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小池 晃さん(日本共産党政策委員長、参議院議員)

きちんと権利を主張することは大切なことです

写真 日本共産党が、雇用・労働政策を提案しているのは、働く人みんなにとって働きやすい職場をつくるためにも、一定の労働条件を確保することがどうしても必要だからです。

労働時間や賃金などの労働条件は、本来は労使の協議で決められますが、その最低条件は「労働基準法」で定められています。しかし今の日本では、労働組合の組織率も2割弱と低く、労働基準法違反の「サービス残業」や、パート、派遣、請負などの労働者への不当な差別や格差が広がっています。

こういう中で、日本共産党は、「人間らしく働くルール」をつくることを提案するとともに、現行制度でも保障されている労働者の権利やトラブルの解決方法を、国の責任で労働者に知らせるように、くりかえし要求しています。日本の学校ではこうした労働者の権利がほとんど教えられておらず、日本の若者にはこうしたことが知らされていないからです。

そもそも労働者は、使用者に対して立場が大変弱いため、憲法28条では「勤労者の団結権する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利はこれを保証する」としています。それらの権利は労働者の団結があって初めて力を発揮するものです。「権利」を個々に主張しているだけでは、問題は解決しないのです。

「日本共産党の政策が実現すると、権利を主張する人ばかりになるのでは?」という疑問がよせられていますが、きちんと権利を主張することは当然のことです。その際に、労働者同士が自分の権利をただ主張するだけでなく、お互いに相手の話もよく聞き、よく話し合っていくことが大事だと思います。そして、正社員やパートなどの区別なく、全員を対象にすべての職場に労働組合をつくり、安心して働ける職場にするために、憲法で保障されたさまざまな権利をきちんと行使していくべきだと考えています。

「なぜ一生懸命やっているのに報われないのか。せめて日本共産党にはこの気持ちをわかってほしい、安倍政権に届けてほしい」という声は、胸の詰まる思いで聞きました。

こうした声を届けることができるのは、大企業からも、大企業べったりの御用組合からもお金を受け取らない日本共産党だけです。引きつづきネットカフェ難民の実態を告発して対策を求めたり、偽装請負、サービス残業といった違法行為を職場からなくすために、国会論戦に全力で取り組みます。力をあわせましょう。


プロフィール

こいけ・あきら

日本共産党 常任幹部会委員、政策委員長、参議院幹事長
 参議院 厚生労働委員会委員 。1960年、東京生まれ。東北大学卒業。医学生自治会連絡会議(医学連連)委員長として、医学連再建に奮闘。全日本学生自治会総連合(全学連)副委員長、 国際部長。卒業後、東京・小豆沢病院、代々木病院などに勤務。民医連理事など経て、98年から参議院議員。

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