各分野政策(2013年)

2013年参議院選挙各分野政策

21、郵政・通信・放送

20136


国民サービスの後退させないために郵政事業の抜本的見直しを

 自公政権がすすめた郵政民営化は、簡易郵便局の相次ぐ閉鎖、郵貯ATMの撤去、各種手数料の引き上げ、時間外窓口の閉鎖、集配郵便局の統廃合など、国民サービスに大きな後退をもたらしました。さらに、国民共有の財産である「かんぽの宿」をはじめ郵政事業として保有していた資産の「たたき売り」もされようとしました。ゆうパック(旧小包)事業と日通・ペリカン便の宅配便事業の統合失敗では、郵便事業に大きな損失を負わせました。

 こうした民営化でおこった問題への国民の批判を前に、郵政民営化の「見直し」がせまられました。しかし、民主、自民、公明がすすめた法律見直しは、最大の民営化の問題点である金融(郵貯、保険)のユニバーサル(全国一律)サービスを保障するしくみとしては不十分なものでした。今後、郵政事業の株式売却の準備がすすめられていくことになります。「効率化」や利潤追求のなかで、いっそうのサービス後退をまねきかねない状況となっています。

 民営化によって後退した郵政事業を再生するために、日本共産党は、①郵便貯金、簡易生命保険にユニバーサルサービスを義務付ける、②分社化をやめて一社体制とする、③株式売却せず、公共の福祉の増進を目的とする公的事業体とする、抜本的な見直しを求めます。

 また、郵政民営化とともにすすめられた郵便市場の規制緩和により、もうかる都市部へのメール便のいいとこどり参入が進み、郵便市場は限界を超えたコスト競争にさらされています。この結果、郵便事業と民間宅配業者の双方に非正規雇用が拡大しています。郵便のユニバーサルサービスの維持・向上には、郵便市場の規制緩和の見直しと非正規労働者の正社員化・均等待遇がかかせません。日本共産党は、郵便市場の規制緩和の見直しと雇用改善をもとめます。

 こうした郵政民営化は、日米金融業界からの強い要望を背景にすすめられました。いまTPP交渉参加を前に、日米両政府は保険など非関税措置にとりくむことを合意しています。これまでに米政府は日本政府にかんぽ生命の保険市場の競争に与える影響を「懸念」するとともに、「日本郵政各社と民間の銀行、保険、急送便事業との間での対等な競争条件が確保されるために必要なすべての措置」(米国通商代表「外国貿易障壁報告書」)を求めると述べるなど、郵政事業の公的役割がないがしろにされかねない要求がされています。日本共産党は郵政事業の公的役割を守っていくためにもTPP交渉参加撤回を求めていきます。

 

通信の公共性、安全性をまもり、情報格差の是正をもとめます

 スマートフォンの急速な普及など、通信データの増大に伴う重大事故もたびたび発生しています。また、東日本大震災などの大規模災害を経て、あらためて通信の確保のあり方が議論となっています。減少している公衆電話を公共施設等で確保していくことも必要です。

日本共産党は通信の公共性、安全性をまもるようにもとめていきます。

 現在、法律によってユニバーサルサービスとして国民にあまねく提供することが保障されているのは固定電話や公衆電話などのみですが、携帯電話やブロードバンド通信などへの拡充や障害者の通信手段確保のための配慮をもとめます。

 また、加入電話や公衆電話でサービスを提供しているNTTの赤字分を補てんするために電話番号当たり3円のユニバーサルサービス料が利用者から徴収されていますが、これを事業者が負担する制度に変更します。

 高齢者や障害者にも使いやすい情報通信端末の開発を支援するなど、情報格差の解消をすすめます。

 

「テレビ難民」等の問題の改善をもとめます

 テレビ放送のデジタル移行は、テレビが見られなくなる「テレビ難民」をうみました。

国民に移行への対策を強いた一方で、政府は放送事業者の中継局設置等の準備は2014年度末までかかるとしています。デジタル放送になったために、テレビが見られなくなった世帯が約8万世帯(2013年3月末、総務省発表)残されています。また、暫定的に衛星放送を利用している世帯は、首都圏にあるキー局の放送をみる状態で、地域の情報が入らない状況が続いています。関東広域をカバーしている東京タワーから東京スカイツリーへの移転で、テレビが見られない世帯が残されたままとなりました。

放送の役割をはたすには、「国民に最大限に普及」(放送法)されることが前提です。

日本共産党は、引き続きデジタル放送移行での政府と放送事業者の役割・責任について検証していくとともに、国民の受信状況を改善していくために、これを機にテレビの視聴をあきらめた層をふくめた実態把握、きめ細やかな対策・支援をもとめていきます。

 

放送内容への介入をすすめた放送行政の抜本的改革を

 日本共産党は、放送番組を編集・作成する事業者の認定制度などを導入した放送法等の改悪に、政府の権限が強くなる、放送内容への介入の懸念があるなどの理由から反対しました。言論・表現の自由にかかわる放送行政の規制は、政府から独立した規制機関が行うのが世界の常識です。総務大臣の監督ではなく、新たに「放送委員会」(独立行政委員会)を設置し、放送行政を規律するように制度改正をもとめます。

 

 

 (c)日本共産党中央委員会