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日本共産党

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赤旗

衆議院選挙にのぞむ日本共産党の各分野の政策

13.社会のモラルの危機の克服──子どもたちを守り、子どもたちの声に耳をかたむける社会をつくる

2005年8月11日(木)


 少年の事件、児童虐待、少女買春などの深刻化に、多くの国民が心を痛めています。日本共産党は、子どもたちに鋭くあらわれている日本社会のモラルの面での危機の克服を、21世紀に豊かで人間的な社会をきずく問題として重視します。

人間らしい生活、労働、人間を大切にする教育を

 社会の道義的危機の大もとには、自民党政治のもとでの国民の生活・労働・教育などでのさまざまなゆがみや矛盾、困難の蓄積があります。

 たとえば、長時間労働は家族のだんらんを奪っています。弱肉強食の競争主義は、国民にゆとりのない生活を押しつけ、人と人との関係をぎすぎすしたものにしています。小泉政治は大企業のいいなりに、大増税や社会保障改悪、雇用破壊をすすめ、人間らしい生活の土台をさらに掘り崩そうとしています。また、財界は子どもの格差を拡大する教育を求め、「できない子どもはできないままでいい」という風潮を教育に押しつけようとしています。

 日本共産党は、大企業いいなりの政治にまっこうから対決して、人間らしい生活、労働、人間を大切にする教育の確立をめざします。

社会の各分野でモラルと道義を確立する

 社会の各分野でモラルが崩壊しているもとで、子どもにだけモラルをもてというのは道理がありません。政治の腐敗、大企業のモラルハザード、戦争正当化や暴力肯定の風潮、人間の性をおとしめる傾向などとたたかい、社会のモラルと道義を確立するために努力します。

 市民道徳は上から押しつけるのでなく、下からつくるものです。侵略戦争の反省からつくられ、平和や民主主義の原則を確立した憲法や教育基本法を共通の土台として、広範な国民的な討論と合意で、市民道徳を形成することを重視します。

子どもを守る社会のルールを各分野で確立する

 子どもを守ることは、社会の当然のルールです。ところが日本は、国際的に見てこのルールの遅れが深刻です。

 児童虐待が深刻になっているにもかかわらず、児童虐待から子どもを守る児童相談所の職員配置はイギリスの数分の一の水準です。日本共産党は、繰り返しこの問題を国会でとりあげ、40年以上も変えられてこなかった国の配置基準を改めさせることに尽力しました。引き続き、児童相談所、児童養護施設、里親、児童自立支援施設、医療の拡充のために力をつくします。また、子どもや家庭のさまざまな困難を解決するための専門的な体制を確立するために努力します。

 児童買春や性の商品化では、国連子どもの権利委員会からきびしい勧告がだされています。メディアでの暴力や性の表現が、子どもに野放しになっています。子どもをまもるという社会のルールを各分野で確立するために努力します。

子どもの声が尊重され、社会に参加する権利を保障する──子どもの権利条約と勧告の実施を推進する

 子どもは、まわりから愛され、自分の悩みをうけとめられる経験のなかで、安心して生き、他人への思いやりをはぐくみます。ところが、競争社会・管理社会のなかで、そうした経験が奪われています。子どもたちの声に耳を傾け、社会に参加する権利をみとめる社会をつくることが求められています。

 そのために、子どもの保護と意見表明権をかかげた子どもの権利条約の立場が重要です。昨年1月、ジュネーブで国連・子どもの権利委員会が開かれ、日本の子どもの状況について検討されました。この場に参加した国会議員は日本共産党だけでした。子どもの権利委員会は「競争的な教育は改善された」という日本政府の報告を批判し、「競争的学校制度」の是正、子どもの意見を尊重するための改善措置、子どもの権利の周知、思春期の情緒障害や性的感染症、薬物濫用などに関する研究など多岐にわたる勧告をおこないました。学校など子どもに関わる諸施設の運営への子どもの参加、政府の青少年育成施策大綱を権利条約に基づくものに改善することをふくめ、子どもの権利条約と勧告を全面的に実施するため奮闘します。

子どもの成長をささえあう草の根からのとりくみ

 市民道徳は、言葉だけでなく、現実の人間関係、社会関係をつうじてこそ、身についていくものです。子どもの成長をささえあう、草の根の多様な運動がひろがっています。私たちもその一員として力をつくすとともに、とりくみの協力、共同をひろげます。

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