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日本共産党

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赤旗

2013年参議院選挙各分野政策

30、若い世代

若者が人間らしく働き成長できる社会をめざします

20136


 低賃金や雇用破壊、就職難――大企業の目先の利益最優先の政治が続いてきたもとで、若い世代はその矛盾を深刻に受けています。この現状を打開することは、希望ある日本社会をつくる上で不可欠です。日本共産党は全力でこの課題にとりくみます。

■若者が「人間らしく働けるルール」を確立します

 「給料が安く、くらせない」「休日や有給休暇がとりにくい」――若者から切実な声が寄せられています。実際、長時間労働など劣悪な働き方が、正社員を含む若い世代に広がっています。派遣など不安定な働き方の非正規社員も24歳以下で2人に1人にのぼり、若者の完全失業率は全世代平均を大きく上回ります。若者を新卒で採用し、長時間残業やパワハラを強い、その過程で心を病んだ大量の若者が退職に追い込まれる、いわゆる「ブラック企業」の問題も放置できません。

これらは、自然現象でも若者に責任があるのでもなく、政府が財界・大企業の要望にこたえ、「労働法制の規制緩和」をすすめてきた結果です。ところが安倍政権は、「解雇自由化」「サービス残業合法化」など、いっそうの労働法制の規制緩和を進めようとしており、これを許せば日本社会全体が「ブラック企業」化してしまいます。日本共産党は、労働法制の規制緩和をやめさせ、若者が「人間らしく働けるルール」を確立します。

――全国一律の最低賃金制度の確立をはかり、時給1000円以上をめざします。残業時間の上限を法律で規制し、「サービス残業」など無法なただ働きを一掃します。

――労働者派遣法の抜本改正をはじめ、非正規雇用への不当な差別や格差をなくし均等待遇をはかり、非正規雇用者の賃上げと労働条件改善をすすめます。

――働くものの権利や法律的知識の若者への普及、相談窓口やサポートセンターの拡充など、政府が責任をもって進めます。離職率の高い企業名を公表し、採用募集時の離職率明示を義務付けます。

■若者が安心してくらし、結婚・子育てできる環境を整えます

 雇用破壊や貧困が広がるもとで、経済的に自立できず、結婚や子育てなど将来の見通しをもてない若者が少なくありません。「人間らしく働けるルール」の確立とともに、家賃補助、公共住宅建設など、若者の生活支援を強めます。国の責任で当面3年間30万人分の認可保育所を新・増設し、国の制度として子どもの医療費無料化をすすめます。

■新卒者の就職難打開をめざします

 学生、高校生の就職不安は引き続き深刻です。就職難は、学生、高校生の責任ではなく、経済社会のあり方にこそ問題があります。以下の課題の実現に、政治が本腰でとりくむことをめざします。

――新卒者の求人と採用を増やします。新卒者求人が減少している大もとには、景気悪化だけでなく、非正規雇用の拡大があります。非正規雇用を拡大した「労働法制の規制緩和」を抜本的に見直し、新規採用を増やします。長時間労働の是正、社会保障の拡充、自然エネルギー重視などを通じて、雇用を増やします。

――学業と両立でき、学生負担を軽減する就職活動のルールを作ります。就職活動の早期化・長期化は、大学教育にも支障を生み、企業にも損失となります。会社説明会や面接の開始日などでのルールを確立し、少なくとも卒業後3年間は「新卒扱い」として就職あっせんの対象とするよう、政府が企業や大学を指導します。奨学金の返済猶予拡充をはじめ、就活学生をきめ細かく支援します。「大学、経済界、政府」の3者協議へ学生の参加をめざします。

――「新卒者雇用確保・促進法」を制定し、採用計画の策定、内定取消の防止など、企業の社会的責任を明確にします。

■学費負担を軽減し、奨学金制度を拡充します

 学費負担軽減を求める国民的な運動を前に、政府は昨年9月、「高校や大学の教育を段階的に無償にする」と定めた国際人権規約の条項の「留保」を撤回しました。しかし、日本の高学費――高校入学から大学卒業までかかる費用は1人平均1000万円超とも指摘されています――は解決されず、憲法や教育基本法に保障された「教育の機会均等」が崩されています。

一方、国の奨学金は給付制(返済不要)でなく、すべてが貸与制、しかも7割が有利子であるため、多くの若者が卒業時に数百万円以上の借金を背負わされ、返済への不安も広がっています。延滞9か月で支払督促などの法的措置に訴えられ、最悪の場合、差し押さえや自己破産に追い込まれるという社会問題になっています。

OECD加盟国のほとんどの国で高校の授業料はありません。大学の授業料があり給付制奨学金がないのも日本だけです。日本の貧困な教育政策の根本的転換をめざし、当面、経済的理由で学業を断念する若者をこれ以上出さないため、次の緊急策を実施します。

――就学が困難な若者のため給付制奨学金を直ちに導入します。国の奨学金はすべて無利子に戻します。卒業後の年収が300万円以下の場合に返済猶予する制度を、5年という猶予期限撤廃を含め確立します。

――公立高校授業料無償化の継続・拡充など、私学も含め高校の無償化を段階的に進めます。所得制限導入には反対です。国公立大学では年収400万円以下の家庭の学生の授業料を免除し、半額免除を増やします。私立大学の授業料負担を減らす「直接助成制度」をつくります。国際人権規約条項の「留保」撤回をうけ、学費の計画的な引き下げをめざします。

■18歳選挙権を実現します

 世界では常識となっている18歳選挙権を、若者の政治参加を進める立場で実現します。18歳以上の若者が、社会を構成する「成人」として一人前の法的・社会的な権利と責任を果たせるよう、必要な改革をすすめます。

■若者の多彩で健全な文化発信の施策を拡充します

 憲法が保障する表現の自由、芸術・文化をまもり、若者の多彩で健全な文化発信の施策を拡充します。風営法の規制対象から「ダンス」を除外します。

 

 

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