2009年2月26日(木)「しんぶん赤旗」

直接雇用の勧告ぜひ

三菱重は責任果たせ

滋賀


 三菱重工業工作機械事業部(滋賀県栗東市)で働く派遣社員の二人は二十五日、期間制限の三年を超えて派遣されているとして、滋賀労働局が三菱重工に対し、直接雇用の勧告などを行うよう申告しました。

 二人はいずれもプレミアライン社(本社・東京都中央区)の派遣社員。一人(39)は二〇〇二年十一月から三菱重工で働き、三月までの雇い止めを通告されています。別の一人(51)は二〇〇五年二月から雇用され、今年一月末で解雇されました。二人とも偽装請負も含めて六年五カ月、四年それぞれ働いています。

 二人は、全日本造船機械労働組合三菱重工支部の組合員。

 三十九歳の男性は、三菱重工の職制から一年前に直接雇用すると言われ、返事を待っているところでした。「三菱は社内では法令順守をいつも口にしながら、自分たちが法律を守らないというのは恥ずかしい。社会的責任を果たしてほしい」と話します。五十一歳の男性は「三菱は、人を大事にしてほしい」と語っています。

兵庫でも労働局へ3氏

 兵庫労連傘下の西播地域ユニオン労働組合の三人の派遣労働者が二十四日、派遣の期間制限を超えて働かされているとして、派遣先企業が直接雇用するよう勧告などを求める申告書を兵庫労働局に出しました。

 三人はそれぞれの派遣先に直接雇用を申し入れましたが、拒否されたため申告したものです。労働局は調査を約束しました。

 姫菱テクニカ株式会社で派遣社員として働いていた男性(37)は、今年一月末で雇い止めになりました。偽装請負の期間を含めると派遣期間は、三年を超え、「いつかは正社員になれるとがんばってきました。裁判も含め最後までたたかいたい」と話します。

 雇用契約が残っているのに二月末で解雇通知をうけた男性(57)は、二十年前から派遣社員として株式会社ニチリンで働いてきました。日本化薬株式会社で働く男性(49)も偽装請負を含め派遣期間は三年七カ月です。

 同行した同労組の撰梅忠雄委員長は、「二十年間も派遣社員として働かせていたとは言葉が出ない」と話しています。



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