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大門みきしさん(日本共産党参議院議員)

ハローワークの時間延長など実現――職員のなかにも青年雇用をなんとかしようとがんばっている人がいます

 今年の春から、一定規模の都市では、昼間、アルバイトや派遣ではたらいている若者が仕事帰りに求職の相談に立ち寄れるように、ハローワークの窓口受付時間の延長や土曜日受付けが順次始まっています。
 これは全国各地の民主青年同盟などの若者たち自身のとりくみと、日本共産党の国会、地方議員団のねばりづよい交渉が実をむすんだものです。わたし自身、茨城の青年や民主青年同盟の代表と一緒に、いくども地方労働局や厚生労働省と話し合ってきました。
 しかし、誰よりも青年の雇用対策の重要性をとらえてくれたのは、ハローワークではたらく職員の方々ではないかと思っています。いまハローワークの職員の人たちは、国がいっこうに定員を増やそうとしないなか、少ない人数でたくさんの求職者の相談にこたえるため、文字どおり過重労働の毎日をおくっています。それでも青年のために少しでも役に立ちたいと、労働組合として、窓口の時間延長や土曜受付に積極的に対応することにしてくれたのです。
 「公務員なんて遊んでいるのでは?」と思うひともいるかもしれませんが、それは小泉内閣が公務員を減らす理由にするために故意に流しているデマ宣伝の影響が大きいのです。小泉さん自身、国会で「公務員はダメだ」とたびたび発言しますが、実際、現場ではたらく公務員の多くは一生懸命に仕事をしているということを、ぜひ知ってほしいと思います。
 以前、このコーナーで、小泉内閣のすすめる雇用の「構造改革」には、正社員と非正社員の「分断」が織り込み済み、と述べたことがあります。「分断」して互いにいがみあわせることが支配の法則です。いまはやりの「公務員攻撃」もその一つといえるでしょう。
 小泉内閣が、口先ばかりのお茶を濁すような青年雇用対策しか打ち出さないのに、現場の労働者たちが、青年労働者のために人肌ぬごうと思ってくれている―ここに人間の光があるような気がします。
 青年をとりまく状況は依然きびしいものがあります。一人ひとりでは弱い。まわりを見渡してください。連帯できる人はいないか。いないと思ったら、ちかくの民主青年同盟をたずねてください。日本共産党に声をかけてください。一緒に解決策を考えましょう。


プロフィール

だいもん・みきし

参議院議員。予算委員、財政金融委員、政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会委員、国際問題に関する調査会委員
日本共産党参議院国会対策委員会副委員長、党議員団・建設国保対策委員会事務局長など。

1956年生まれ。神戸大学中退後、生協勤務など経て東京土建書記長に。建設労働者の権利と中小業者の営業、地域のまちづくりを発展させる運動の先頭で奮闘。

写真 議員会館を訪ねてきた青年と就職やフリーターの厳しい実態を語り合う大門議員(右奥)(04年2月16日)

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