2014年総選挙政策

2014年 総選挙各分野政策

45、安保・基地・自衛隊

「海外で戦争する国」づくりを許さず、「米軍基地国家」の異常をただします

2014年11月


(1)集団的自衛権行使の「閣議決定」の撤回を要求し、「海外で戦争する国』づくりに反対します

安倍政権は、国民多数の反対の声を踏みつけにして、集団的自衛権行使を容認する「閣議決」定を強行しました。憲法9条を破壊し、戦後日本の国のあり方を根底から覆す歴史的暴挙です。

集団的自衛権の危険はどこにあるのでしょうか。2001年のアフガニスタン報復戦争、2003年のイラク侵略戦争のような戦争をアメリカがおこしたさいに、従来の海外派兵法にあった「武力行使はしない」「戦闘地域に行ってはならない」という2つの歯止めを外し、自衛隊が従来の「戦闘地域」まで行って軍事活動をすることになる――このことが、日本共産党の国会論戦によって明らかになりました。そうなれば、自衛隊は攻撃対象になります。攻撃されたらどうするのか。日本共産党の国会での追及にたいして、安倍首相は「武器の使用をする」と認めました。自衛隊が「武器の使用」をすれば、相手はさらに攻撃し、自衛隊はさらに反撃することになります。それは戦闘活動そのものです。

安倍首相は「戦闘に参加することは決してない」とくりかえしていますが、首相がどうごまかそうとも、集団的自衛権行使とは、日本の国を守ることでも、国民の命を守ることでもありません。アフガン・イラク戦争のような戦争で、自衛隊が米軍と肩をならべて戦争を行う――「海外で戦争する国」づくりこそ、その正体です。

10月に発表された日米軍事協力の指針(ガイドライン)の再改定に向けた「中間報告」でもそのことが改めて明確になりました。「中間報告」は、集団的自衛権行使の「閣議決定」を「適切に反映」するとしたうえで、従来のガイドラインにあった「2つの制約」を取り払うものとなっています。

第一に、従来のガイドラインは、「周辺事態」のさいに日米軍事協力をするという建前でした。ところが「中間報告」には「周辺事態」という言葉がなくなりました。これは、地理的な制約を一切なくして、「地球の裏側」まで行って米軍といっしょに『戦争するということです。第二は、従来のガイドラインは、米軍への支援は、「後方地域」―-「非戦闘地域」に限るとしていました。ところが「中間報告」では、「後方地域」という言葉がなくなりました。従来の「戦闘地域」まで行って米軍と一緒に軍事活動をするということです。

「地球の裏側」「戦闘地域」まで行って、米軍と一緒に戦争する――これがガイドライン再改定の正体です。こんな重大な戦争計画を、国会での審議もせずに、米国との協議を先行させて、勝手に決めてしまうというのは、国民不在、国会不在、民主主義否定のさいたるものではあり、決して許すわけにはいきません。

安倍政権は、来年の国会で、海外で戦争をするための法律をつくろうとしています。

――日本共産党は、日本を「殺し、殺される国」につくりかえる憲法違反の集団的自衛権行使の「閣議決定」を撤回させます。

――日米「ガイドライン」の再改定、「海外で戦争する国」づくりのための法改悪など、「閣議決定」を具体化する一切の作業を中止させます。

 

(2)地球規模の日米軍事同盟強化、自衛隊を海外派兵の軍隊に変貌させることに反対し、抜本的な軍縮を実現するために全力をあげます

 安倍政権が昨年末、閣議決定した「国家安全保障戦略」と新「防衛計画の大綱」、「中期防衛力整備計画」は、国家安全保障上の「強靭性」を高め、日米同盟を強化するとともに、「我が国の能力・役割の強化・拡大」をはかることを強調しています。そのため、新たに「統合機動防衛力の構築」を掲げて、五年間に約二十四兆六千七百億円の軍事費を投入する軍拡計画など、自衛隊が海外に迅速かつ持続的に展開する能力を増強しようとしています。さらに、敵基地攻撃能力の保有をめざすなど、自衛隊の役割を「専守防衛」をたてまえとする軍隊から、海外派兵の軍隊へと明確に変貌させようとしています。

 新「大綱」は、新たなヘリ空母やイージス艦、最新鋭ステルス戦闘機などを増強し、オスプレイや無人偵察機、新型空中給油機を新たに導入するとともに、米軍の海兵隊のような「水陸機動団」など、新たな部隊配備などの態勢強化を打ち出しています。これらは、アメリカの世界戦略、軍事介入態勢に日本をいっそう深く組み込み、強化するもので、世界とアジアの平和と安定を脅かすものにほかなりません。

 安倍政権は4月、「武器輸出三原則」を撤廃し、武器や関連技術の輸出を包括的に解禁する「防衛装備移転三原則」を閣議決定しました。新原則は、「紛争当事国や国連決議に違反する場合は輸出を認めない」としていますが、従来の原則で禁輸対象とされた国際紛争の「恐れのある国」が削除され、昨年、例外扱いされたF35 戦闘機の国際共同生産で問題となったイスラエルなどへの輸出制限もされなくなります。さらに外国政府以外に国際機関も輸出対象に加えるほか、運用指針で海外での米軍機修理等の役務も提供するなど、国際紛争の助長につながる危険性が限りなく増大することになります

 アメリカに追従して、軍拡をすすめ、「海外派兵国家」の道を歩み続ければ、日本がアメリカと一緒になって世界の平和に挑戦することになり、世界とアジアから孤立するばかりです。

――日本共産党は、日米軍事同盟を強化し、自衛隊を海外派兵の軍隊に変貌させるなど、「海外で戦争する国」づくりの一切の動きに反対します。

――「武器輸出三原則」を投げ捨て、武器輸出を拡大する新「原則」を撤回させます。海外派兵型装備などの軍拡に反対し、軍縮への転換をすすめます。

日本共産党は、自衛隊の情報保全隊が、平和・民主主義・活向上を求める国民の世論や動向、個人の言動を日常的・系統的に調査・監視していることを明らかにしました。戦前の「憲兵政治」をほうふつとさせるこうした活動は、重大なプライバシーの侵害であり、集会・結社の自由や表現の自由、思想・良心の自由を侵害する許しがたい憲法違反の行為です。

――日本共産党は、防衛省・自衛隊による憲法違反の情報収集や国民監視活動の全容を明らかにし、ただちに中止することを求めます。

 

(3)沖縄の新基地建設をストップさせ、基地のない平和で豊かな沖縄を実現するために全力をあげます

沖縄の名護市辺野古への新基地建設を最大の争点としてたたかわれた沖縄知事選挙は、「建白書」実現をめざす「オール沖縄」の代表として新基地建設断固反対を掲げた翁長雄志・前那覇市長が歴史的勝利をおさめました。翁長氏の圧勝は、沖縄県民の意思を踏みつけにし、強権で新基地建設を強行しようとする安倍政権への痛烈な審判です。

1月の名護市長選挙に続いて再び、辺野古への新基地建設ノーの強固な県民の意思が、疑う余地がない明白なかたちではっきり示されたのです。それにもかかわらず、安倍政権は、「政府の立場は全く変わらず粛々と進める」(菅官房長官)「唯一の方法が辺野古移設との考えは、今後も変わらない」(岸田外相)などとのべ、新基地建設強行をいっそう乱暴に強行しようとしています。これで民主主義の国家といえるのか。

安倍首相は、新基地建設は「沖縄の負担軽減になる」などといっています。しかし、日米両政府が建設しようとしている辺野古新基地は、1800メートルの滑走路を2本持ち、強襲揚陸艦やタンカーが接岸できる軍港をつくり、広大な弾薬搭載エリアを整備します。キャンプ・シュワブや隣接する辺野古弾薬と一体で運用されることになり、その基地面積は普天間基地の5倍に相当します。さらに、キャンプ・ハンセン、高江などの北部訓練場、伊江島飛行場などとも連動して、海兵隊の基地機能は飛躍的に強化することになります。しかも、辺野古新基地の耐用年数は200年です。22世紀どころか23世紀の先々まで、沖縄を基地の鎖でしばりとになります。

このどこが「負担軽減」なのか。老朽化した普天間基地に代えて、大幅に機能強化され、半永久的に使用できる、最新鋭の巨大基地を建設する――これがいますすめられていることの正体です。

 いやしくも民主主義国家を標ぼうするならば、安倍政権は、県知事選挙に示された県民の意思を重く受け止めて、新基地建設をきっぱり断念すべきです。普天間基地の閉鎖・撤去に取り組むべきです。

――日本共産党は、県民の民意を無視した新基地建設をストップさせます。

――普天間基地の即時閉鎖、無条件撤去を求めます。

――基地のない平和で豊かな沖縄への転換を実現させるために全力をあげます。

 

(4)オスプレイ配備を撤回させ、無法な低空飛行訓練をやめさせます

日米両政府は、米海兵隊の新型垂直離着陸機MV22オスプレイの訓練を日本全土に拡大しようとしており、多くの自治体や住民に大きな不安と怒りが広がっています。

開発時から墜落などの重大な事故を繰り返してきた新型垂直離着陸機オスプレイは沖縄県民はじめ国民の強い反対を無視して、2012年10月にMV22オスプレイ12機が沖縄の普天間基地に配備され、13年9月には24機に倍増されました。

日米両政府は、オスプレイは「学校、病院、人口密集地の上空の飛行は避ける」ことを合意しましたが、沖縄ではこの合意など紙切れ同然に、人口密集地・住宅地での飛行が常態化しています。沖縄県が行った調査では、オスプレイの飛行が目視されたもののうち60%以上が「学校、病院、人口密集地」の上空でした。しかも深夜10時以降の夜間飛行訓練や無灯火での離着陸訓練、7千ポンド(約3トン)のコンクリート・ブロックを吊り下げて運ぶ訓練、兵士の降下訓練など、戦地を想定した異常な訓練が実施されています。 ところが、日米両政府は、13年3月、オスプレイ3機を岩国基地(山口県)に移して、低空飛行訓練や夜間飛行訓練を実施し、10月には、滋賀県の饗庭野(あいばの)演習場での日米共同演習にオスプレイを参加させるなど、オスプレイの訓練の全国展開をはじめました。当初は、活動範囲は中国地方や四国などにとどまっていたが、小野寺防衛相(当時)が今年7月、自衛隊にオスプレイを導入するための費用を来年度予算に要求に盛り込むことを表明した直後から、オスプレイの運用拡大が目立つようになりました。オスプレイが厚木基地(神奈川県)、横田基地(東京都)、陸上自衛隊の東・北富士演習場(静岡、山梨県)丘玉駐屯地(札幌市)などへの飛来をくりかえし、防衛相がオスプレイに乗って東京都の小笠原を訪問することも実施しました。

安倍政権は、「沖縄の負担軽減」のための「訓練の本土移転」と称していますが、もともと、米軍は、7つの低空飛行訓練ルートなど、日本全土でオスプレイの低空飛行訓練を実施する計画でオスプレイを配備しました。米軍の「環境審査報告」では、年間330回の低空飛行訓練が計画されており、その訓練拠点として、岩国、キャンプ富士、厚木、横田、三沢など全国の米軍基地を使用しようとしています。

安倍政権は、自衛隊が導入する予定のオスプレイを佐賀空港に配備する方針を明らかにするとともに、米軍のオスプレイの訓練移転先として、佐賀空港や、陸上自衛隊の北海道大演習場、岩手山中演習場、相馬原演習場(群馬県)、饗庭野演習場、大矢野原演習場(熊本県)などを候補地としています。本土でのオスプレイの訓練は、騒音と墜落の危険を全国にひろげるものにほかなりません。

これまで、全国29都道府県の214自治体で配備や訓練に反対する意見書・決議が可決されています。オスプレイの低空飛行訓練は、海兵隊の海外遠征による「殴り込み」任務を遂行するための「侵略力」を高めることがその目的であり、そのために、沖縄県民と日本国民を危険にさらす、暴挙を許すことはできません。

政府は、「大規模災害発生時の救援活動」のためなどといって、各地での訓練を強行していますが、オスプレイ運用の口実でしかありません。高知では、米軍の低空飛行訓練が防災ヘリやドクターヘリの運航さえ妨げています。高知市議会のオスプレイ配備中止を求める決議で「防災ヘリ、ドクターヘリの運航にとっても脅威となる」「住民の安全に重大な危惧がある」と明記していることをみても、「防災」が口実にならないことは明らかです。 

――日本共産党は、普天間基地へのオスプレイ配備の撤回を要求します。

――オスプレイの全国展開に反対し、無法な低空飛行訓練の中止を求めます。

 

(5)米軍の横暴勝手をやめさせ、基地のない平和な日本をめざしてたたかいます

来年は戦後70年ですが、今なお、沖縄をはじめ日本全土に133もの米軍基地(米軍専用84、自衛隊との共同使用49)がおかれ、アメリカの世界戦略の前線基地として強化されつづけています。日本の総面積の0.6%にすぎない沖縄県に米軍専用基地の74%が集中し、沖縄本島の面積の18%、県全体の10%を占めています。横須賀基地や横田基地のように、首都圏に広大な基地が置かれているのも、日本以外にありません。

日本に駐留する米軍の部隊は、海兵遠征軍、空母打撃群、遠征打撃群、航空宇宙遠征軍など、「日本を守る」ための軍隊ではない。その名の通り、世界のどこで紛争がおこっても、真っ先に殴り込むことを任務とした部隊にほかなりません。

米軍は08年、通常型空母の2倍の戦闘能力をもつ原子力空母ジョージ・ワシントンの横須賀配備を強行しましたが、15年には、ロナルド・レーガンに交代させようとしています。しかも、米海軍は09年以降、6年連続で、横須賀に停泊中の原子力空母から、原子炉等の定期修理に伴う放射性廃棄物を搬出し、最終処理するために、米ワシントン州の海軍造船所に運びましだ。原子炉の修理や放射能物資の搬出はしないと明記している日米合意(1964年8月のエードメモワール=覚書)に明白に違反するものです。

また、無法な空母艦載機などによるNLP(夜間離着陸訓練)や超低空飛行をはじめ、米軍機の騒音被害、航空機・艦船による油漏れなどの環境汚染が各地で住民のくらしと健康を脅かしている。こうした現実は、とても独立国とはいえない異常きわまるものです。

 沖縄や神奈川県などで米兵による事件が相次ぎ、大きな問題になっているように、米軍基地は、日本国民の生命とくらしにも重大な被害と苦痛を与え続けている。戦闘機・ヘリの墜落や米兵による殺人、強盗・強姦・放火・ひき逃げなど、米軍の事件・事故は、日本の主権を踏みにじる大問題です。

米軍による事件・事故(米兵犯罪を除く)は、毎年1200~2000件も発生しており、政府があきらかにしているだけでも1952年以来、2013年末までに20万9603件(施政権返還以前の沖縄の分は含まれていない)におよび、被害にあった日本人死亡者は1090人にたっしています。また、米軍人の犯罪検挙数は、1989(平成1)年から2012(平成24)年までに2272件におよんでいる。とくに沖縄では、この間の米軍関係者検挙数は1805(うち凶悪犯98)件にたっしています。米軍人・軍属による女性暴行事件は49件あり、表面化しないケースも相当数あります。横須賀(神奈川県)では、殺人・殺人未遂事件が多発しています。

 ところが、「公務外」の米兵犯罪について、日本が裁判権を放棄する密約まで結ばれています。このことは米政府解禁文書や外務省文書で裏付けられています。実際に、日本人に比べて米軍人の起訴率はきわめて低く、検察が米軍人らを特別扱いしている実態も明らかになっています。米兵犯罪や米軍の交通事故による犠牲者は泣き寝入りさせられ、国の主権はいちじるしく侵害されつづけています。

米軍の事件・事故の温床になっている日米地位協定問題でも、日本政府は、国民の強い改定要求に背を向けています。

――日本共産党は、「米軍再編」の名による基地強化・永久化に反対します。

――日米地位協定を抜本改定し、世界に例のない米軍優遇の特権をなくすために全力をあげます。裁判権放棄の日米密約を廃棄させます。

――安保条約上も義務のない米軍「思いやり予算」をやめさせるよう強く要求します。

――在日米軍基地を全面撤去させ、基地のない平和な日本をめざします。

 

(6)日米安保条約=日米軍事同盟をなくし、対等・平等・友好の日米関係を築きます

日米安保条約の最大の問題は、占領軍を駐留軍へと名前だけ変えて居座らせ、「全土基地方式」という世界に類のない屈辱的なやり方で日本を米軍「基地国家」とし、米国の軍事的支配の鎖に縛りつけたことです。

 オスプレイ配備強行や相次ぐ米軍犯罪など、米軍基地と沖縄県民をはじめ日本国民との矛盾点はすでに限界を超えました。さらに、憲法違反の集団的自衛権行使による「海外で戦争する国づくり」など、地球的規模の「日米同盟」の危険な侵略的変質は、日米安保条約と日本国憲法がいよいよ両立しなくなったことを浮き彫りにしています。

 こうした危険な従属構造をこのまま続けていいのか、日米安保条約の是非を正面から議論することを呼びかけます。

――安保条約第10条に即した、廃棄の通告で、安保条約をなくします。日米安保条約は、一方の国が通告すれば、一年後には解消されます。安保条約をなくせば、米軍基地の重圧から日本国民が一挙に解放されます。

――東アジアで軍縮のイニシアチブを発揮します。いま、東アジアでは米軍の再配置、軍事力の強化がすすんでいます。一方で、中国も軍事力を増大させ、北朝鮮はミサイル発射や核実験をくりかえしています。この地域での軍事的緊張の最大の根源となっている日米安保条約を解消してこそ、日本は中国や東アジアの国々にたいして、「ともに軍縮の道に転じよう」と、軍縮へのイニシアチブを本格的に果たすことができるようになります。

――アメリカとは、日米安保条約=日米軍事同盟に代えて、対等・平等の立場にたって日米友好条約を結ぶというのが、私たちの提案です。

 

 

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