各分野政策(2017年)

2017総選挙/各分野の政策

40、憲法

無制限の海外での武力行使を可能にする9条改憲を許しません

2017年10月


 安倍首相は、5月3日、2020年までにと期限をきって「憲法9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」などと主張しました。首相が、具体的な期限と条文を明確にして改憲の意思を明らかにしたのは、戦後初めてのことです。今度の総選挙は、初めて9条改定が問われることになります。安倍政権とともに、「維新」や「希望」も9条改定をとなえています。

9条に自衛隊を書き込もうという改憲案は、単に存在する自衛隊を憲法上追認するだけではありません。「後からつくった法律は、前の法律に優先する」というのが、法の一般原則です(後法優先の原則)。たとえ9条2項(戦力不保持・交戦権の否認)を残したとしても、別の独立した項目で自衛隊の存在理由が明記されれば、2項が空文化=死文化することは避けられません。世界に誇る平和主義をさだめた9条によって、逆に無制限の海外での武力行使が可能になってしまいます。これこそが、安倍首相の9条改憲の正体です。

 首相が憲法9条に書き込もうとしている自衛隊とは、安保法制=戦争法によって集団的自衛権の行使が可能となった自衛隊です。これを憲法に書き込むということは、憲法違反の安保法制を合憲にするということにほかなりません。

 自民党は2012年4月に発表した「自民党憲法改正草案」に、緊急事態条項を盛り込みました。今回の衆院選政策でも、9条改悪とともに、「緊急事態対応」を憲法に明記することを主張しています。「緊急事態条項」は、首相が「緊急事態」の宣言を行えば、内閣が立法権を行使し、国民の基本的人権を停止するなど、事実上の「戒厳令」を可能にするものです。緊急事態条項を憲法に明記することは、文字通り政府の独裁に道をひらくものであり、絶対に許されません。

――安倍政権による憲法9条改定に反対します。

  ――基本的人権を侵害し政府の独裁に道をひらく緊急事態条項に反対します。

 

憲法9条の精神にたった平和の外交戦略で、北東アジアの平和と安定を築きます

 北東アジアには、北朝鮮によって繰り返される核実験やミサイル発射など、さまざまな緊張や紛争の火種がありますが、それらに対して、もっぱら軍事で構えたら「軍事対軍事」の悪循環におちいってしまいます。いま何よりも大切なのは、憲法9条の精神に立った外交戦略を確立することです。

日本共産党は、北東アジアに存在する紛争と緊張を、平和的・外交的手段によって解決する抜本的対案として、次の4つの目標と原則からなる「北東アジア平和協力構想」を提唱しています。

 

  北東アジア平和協力構想

  • 紛争の平和解決のルールを定めた北東アジア規模の「友好協力条約」を締結する。
  • 北朝鮮問題を「6カ国協議」で解決し、この枠組みを地域の平和と安定の枠組みに発展させる。
  • 領土問題の外交的解決をめざし、紛争をエスカレートさせない行動規範を結ぶ。

  ④日本が過去に行った侵略戦争と植民地支配の反省は、不可欠の土台になる。

これは、すでに東南アジア諸国連合(ASEAN)がつくっている東南アジア友好協力条約(TAC)のような紛争を話し合いで解決する平和の枠組みを、北東アジアにも構築しようという提案です。

 

変えるべきは憲法でなく、憲法をないがしろにした政治です

日本国憲法は、憲法9条という世界で最もすすんだ恒久平和主義の条項をもち、30条にわたるきわめて豊かで先駆的な人権規定が盛り込まれています。変えるべきは憲法でなく、憲法をないがしろにした政治です。世界に誇る日本国憲法の進歩的な諸条項を生かした新しい日本をつくるために力をつくします。

――現行憲法の前文をふくむ全条項をまもり、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざします。

 

 (c)日本共産党中央委員会