政策

29 核兵器

核兵器廃絶、「非核の日本」実現のため力をつくします

1.地球上から核兵器をなくすために積極的な役割をはたします

被爆国日本の国民の切実な願いであり、人類的課題である「核兵器のない世界」――核兵器廃絶に向けて、歴史的な変化がおこりつつあります。オバマ大統領が4月にプラハでおこなった演説は世界に大きな問題を提起しています。これは、(1)米国大統領として初めて「核兵器のない世界」を追求することを国家目標とすると宣言しています。(2)広島・長崎への核兵器使用が人類的道義にかかわる問題であることを初めて表明するとともに、その立場から核兵器廃絶にむけた責任を語っています。(3)そして、核兵器廃絶にむけて世界の諸国民に協力をよびかけています。

日本共産党の志位和夫委員長は、この演説を歴史的意義をもつものとして重視し、(1)核兵器廃絶のための国際条約の締結をめざして、核兵器保有国による国際交渉を開始するイニシアチブを発揮すること、(2)2010年のNPT(核不拡散条約)再検討会議において、核保有国によって、核兵器廃絶への「明確な約束」が再確認されることをもとめる書簡をオバマ大統領に送りました。それにたいして、米政府から書簡にたいする返書(オバマ大統領の指示で、国務次官補代理が大統領に代わって書いたもの)が届けられました。書簡への感謝が表明され、「この問題(核兵器のない世界)にたいするあなたの情熱をうれしく思う」という返書は、核兵器廃絶にたいするオバマ大統領の真剣さと熱意を示すものです。

米国大統領への書簡と、米政府からの返書は、内外に積極的な反響をよびおこしています。志位委員長は衆参両院議長と会談し、被爆国・日本で核兵器廃絶の国民世論を喚起していくことで一致しました。多くの国々の在京大使や外交官からも歓迎の声が届けられています。全国各地で、自治体の首長、平和・市民団体、宗教者などとの懇談がおこなわれ、政治的立場の違いをこえて、多くの人々から歓迎の声が寄せられています。この反響の広がりは、核兵器廃絶という人類的課題が空想的なものではけっしてなく、現実のものとなる可能性を多くの人々が感じだしていることを示しています。

アメリカに前向きの変化を促した根本の力は、平和を願う世界諸国民のたたかいです。

日本共産党は、戦後一貫して核兵器廃絶のためにたたかい続け、綱領にもその課題を明記した党として、この歴史的なたたかいの一翼をにない、広範な人々と共同して地球上から核兵器をなくすために積極的な役割を果たします。

 

2.核密約の全ぼうを公開させ、名実ともに「非核の日本」を実現します

日本は、人類史上唯一、核戦争の惨禍を体験した国でありながら、自公政権のもとで、アメリカの「核の傘」依存を正当化して、「核兵器をつくらず、持たず、持ち込ませず」の「非核3原則」をないがしろにする動きや核武装論がくりかえされてきました。

 元外務次官4人が核密約の存在をマスコミに証言し、衆院外務委員長も関係者と面談したうえで、「核密約はあった」と確認するなか、日本への核持ち込みの黙認を取り決めた日米間の密約があらためて国民の批判を浴びています。

 この密約は、1960年に日米間で結ばれ、63年の大平外相とライシャワー駐日大使の会談で再確認された、核兵器を積んだ軍艦や航空機の寄港、通過、乗り入れにかんするものです。この核密約の存在は、日本共産党の不破哲三委員長(当時)が2000年4月に初めて国会で明らかにした米政府解禁文書でも証明されていますが、今回、日本の元外務次官ら直接、厳重秘匿管理してきた関係者の証言によっていよいよ否定しがたいものになっています。日米間で核密約を結んでいながら、国会と国民の前では「非核3原則」を強調し、核兵器を積んだ軍艦や飛行機は、一時的な寄港、通過、乗り入れもありえないと言いはってきた歴代日本政府の欺瞞性、反国民的な犯罪行為があらためて浮き彫りになっています。

 麻生内閣はいまも「密約は存在しない」と否定し続けていますが、日本政府が約50年にわたって、国民をだまして、核兵器持ち込みの仕組みを維持してきたことは絶対に許せません。

 この核密約以外に、「有事」、つまり「将来の緊急事態」のさいに核兵器を配備する密約が日米間で結ばれていることも米政府解禁文書で明らかになっています。政府は、国民と国会にたいして、核密約に関わるあらゆる記録を公開し、核の闇の真相を全面的に明らかにすべきです。

 これは、けっして過去の歴史問題ではありません。アメリカは、水上艦艇から核兵器を撤去しましたが、攻撃型原潜に必要があれば随時、核巡航ミサイル「トマホーク」を積載する態勢を継続しています。さらに、「有事」には、核兵器の再配備をすることを宣言して

おり、「有事」にそなえるために、特定の地点での核兵器の存在を「否定も肯定もしない」という政策を堅持しています。「有事」における核配備の密約の下で、国民も日本政府も知らないうちに核兵器が持ち込まれ、配備されるという仕組みと体制は引き続き日本列島をおおっているのです。

 核密約をめぐる政府のウソが否定しがたいものになるなか、これを改めるのではなく、逆に、「非核3原則」を見直し、核持ち込みを公然と認めよという動きが強まっているのは重大です。民主党の鳩山代表なども、「持ち込ませず」の原則をはずして、核持ち込みを容認する考えを明らかにしています。

 日本共産党は、広範な人びとと共同して、政府に核密約を公開、廃棄させて、核持ち込み体制を一掃するたたかいを強めるとともに、「非核3原則」を骨抜きにする策動を許さず、名実ともに「非核の日本」を実現するために全力をあげます。

 あらゆる密約を公開し、廃棄する......日米間の密約は、核密約だけではありません。沖縄返還をめぐる日本側負担や米軍の軍事作戦、米兵犯罪をめぐる日本の裁判権放棄などにかんしても、日米間に密約や秘密合意が存在することが米政府解禁文書で明らかになっています。密約は国民を欺く「国家犯罪」ともいうべきものであり、密約が存在したままでは、ほんとうに「対等な日米関係」を実現することもできません。

日本共産党は、政府にあらゆる密約、秘密合意を公開、廃棄することを要求します。

 
 (c)日本共産党中央委員会