政策

32.北東アジア

韓国哨戒艦沈没事件を軍事的緊張の拡大・悪循環につなげることなく、外交的・政治的に解決することを求めます

2010年6月19日 日本共産党

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 韓国の哨戒艦沈没事件をめぐって朝鮮半島情勢が緊張しています。

 沈没事件を調査した韓国などの軍民合同調査団は、5月20日、調査報告書を発表し、いくつかの証拠を示しながら「(哨戒艦は)北朝鮮製魚雷による外部水中爆発の結果、沈没した」と断定しました。他国の軍艦を、無警告で突然、魚雷で攻撃するといった行為は、決して許されない無法で乱暴な軍事行為です。北東アジアの平和を破壊し、戦争につながりかねないこうした行為を、日本共産党は厳しく非難します。

 李明博・韓国大統領は、北朝鮮がさらなる武力侵犯をおこなえば「直ちに自衛権を発動する」として、今後は武力行使も辞さない姿勢を示しています。これに対し北朝鮮は、この調査報告書は「ねつ造」であると非難し、「全面戦争を含む強硬措置で応える」として、態度を硬化させています。北朝鮮は、関与を否定するのであれば、韓国側の証拠提示にたいして事実と根拠をあげて反証すべきです。

 いま重要なことは、朝鮮半島で、戦争にしろ動乱にしろ、軍事的な衝突を絶対に起こさせてはならないということです。日本共産党は、韓国・北朝鮮をはじめとした関係各国が、北東アジアの平和にかかわるこの問題を、決して軍事的緊張の拡大・悪循環につなげることなく、外交的・政治的方法で解決するよう強く求めます。

6カ国協議を通じた、北朝鮮核問題の解決に力をつくします

 北朝鮮は現在、「核抑止力を引き続き拡大、強化していく権利を持っている」と主張しています。これは、5月におこなわれた核不拡散条約(NPT)再検討会議でも示された、核兵器廃絶への国際社会の新たな機運にも反するものです。

 北朝鮮の核問題については、2003年以来、韓国・北朝鮮と日米中ロの6カ国が、この問題の平和的・外交的解決をめざして6カ国協議をおこなってきました。同協議は、05年9月、北朝鮮を含む全参加国により、朝鮮半島の非核化の目標とその後の平和体制の展望の基本を確認した共同声明に合意しています。

 北朝鮮政府はこの共同声明に立ち返って、これ以上の核実験をやめ、核兵器および核兵器開発計画をただちに放棄すべきです。

 6カ国協議そのものは様々な曲折を経ていますが、日本共産党は、これまでに達成された合意内容がすみやかに実行されるよう、協議の再開と成功に全力をつくします。

 北東アジアは、日本のもっとも身近な国際環境であり、ここに安定した平和の国際関係をきづくことは、21世紀の日本の平和的な発展にとってももっとも切実な課題です。北東アジアの緊張要因となってきた朝鮮半島問題が解決に向かうことは、地域の長期的な平和関係の確立にとって、大きな意味をもちます。

 日本は、唯一の被爆国として、また北朝鮮との首脳会談で2度にわたって非核化の目標を確認しあった国として、この協議でも特別の役割と責任をになうべきです。

 将来的には、この6カ国協議を足がかりに、北東アジアの平和と安定の国際関係の確立をめざす発展的なとりくみが重要です。

日朝間の諸問題の解決に力をつくします

 朝鮮半島の核問題の解決とともに、日朝双方が拉致問題の解決に必要な努力をつくし、日本と北朝鮮の国交正常化への道筋をひらかなければなりません。拉致問題や日本による植民地支配などの過去の清算といった、日朝間の諸懸案を包括的に解決することをめざした「日朝平壌宣言」にもとづいて、この道をすすんでいくべきです。

 拉致問題では、安否不明者の再調査などの問題で、日本にとって納得できる解決がはかられなければなりません。日本政府は、北朝鮮にこういう問題を解決してこそ国際社会に仲間入りできることを強くうながし、中断されている日朝交渉再開へ強力に働きかけるべきです。

 その際、日本政府は、植民地支配という日本の"過去の遺産"が、いっさい清算されないまま残っている唯一の地域が北朝鮮であることを自覚し、歴史的責任を果たす立場でとりくむことが必要です。

 日本共産党は、拉致問題を含め、日朝間の諸問題を、平和的な交渉によって道理あるかたちで包括的に解決することを一貫してめざし、そのために努力してきた政党として、ひきつづき力をつくします。

 (c)日本共産党中央委員会