特集
安倍政権の改憲暴走と対決し 憲法をまもり生かす政治を実現

安倍首相は、「96条ならハードルは低い」という思惑から、改憲発議を国会議員の「3分の2以上」から「2分の1以上」に引き下げようといいだしました。"国民が権力を縛る" "時の権力の都合で勝手に憲法を変えさせない"という立憲主義を否定する暴挙に、「9条改憲」に賛成の人からも批判の声が上がっています。日本共産党は、国民的な共同でこのたくらみを断念においこむため奮闘します。

憲法9条 をまもる―日本を「海外で戦争する国」にすることを許しません

改憲勢力の一番のねらいは、憲法9 条の改定です。「戦力不保持」「交戦権否認」を定めた9 条2 項があるために、これまで、自衛隊は「海外での武力行使」ができませんでした。この歯止めをなくし、アメリカとともに海外で戦闘できるように変えようというのです。

日本国憲法の豊かな人権規定を生かし 政治の改革をすすめます

幸福追求権、生存権、両性の平等、労働者の権利、教育の平等―日本国憲法は30 条にわたる、世界でも先駆的で豊かな人権条項をもっています。憲法が「時代に合わない」どころか、憲法を踏みにじってきた自民党政治こそ「時代おくれ」になっています。日本共産党は、憲法の前文も含む全条項をまもり、国政の各分野に生かします。

「国防軍」、人権制限...時代錯誤の自民党改憲案

昨年発表された自民党改憲案。「国防軍」創設と海外派兵が明記されています。基本的人権を「侵すことのできない永久の権利」とした97条は全面削除。表現・結社の自由などの基本的人権も、「公益及び公の秩序」に反しない範囲でしか認めないとしています。国民に人権停止と服従義務を課す「緊急事態令」、戦前さながらの「家族」条項、地方自治の理念の否定...... 憲法の平和的民主的条項の全面破壊を許すわけにはいきません。

安保 「アメリカいいなり」をやめ 基地も安保もない日本をめざします

辺野古への巨大基地の建設、オスプレイ配備、海兵隊の大幅増強など、沖縄県民の総意を踏みにじり、在日米軍の強化がすすめられています。沖縄県民と日本国民を危険にさらす暴挙を許すわけにはいきません。

沖縄県民の総意を踏みにじる
基地の押しつけに反対

オスプレイ配備を撤回、全国での低空飛行訓練を中止させる

普天間基地の無条件撤去

米軍による主権侵害・横暴・犯罪を抑えるため日米地位協定の抜本改定

対等・平等・友好の日米関係へ

米軍基地と日本国民の矛盾、日米安保条約と日本国憲法の矛盾はもはや限界です。日米安保条約の是非を正面から議論することを呼びかけます。日米安保条約を廃棄し、対等・平等の日米友好条約を結ぶというのが、私たちの提案です。

外交 9条を生かした平和外交でアジアと世界に貢献

北朝鮮の問題も、中国との領土問題も、道理にたった外交交渉でこそ解決がはかれます。軍拡や改憲の" 口実" に利用するのは、日本国民を危険にさらす、最悪の姿勢です。「紛争を戦争にしない」「対話による紛争の解決」―東南アジア諸国連合(ASEAN)で実践されている「平和的安全保障」の考え方を北東アジアに広げます。9 条を現実外交に生かし、東アジアの軍縮や核兵器廃絶の先頭に日本が立っていきます。

歴史問題 侵略戦争を美化する歴史改ざんを許さない

日本がアジアと世界に信頼されるためには、過去の侵略戦争と植民地支配の誤りを認め、負の遺産を清算する立場に立つことが不可欠です。

戦後の国際政治の土台

安倍政権の発足以来、過去の侵略戦争と植民地支配を正当化する勢力が本性をむき出しにし、大きな国際問題となっています。"日独伊がおこなった戦争は不正不義の侵略戦争"―この戦後政治の土台をくつがえすのでは、日本は、国際政治に参加する資格を失います。

歴史に逆らう勢力に審判を

「慰安婦は必要だった」という日本維新の会・橋下共同代表の発言が、国内外から批判を浴びています。安倍首相も、過去の植民地支配と侵略の誤りを認めず、橋下発言を批判も否定もしていません。

【安倍内閣の改憲・歴史認識にたいする海外の論評】「ロサンゼルス・タイムズ」1月11日付・電子版 「自民党は、権威主義日本、軍国日本にむけた基礎を築くための提案をしている」「世界の人権擁護グループは、自民党による改憲に反対する世論を喚起すべき」/米議会調査局リポート 5月1日「安倍首相と閣僚の言動は、日本が(東アジア)地域の関係を壊す可能性があり、米国の利益も損なわれるという懸念を呼び起こしている」

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