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紙 智子さん(日本共産党参議院議員)

若者を使い捨てにする働かせ方をゆるさないために

 アンケートに寄せられた声のなかに、「今度の総選挙で自民党が勝ったことに絶望している。いつになったら本当の民主主義がくるのか・・」というのがありました。たしかに小泉政権与党だけで衆議院議員の3分の2以上の議席を占めるというのは事実ですし、選挙後の特別国会でも、郵政民営化法、障害者自立支援法など世論を二分するような重要法案を短時間の審議で終わらせ、数の力で採決を強行。そのほかにも重大な欠陥を持っている法案が、ほとんど国民に知らされないうちに採決されるなど、数の横暴が通る現実を見ると、そういう不安を持つのは当然だと思います。でも、その反面、あまりにもひどい悪政に危機感を募らせ、「このままではいけない」「悪政の暴走をやめさせよう」という国民世論もひろがっています。青年のなかでも、いままで政治嫌い、政治が遠い存在に思えていた青年の間にも変化が始まっています。

 先日、北海道で「はたらく女性の全道集会」に参加した際、二十代の若い女性看護士の発言を聞きました。看護士の資格をとって働いていた職場は、もうけ第一主義で、患者さんの立場に立って仕事をしようとする彼女らに大きな失望を与えました。労働基準法もまったく通用しない職場で、個人が意見を言ってもつぶされる。そんな中で組合をつくって、当局と交渉。ところが改善するどころか逆に処分や脅しなど不当な攻撃を受け、ついに裁判に訴えることになったのです。理不尽な攻撃に自らの力で打開しようとたたかう彼女らの真摯な姿に深く感動しました。厳しい条件におかれていても、表情はむしろ明るく生き生きしていました。人間としての権利をたたかいとることを学び、仲間を増やし、信頼の絆を強くしているからでしょう。こうした自ら立ち上がり現状を変えようとする行動がいま各地に生まれてひろがりつつあります。

 10月24日、日本共産党は、深刻な青年雇用問題を解決するための党の緊急要求を発表しました。タイトルは「若者の願いにこたえ、当たり前の権利をまもる緊急要求」、サブタイトルは「若者を使い捨てにするような働かせ方をゆるさないために」です。もうごらんになっているでしょうか? ここでは、これまで皆さんから寄せられた声のほとんどを網羅し、緊急要求として七つの項目に整理しています。実現に向けた運動の具体化を行い発展させるために、なによりも、あなたがその運動の組織者の一人になってほしいと思います。


プロフィール

かみ・ともこ

1955年札幌市生まれ。恵庭南高校、北海道女子短期大学工芸美術科卒業。日本民主青年同盟北海道委員、同中央委員会副委員長。日本共産党中央委員会青年学生部、道常任委員などを歴任。2001年7月参議院議員選挙、比例代表で当選。現在、日本共産党中央委員、参院農林水産委員、予算委員、沖縄北方特別委員会。家族は夫。趣味はスキー、山歩き、絵画、料理。

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