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2018年8月26日(日)

中央省庁 障害者雇用 半数水増し

再発防止怠った安倍政権

 中央省庁の障害者雇用率水増し偽装問題で、国のガイドラインに反して不正に雇用率に算入していた人数が3000人を超える見通しとなったことが25日、明らかになりました。2017年度に中央省庁が雇用していると報告していた障害者は約6900人で、半数近くを水増ししていた格好です。障害者雇用率水増し偽装は、4年前にも厚生労働省管轄の「労働者健康福祉機構」(現・労働者健康安全機構)で発覚しており、再発防止を怠った安倍政権の責任が厳しく問われます。

 政府は28日の関係閣僚会議に数字を報告し、10月までに再発防止策を取りまとめる方針。安倍晋三首相は24日、加藤勝信厚生労働相に「スピード感を持ってしっかりとやるように」と指示しました。

 障害者雇用促進法では、企業や行政機関に障害者の雇用を義務付けています。厚労省が昨年12月に発表した17年度の中央省庁の全職員に占める障害者の割合は2・49%。法定雇用率(17年度は2・3%)を達成していましたが、実際には大きく下回っていた疑いが強まっています。

 民間企業であれば、法定雇用率を下回れば納付金を徴収されますが、中央省庁などの行政機関は罰則がなく、チェック体制も不十分。障害者団体からは「自らが雇用率を作りながら踏みにじった。あり得ない不祥事だ」などと、批判の声が上がっています。

 野党はこの問題の真相究明のために、国会での閉会中審査を求めています。


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