特集

綱領を指針にさらなる躍進に挑戦しよう

2015年党旗びらき 志位委員長のあいさつ


 日本共産党の志位和夫委員長が1月5日の「2015年新春党旗びらき」で行ったあいさつは次のとおりです。


「国民が主人公」の日本へ――新たな時代の幕を開ける重要な成果

 みなさん、2015年、明けましておめでとうございます。インターネット中継をご覧の全国のみなさんにも、新春にあたって心からのあいさつを送ります。

 私たちは、この新春を、総選挙での画期的な躍進のもとで迎えました。

 昨年12月14日に行われた総選挙で、日本共産党は、比例代表選挙で606万票(11・37%)を獲得し、沖縄1区で赤嶺政賢さんの勝利をかちとり、改選8議席の2・6倍にあたる21議席を得て、衆議院でも議案提案権を獲得することができました。(拍手)

 この選挙で唯一躍進した党が日本共産党だったという事実は、本格的な「自共対決」の時代の到来を告げるものとなりました。

 沖縄県知事選挙での歴史的勝利に続いて、総選挙で、四つの小選挙区すべてで新基地建設反対の「オール沖縄」勢力が完全制覇したことは、沖縄県民の後戻りすることは決してない総意を日米両政府に突きつける、画期的勝利となりました。(拍手)

 全体として、私たちは、この総選挙で、「国民が主人公」の日本にむけ、新たな時代の幕を開ける重要な成果をおさめることができました。

 私は、ご支持をいただいた有権者のみなさん、寒さのなか、ご奮闘いただいた支持者、後援会員、党員のみなさんに、心からのお礼を申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

10年余の全党の苦闘が実った――今後に生きる大きな財産

「亡き夫の苦闘 報われた思い」――「読者の広場」から 

 衆議院選挙での躍進は、実に、18年ぶりの出来事になります。選挙結果を受けての常任幹部会声明は、この点についてつぎのようにのべました。

 「日本共産党を封じ込めようとする勢力は、この間さまざまな反共戦略をすすめてきました。この10年余の総選挙を振り返ってみても、2003年以来の『二大政党づくり』の動き、それが破たんしたのちの『第三極』論など、偽りの対決の構図に国民をおしこめる策略によって、日本共産党は前進を阻まれてきました。しかし、これらの攻撃と不屈にたたかうなかで、いま本格的な『自共対決』の時代をきりひらきつつあるのです。この間の全党の苦闘が、今回の総選挙の躍進に実ったのです」

 常任幹部会声明のこの指摘に対して、全国の多くのみなさんから、強い共感の声が寄せられました。多くのみなさんが、この10年余の自らのたたかいを思いおこし、それと重ね合わせて、感動をもって受け止めています。

 「しんぶん赤旗」の「読者の広場」(12月18日付)に、「亡き夫の苦闘 報われた思い」と題する女性の投書が載りました。たいへん心にしみる投書でした。つぎのようにのべています。

 「(常任幹部会声明の)『この間の全党の苦闘が、今回の総選挙の躍進に実ったのです』まで読みすすみ、苦闘というところで思わず涙があふれてしまいました。今年の夏の終わり、党員人生を共に歩んできた夫が亡くなってしまい何かうつろな頼りない日々でしたが、支部の同志と共にポスターはりやはがき書き、読者への集金などで支持依頼に足をふみ出しました。党の財産といえる支持者台帳や掲示板、読者の方々、これらを多くの先輩や7回も選挙に立候補した夫と支部のみなさんが大切に守ってきてくれたのです。全党の苦闘を共に分かち合った人々と、日本共産党の前進に役立つことができたことを喜び合いましょう。良かったね! お父さん!」

 私は、この躍進を見ることなく亡くなられた方々も含めて、複雑で困難な時代に、党の前進のために不屈の奮闘を続けたすべての方々に、深い敬意を表するものであります。(拍手)

新しい綱領――その科学的生命力は全党の奮闘によって証明された

 私が強調したいのは、この10年余の苦闘をつうじて、私たちが、今後に生きる大きな財産を築いてきたということであります。

 その第一は、2004年の第23回党大会で新しい綱領を決定したことです。

 この10年余、私たちが、反共作戦の逆風が吹いている困難な情勢のもとで、つねにそこにたちかえり、羅針盤としてきたのは、新しい綱領でした。どんな情勢のもとでも、私たちが、政治の表面でのあれこれの逆流に左右されずに、つねに日本社会の根底から生み出される根本的矛盾をとらえ、明日への大局的な展望と希望をもって活動することができた土台には、綱領の力がありました。いま、日本共産党に対して「ブレない党」という評価が寄せられておりますが、「ブレない」のは、わが党が頑固者の集団だからではありません(笑い)。何よりも綱領という科学的・理論的土台に支えられてのものだということを私は強調したいと思うのであります。

 また綱領が、日本の民主的改革の内容を21項目にわたって明らかにしたことは、わが党の政策活動の新たな発展の土台を据えるものとなりました。今回の選挙でも、安倍首相が「この道しかない」と連呼したのに対して、わが党が「消費税に頼らない別の道」「暮らし第一の経済再生」「北東アジア平和協力構想」など、経済でも外交でも抜本的対案を示すことができた土台には、綱領の力がありました。

 選挙戦の終盤に、自民党の谷垣(禎一)幹事長が、京都で演説し、「どの政党が国民のためにしっかり自分たちのやりたいことを示せるか。一つ示せる党があります。それは共産党です」とのべたことは、印象深い出来事でした。この発言は、日本共産党だけが自民党と正面から対決し、国民の立場で対案を示すことができる党だということを、論敵も認めたものにほかなりません。

 みなさん。今後も、わが党の前途は、坦々(たんたん)としたものではないでしょう。そこには新たな困難もあれば、試練もあるでしょう。しかし、これから先も、綱領を科学的羅針盤として情勢をとらえ、綱領にそくして党の方針と活動を豊かに発展させる姿勢をつらぬくならば、どんな困難や試練も必ず打ち破ることができる。そのことは、この間の全党の奮闘によって証明されたのではないでしょうか。綱領のもつ科学的生命力は、10年余の全党の奮闘によって立派に証明されました。みなさん、ここに深い確信をおき、さらなる躍進に挑戦しようではありませんか。(拍手)

「一点共闘」――沖縄で起こったことは、日本の政治の未来を先取り的に示す

 第二に、わが党は、この10年余をつうじて、“国会勢力としては少数でも、国民のなかでは多数派”だという信念にたって、さまざまな分野で一致点にもとづく共同――「一点共闘」を発展させる活動にとりくんできました。この活動を通じて、これまでにない広範な国民との間で信頼と連帯の関係がつくられ、総選挙での躍進の大きな力となりました。

 全国各地で、集団的自衛権、秘密保護法、原発再稼働などの問題で、ともにたたかってきた若い世代のなかで、さまざまな自発的・創意的支援の輪が広がったことは、ほんとうにうれしいことであります。

 北海道で、「原発ゼロ」の運動にともにとりくんできたあるグループの中心メンバーは、日本共産党そのものへの信頼を深めていったことがよくわかる、つぎのような心のこもったメッセージを送ってくれました。

 「日本共産党の政策は庶民的な政策であふれてる。誠実さと勇気を振り絞り、国民のためにあるべき正しい政治の姿を、国民を代表して取り戻そうとしている。僕はそう感じる。真冬の深夜、コインランドリーで震えてたホームレスの方に、温かい手を差し伸べに行ってくれた共産党の方を僕は知っている。極寒の吹雪の中、北海道庁前反原発抗議に“名も無き国民の一人”として立ち続けてきた共産党員の方々も、僕は知っている。だから、僕は僕の信念をもって、僕の一票を日本共産党に託す」

 若い方々からの新たな期待がいろいろな形で寄せられました。

 「一点共闘」という点で、とりわけ画期的成果を生み出したのが、沖縄のたたかいであります。沖縄県民は、昨年1年間を振り返ってみましても、1月の名護市長選挙、11月の県知事選挙、12月の総選挙で、「新基地建設を許さない」の一点で、保守と革新の垣根を越えた歴史的な「島ぐるみ」の団結をつくりだし、圧倒的勝利を重ねました。

 この勝利には、もとより沖縄固有の条件が働いていることは明らかですが、それを沖縄だけの特殊な現象とみるべきでしょうか。沖縄で起こったことは、日本の政治の未来を先取り的に示しているといえるのではないでしょうか。

 私自身、沖縄の一連の選挙に参加し、沖縄の保守政界・経済界を代表する方々と胸襟を開いて語り合い、肩を並べてたたかうなかで、同じような保守と革新の垣根を越えた共同が、やがて日本全国で発展しうるのではないかという強い予感を抱きました。

 それはたんなる願望にとどまりません。安倍政権の強権的な暴走、極右化した政治のもとで、すでに全国各地で、日本の前途を真剣に憂うる保守の方々が、「こんな政治は許されない」「平和、民主主義、暮らしを守れ」と声をあげているではありませんか。その少なくない方々が、日本共産党を信頼しうるパートナーとして認めているではありませんか。ここには、統一戦線の新しい広大な可能性が存在していると、私は、確信をもって言いたいと思います。

 わが党は、今年、あらゆる分野での「一点共闘」をさらに大きく発展させるとともに、それぞれの「一点共闘」が互いに連帯し、日本を変える統一戦線へと発展していくよう、新たな知恵と力をつくして奮闘する決意を、申し上げたいと思います。(拍手)

党づくりのとりくみ――「この努力なくして躍進はなかった」 

 第三は、草の根で国民と結びついた強く大きな党づくりの努力です。率直にいって、この分野のとりくみは、私たちの活動のなかでも最も遅れた分野となっています。同時に、この数年来の全党の党づくりのとりくみが、「この努力なくして躍進はなかった」といえる大きな力を、総選挙のたたかいで発揮したことは特筆すべきであります。

 日本共産党は、突発的な衆議院解散の動きにさいして、11月12日、緊急の全国都道府県委員長会議を開き、解散までに全ての小選挙区で予定候補者を決め、たたかう態勢を築くという方針を提起しました。この方針は、文字通り100%実践されました。わが党は、全国295選挙区のすべてで、たたかう態勢をつくりあげて、11月21日の解散を迎えました。ベテランの同志とともに、少なくない若い同志が候補者に名乗りをあげました。このこと自体、日本共産党という党が、国政に責任を負う高い志を持つ党であり、またそれを担う有能で誠実な働き手を持つ党であること――日本共産党の“政党力”を天下に示すものとなったのではないでしょうか。

 比例代表候補者、小選挙区候補者一体となった奮闘は、比例代表での大躍進をつくりだすとともに、小選挙区自身のたたかいでも全体として大きく得票をのばし、今後の展望を開く成果をあげました。私は、突発的な解散にさいして、勇気をもって候補者としてたたかいぬいた全国の同志のみなさんに、あらためて心からの敬意と連帯のあいさつを送るものであります。(拍手)

 多くの党支持者やメディアから、「日本共産党はどうして、こんなに短期間に多くの若い候補者を擁立できたのか」と驚きをもって聞かれます。そこには、2006年の第24回党大会以来続けてきた、若手幹部の系統的な養成の努力――「特別党学校」のとりくみや、職場支部の活動の継承・強化をめざす「職場講座」のとりくみ、「綱領・古典の連続教室」など、党建設のための系統的な努力の積み重ねがあることを強調したいと思います。

 さらにわが党は、2010年7月の参議院選挙における痛苦の後退から教訓を引き出した同年9月の第25回党大会2中総決定で、長期にわたる党勢の後退・停滞=「党の自力の問題」に突っ込んだ自己分析のメスを入れ、党員拡大を「党建設の根幹」にすえた党勢拡大の運動にうまずたゆまずとりくんできました。「党創立90周年・党勢拡大大運動」を開始した2011年7月から現在までに、わが党は、3回にわたって党勢拡大の「大運動」「月間」にとりくみ、3万8千人の新たな入党者を迎えました。新しい同志たちは、党に新鮮な活力をもたらし、総選挙躍進の大きな力となりました。

 私たちは、党勢拡大を本格的な上げ潮の軌道にのせることには、まだ成功していません。どれも努力は道半ばであります。同時に、いまあげた一つひとつの党づくりのどの努力をとっても、「この努力なくして躍進はなかった」といえる大きな値打ちをもつものであることも、またたしかであります。一人ひとり党員を増やす努力、一人ひとり「しんぶん赤旗」読者を増やし、コツコツと配達・集金にとりくんできたことが、日々の粘り強い積み重ねが、躍進という結果に実ったのであります。みなさん。ここに確信をもち、さらなる日本共産党の躍進を担う強大な党をつくるために、ありとあらゆる知恵と力をつくす決意を、新春にあたって固め合おうではありませんか。(拍手)

第3次安倍政権をどうとらえ、どう立ち向かうか

安倍政権の“暴走宣言”――国民多数の意思に背き、破たんした「先のない」道

 総選挙の結果、自民・公明両党が325議席を占め、第3次安倍政権がつくられました。安倍政権をどうとらえ、どう立ち向かうか。

 安倍首相は、首相指名後の記者会見で、自らの政治を「戦後以来の大改革」と称し、「当然、賛否は大きく分かれ、激しい抵抗もあります。しかし、今回の総選挙で、引き続きこの道を真っすぐに進んでいけと国民の皆さまから力強く背中を押していただきました」などとのべました。これは、国民の「賛否が大きく分かれ」ていようとも、「激しい抵抗」があろうとも、暴走を続けようという、新たな“暴走宣言”にほかなりません。

【国民は、安倍政権に、白紙委任を与えたわけでは決してない】 

 この“暴走宣言”に対して、私は、三つの点を指摘しておきたいと思います。

 一つは、総選挙の結果は、国民が安倍首相の「背中を押した」などとは到底いえないものだということであります。

 総選挙で自民党が獲得した得票は、有権者比では比例代表選挙で17%、小選挙区選挙で24%にすぎません。それでも与党が3分の2を超える議席を得たのは、何よりも小選挙区制というマジックがつくりだした「虚構の多数」にほかなりません。

 小選挙区制は、20年前に、「政権交代可能な制度」などとして導入されましたが、実態は、大政党有利に民意をゆがめることで、「独裁政治」をもたらす危険きわまりない制度となっていることを、私はきびしく指摘しなければなりません。

 国民は、安倍政権に、白紙委任を与えたわけでは決してありません。

 くわえて、日本共産党の躍進と、「オール沖縄」の完全勝利は、安倍政権の暴走政治に対する痛烈な批判の民意を示すものとなりました。

 私は、安倍政権に、これらの事実をきびしく自覚した行動をとることを、強く求めるものであります。

【すべての問題で5~6割が反対――暴走ストップ、内閣打倒の運動を】

 二つは、安倍政権がこれから進めようとしていることは、どれもが国民多数の意思に背くものばかりだということです。

 共同通信が、選挙後に行った世論調査では、「憲法改定」について「反対」が50・6%、「アベノミクスで、今後景気がよくなると思うか」について「思わない」が62・8%、「消費税10%」について「反対」が57・5%、「集団的自衛権行使容認」について「支持しない」が55・1%、「名護市辺野古への移設計画」について「いったん停止」「白紙に戻す」をあわせると63・7%となりました。さらに、日経新聞とテレビ東京が、選挙後行った世論調査では、「原発再稼働」について「進めるべきではない」が55%となりました。こうして安倍政権が進めようとしている主要な問題のすべてに対して、国民の5割から6割が反対の意思表示をしているのであります。

 もともと安倍首相が、昨年11月の時点で解散に打って出た動機は、「先に延ばせば延ばすほど追いつめられる」という一点にありました。この現実は、総選挙を経ても何ら変わるものではありません。今年、安倍政権の暴走の一歩一歩が、大きな矛盾をつくりだし、自らを「追いつめ」、自らの墓穴を掘ることになることは、疑いありません。政治的大激動の年となることは間違いありません。

 みなさん。今年を、国民との共同の力で、安倍政権を包囲し、その暴走をストップし、内閣打倒の運動を大きく発展させる年にしていこうではありませんか。(拍手)

【「この道は先がない」――世界の動きにてらしてもいよいよ明瞭に】

 三つは、安倍政権がこれから進めようとしていることは、国民多数の意思に背くだけではありません。そのどれもが破たんした道――「先のない」道だということです。

 たとえば、安倍政権が最大の売り物としている「アベノミクス」はどうでしょうか。

 昨年12月、OECD(経済協力開発機構)は、「格差と成長」と題する報告書を発表しました。この報告書では、「多くのOECD諸国で、過去30年間で富裕層と貧困層の格差が最大となった。格差拡大は各国の経済成長を損なっている」との最新の分析を明らかにしました。報告書の分析によれば、格差拡大のために、日本の経済成長率は、ここ20年間で5・6%押し下げられたといいます。英紙ガーディアンは1面トップでこう断じました。「OECDはきょう、トリクルダウンという考え方を捨て去った」

 私たちは、総選挙の論戦で、「アベノミクス」が何よりも深刻な格差拡大をもたらしてきたことを、厳しく追及してきました。また「アベノミクス」が、「大企業や富裕層がもうかれば、いずれは庶民の暮らしに回る」という「トリクルダウン」の経済論にたっていることを、「考え方の根本が間違っている」と批判してきました。OECDが、わが党の批判と共通する立場にたった分析を発表したことは、きわめて重要であります。

 格差拡大の政策では経済成長はできない、「トリクルダウン」という考え方は誤りだ――OECDのこの分析は、「アベノミクス」とその「成長戦略」に対する痛烈な批判ともなっているではありませんか。

 「この道は先がない」。そのことは、世界の動きにてらしても、いよいよ明瞭となっていることを私は強調したいと思います。

「暴走ストップ、五つの転換」の旗を高く掲げて――政党助成金廃止法案を提出 

 国民の民意に背き、「先のない」道を暴走する安倍政権に対して、日本共産党は、総選挙で訴えた「暴走ストップ、日本の政治の五つの転換」の旗を高く掲げ、公約実現のためにたたかいぬく決意を表明するものです。

 私たちが総選挙で訴えた「五つの転換」――消費税に頼らない別の道、暮らし第一の経済再生、憲法9条を生かした平和外交、原発ゼロの日本、基地のない平和で豊かな沖縄は、そのどれもが、そのまま今年の政治対決の大争点になっています。

 総選挙の躍進によって、国民から与えられた力は大きなものがあります。日本共産党は、衆議院の17の常任委員会のうち、これまでは六つに委員を出すことができませんでしたが、17すべての常任委員会に委員を配置し、そのうち11では複数の委員を配置し、発言力が格段にアップすることになりました。参議院につづいて衆議院でも議案提案権を獲得し、国民の要求を法案の形で提起することが可能となりました。党首討論に参加する権利を、文句なしに獲得することができました(拍手)。私にとっては、11年ぶりの党首討論への復帰でありますが、大いに奮闘したいと決意しております。(拍手)

 躍進した力を縦横に発揮し、安倍政権と正面から対決するとともに、国民の立場に立った抜本的対案をあらゆる分野でさらに豊かに発展させ、国民との共同で政治を動かす――「対決、対案、共同」の政治姿勢を貫いて、新しい国会で大奮闘する決意を表明したいと思います。(拍手)

 私たちは、総選挙で政党助成金廃止を強く訴えました。この制度は、政治を劣化させ、政党を堕落させる根源となっている、政治の不当な特権をなくすというなら、年間320億円、憲法違反の政党助成金こそ廃止すべきだという訴えに対して、強い共感が寄せられました。わが党は、総選挙の公約実現の第一歩として、通常国会の冒頭に、政党助成金廃止法案を提出いたします(拍手)。すべての政党に対して、わが党の法案を真剣に受け止め、検討することを強くよびかけていきたいと思います。

 もとより、この問題を決するのは、国民の世論と運動の力であります。政党助成金廃止の国民的運動を大きく発展させることを、年頭にあたって心からよびかけるものであります。(拍手)

戦後70年――日本の命運がかかった二つの大きな焦点について

 2015年は、第2次世界大戦が終結して70年目の歴史的節目の年となります。日本の命運がかかった二つの大きな焦点について訴えたいと思います。

【「海外で戦争する国」づくりを許すな――広大な国民的共同のたたかいを】

 第一の焦点は、日本が戦後政治の羅針盤としてきた憲法9条を破壊する暴挙を許していいのかということであります。安倍政権は、集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を具体化する安全保障法制案を、いっせい地方選挙後に一括して国会に提出し、通常国会を大幅延長してでも一気に押し切る構えを強めています。

 安倍首相は、選挙が終わると、集団的自衛権の行使容認に「国民の信任を得た」、それを具体化する安保法制については「約束してきたことは進める義務がある」などと言い放っています。これほど自分勝手なねじ曲げはありません。首相が総選挙で語ったのはもっぱら「アベノミクス」の“自慢話”ばかりであり、憲法問題を争点化することを避け続けたではありませんか。党首討論などで論争になったときも、答弁に窮しても、あくまで国民に真相を語らず、「海外で戦争することはない」とゴマカシに終始したではありませんか。

 国民は、「海外で戦争する国」への信任状など、断じて与えていません。たたかいはこれからが、今年が正念場であります。わが党は、憲法違反の「閣議決定」の撤回とともに、それを具体化する一切の法案、日米軍事協力の指針(ガイドライン)再改定の作業の中止を強く要求します。かりに国会提出を強行するなら、国会内外のあらゆる力を総結集して、それを葬るために全力をあげてたたかいぬきます。戦後70年の今年、「海外で戦争する国」づくりを許すなの一点で、広大な国民的共同のたたかいを発展させ、安倍政権の野望を必ず打ち砕こうではありませんか。(拍手)

【歴史を偽造する極右勢力による政治支配を一日も早く終わらせよう】

 第二の焦点は、過去の侵略戦争と植民地支配を肯定・美化する逆流の台頭を決して許さないということであります。

 安倍首相は、総選挙中の党首討論の場で、2015年に、「戦後70年をふまえた新談話を出す」と表明しました。

 歴史問題に対する安倍首相の姿勢は、きわめて不誠実なものです。

 首相は「村山談話」の「踏襲」を口では言います。しかし、「村山談話」の核心部分――「国策を誤り、……植民地支配と侵略」を行ったことを認めるかと問うと、決して認めるとは言いません。「侵略の定義は定まっていない」と言い放ちます。靖国参拝という「村山談話」の精神を踏みにじる行動を平然と行って恥じるところがありません。

 首相は、「慰安婦」問題で旧日本軍の関与と強制を認めた「河野談話」についても、「継承」と口では言います。しかし、「性奴隷というのはいわれなき中傷」「強制連行はなかった」などと言い放ち、「河野談話」を事実上否定する言動を公然と行っています。

 口では「継承」といいながら、行動ではそれを裏切る。こんな不誠実な態度はないではありませんか。

 こうした異常で卑劣な態度の根源に、安倍首相自身のゆがんだ歴史観があることは、隠しようもないことであります。安倍政権の閣僚のほとんどは、首相を先頭に、侵略戦争美化の中心組織である「日本会議国会議員懇談会」、天皇中心の「国体」の復興をいまだに理想として掲げる「神道政治連盟国会議員懇談会」に所属しています。安倍政権は、歴史を偽造する極右勢力によって支えられ、またその震源地となっているのです。

 こうした極右勢力による政治支配に対して、自民党の元幹部の方々からも強い危惧と批判の声が起こっています。ある自民党元重鎮は、総選挙の結果を受けて、わが党の躍進への祝意とともに、「戦後70年の節目の年に、もう共産党に頼るしかありません」という切実なメッセージを寄せてこられました。立場の違いを超え、理性の声を一つに集めるときであります。

 戦後の世界秩序は、ファシズムと軍国主義による侵略戦争の断罪の上に成り立っています。それを否定するものは、世界でもアジアでも生きる道はありません。

 日本共産党は、戦後70年の今年、歴史を偽造する極右勢力による政治支配を一日も早く終わらせ、アジアの国ぐにとの真に心通う友好の道を開くために、あらゆる力をつくすことを、表明するものであります。(拍手)

いっせい地方選挙での躍進、強く大きな党づくりをめざして

いっせい地方選挙で躍進してはじめて、“第3の躍進”が本格的な流れに

 いっせい地方選挙の前半戦告示まで3カ月を切っており、文字通り選挙戦はまぢかに迫っています。

 私は、選挙戦をたたかう基本姿勢として、二つの点を訴えたいと思います。

 一つは、総選挙での躍進は、党と国民との関係、政党間の力関係を大きく変え、いっせい地方選挙での躍進の大きな客観的条件が生まれているということです。それを余さずくみつくす攻勢的な大奮闘をしようではありませんか。総選挙の躍進が切りひらいた新しい状況を踏まえて、政治目標を見直すことも含めて、得票と議席の躍進に思い切って挑戦し、地方議会第1党に道を開く大きな成果を必ずかちとろうではありませんか。

 いま一つ、同時に、わが党にとって、どんな場合も「風頼み」の勝利はありえません。やるべきときまでに、やるべきことをやりきってこそ、躍進の可能性は現実のものになります。このことをお互いに肝に銘じて奮闘しましょう。とくに、予定候補者を一刻をあらそって決定すること、投票日からの逆算で宣伝・組織活動を着実にやりきることを、訴えたいと思います。

 私たちは、一昨年の都議選・参院選で“第3の躍進”を開始し、昨年の総選挙でそれをさらに大きく発展させました。それに続く今年のいっせい地方選挙で躍進をかちとってはじめて、「“第3の躍進”を本格的な流れに発展させた」ということができます。参議院、衆議院、地方政治の三つの全国選挙で躍進をはたし、それを新たな土台として、民主連合政府樹立に向けた「成長・発展目標」の全面的達成に向かいましょう。そういう位置づけで、いっせい地方選挙での躍進に全力をあげようではありませんか。(拍手)

国政選挙で躍進した今こそ、強く大きな党づくりでも躍進を

 同時に、訴えたいのは、国政選挙で躍進した今こそ、強く大きな党づくりでも躍進をつくりだそうということです。

 総選挙での躍進は、党勢拡大でも広大な可能性をつくりだしています。それがどれだけのものか。一つの指標を紹介したいと思います。

 「しんぶん赤旗」日曜版読者1人あたり、何票の得票を得たか。歴史をさかのぼって調べてみました。そうしますと、“第1の躍進”のさいに得票率でピークを記録した1972年の総選挙(得票率10・75%)では、日曜版読者1人あたりの得票は3・10票でした。“第2の躍進”のさいに得票率でピークを記録した1998年の参院選(得票率14・60%)では、日曜版読者1人あたりの得票は4・37票でした。それに対して、昨年の総選挙(得票率11・37%)では、日曜版読者1人あたりの得票は実に6・14票におよびます。

 これは、昨年の総選挙で、全党と後援会のみなさんが、小さい党勢のなかでどんなにがんばったかを示すものですが、同時に、いま私たちの前に、党の歴史のなかでもかつてない規模で、党勢拡大の広大な条件が存在していることを示すものでもあります。

 この広大な条件を党員と読者拡大の飛躍に結実させるとりくみに、今年は思い切って挑戦しようではありませんか。選挙で躍進した力で党勢拡大を前進させ、その力でさらなる選挙での躍進をかちとる。選挙で勝った今こそ、選挙躍進と党勢拡大の好循環をつくりだそうではありませんか。

 私たちが、昨年の総選挙でかちとった成果は画期的なものでありますが、民主連合政府樹立という綱領的目標の実現にてらせば、最初の一歩にすぎません。もとよりこの到達点に安住することは許されません。この一歩を、日本の政治を根本から変革する躍進につなげることができるかどうか。それは何よりもまず党建設の前進にかかっています。

 今年を、党大会が決定した2010年代の党建設の二大目標――党勢倍加と世代的継承の達成にむけて、大きな成果を記録する年にするために、新たな知恵と力をつくすことをよびかけて、新春にあたってのあいさつとします。みなさん、ともにがんばりましょう。(長く続く拍手)

 

 (c)日本共産党中央委員会