなかったのか。顧問先企業が提出を義務付けられている支払い調書を、税理士の住所地を管轄する税務署で名寄せすれば報酬の概略は分かるはずで、それを(浜田容疑者の)申告書と照らし合わせれば、早くに脱税はわかったはずだ」とただしました。

 塩川財務相は、「おっしゃる通り。支払い調書を事前に十分チェックすれば防げた。内部的甘さがあった。今後とも強く申しつけておく」と答弁しました。

 また吉井議員は、「浜田容疑者以外の幹部出身のOB税理士でこういう例はないのか、調査するか」「今回のような不正事件の再発防止には、国税庁の人脈を使ったり影響力を行使して、OBの顧問となる企業を紹介・あっせんすること自体をやめることだ」と主張しました。塩川財務相は「できるだけそのような配慮を持って実行したい」とのべました。

 


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