各分野の政策(2004年)

参議院選挙にのぞむ日本共産党の各分野の政策

14、学術・文化・スポーツの自由で豊かな発展のために

2004年6月2日


学術、科学・技術の多面的な発展をはかる

 学術研究の積極的な振興をはかり、多様な特性をもつ各分野のつりあいのとれた発展を保障することは、21世紀の社会の進歩にとって大切なことです。

(1)「学問の自由」を守り、国民の立場にたった大学改革をすすめる

 大学予算を大幅にふやし、抜本的な条件整備をはかる……欧米諸国の半分に満たない高等教育予算を大幅に増額し、大学の教育研究条件を抜本的に整備します。国会で決議されている、私立大学の経常費2分の1国庫補助を実現します。

 国公立大学の法人化を契機にした予算の一律削減を中止し、学費値上げを抑えます。教員養成系学部の半減計画をやめさせ、教育の機会均等を保障 するために「すべての県に国立大学」という方針を守ります。私立大学生への学費助成や私立大学の学費減免への特別助成制度をつくります。

 大学への国家統制をやめ、「大学の自治」を尊重する……「大学の自治」を尊重するルールを確立します。財政支出を利用した大学 統制のしくみをやめ、独立した大学財政配分機関を創設します。すべての大学に義務づけられた大学評価は、国の関与をやめ、学者・専門家を中心にした自主的 な機関による評価を基本にすべきです。大学と企業との共同にあたっては、大学の自主性と研究成果の公開を原則とします。

(2)経済効率優先の科学・技術政策を転換する

 基礎研究への支援を強め、学術の調和のとれた発展をはかる……人文・社会科学の役割の重視をはじめ基礎研究への支援を抜本的に強め、学術の調和のとれた発展をはかります。研究開発(民間を含む)における基礎研究の比重が極端に低い現状を変え、政府の科学技術予算の配分を見直します。科学・技術の軍事利用に反対します。

 科学技術基本計画を、総合的な学術振興計画に発展させるとともに、政府がトップダウンで決めるやり方をあらため、科学者の代表機関である日本学術会議の意見を尊重するなど、研究者、国民本位の立場で策定するようにします。

 研究者の自主性を尊重し、自由な研究環境をつくる……研究者の自主性を尊重し、のびのびと研究できる環境をつくるため、大学や研究機関の独立行政法人化を見直すとともに、任期制でない安定した身分保障制度を確立します。研究者の経常的研究費を大幅に増額し、発明などにおける権利を守ります。

 若手研究者への支援を強め、大学院生の研究条件を改善する……大学や研究機関での教員・研究員の増員をはかり、非常勤講師の処遇を抜本的に改善します。大学院生に対する無利子奨学金の拡充と返還免除枠の拡大、給費制奨学金の導入をすすめます。

文化を生活の中で楽しめるように、芸術・文化活動を支える政治をめざす

 長引く不況や国民の鑑賞機会の減少で、芸術・文化団体の公演、上演にも深刻な影響が出ています。民間劇場が閉鎖されるなど、文化活動をとりま く環境も悪化しています。子どもたちの健全な成長を保障していくためにも、人びとの自由で豊かな発展のためにも、芸術・文化が果たす役割には大きなものが あります。文化芸術振興基本法は、文化を自由につくり楽しむのは国民の権利であり、それを保障することは国・地方自治体の責務としています。芸術・文化活 動が直面する要望を支援し、文化の自由を守り、多面的な発展を支える政治を実現します。

(1)草の根の文化活動を応援し、舞台芸術、映画、音楽などへの公的助成を改善・充実させます。舞台芸術作品への援助を強め、作品を全国で公演する努力を応援します。日本映画の製作・上映への支援をすすめ、日本映画の再生をめざす映画人の努力を応援します。

(2)舞台芸術、音楽などでは、安く使える練習場の確保が切実な要望となっています。廃校となった学校の活用をふくめ、公設練習場の整備をすすめます。

(3)演劇、映画分野ではヨーロッパで当たり前になっている、国が責任をもつ公的な高等教育機関・研修機関の設立をはかります。

(4)映画館や劇場、映画撮影所への税制支援や、文化団体への寄付税制を充実します。

(5)労災補償や雇用保険すら受けられない実態を改善するなど、専門家の社会保障を確立していきます。

(6)全国で広がっている子どもの舞台・映画鑑賞など、草の根からのとりくみを応援します。すべての子どもたちが少なくとも年一回以上、芸術に接することができるよう、学校・地域での演劇・舞踊・音楽公演、映画上映への支援を強めます。

(7)アニメなどの「コンテンツ」制作は、劣悪な労働条件や人材難が大きな障害になっています。専門家の権利を保障し、芸術・文化の発展が優先される支援を充実させます。

 行政による支援は、内容に行政が介入しないことが大切であり、政府から独立した支援機関を設立して行います。

国のスポーツ振興のゆがみをただし、国民だれもがスポーツに親しめる条件づくりに力をそそぐ

 余暇を増やして、スポーツに親しみたい──国民のつよい要求です。スポーツのできる条件づくりに力をそそぎます。

 「スポーツ施設整備計画」にもとづく環境づくりをすすめる……バリアフリーで環境を大切にしたスポーツ施設を着実に整備します。サービスの向上をはかるために、スポーツ指導員の配置基準の設定、利用者の声がとどく公正で使いやすい施設運営をすすめます。

 元気な子どもを育てる体育・スポーツ活動を支援する……子どもの基礎体力をつける学校体育の充実、スポーツ広場、自然のあそび場、学校開放施設の整備をはかり、子どものスポーツ活動や部活動にたずさわる指導員やボランティアを支援します。

 選手が安心して競技にうちこめる条件整備につとめる……コーチ制度とトレーニング科学の確立をはかり、企業スポーツの廃部や移籍から選手の身分を守る、競技者への負傷休養の保障や最低年俸の引き上げ、競技者年金制度の充実をめざす活動を激励します。

 サッカーくじは廃止し、スポーツ予算の大幅な増額に力を入れる……青少年をギャンブルでゆがめ、スポーツ振興の財源をになう資格もない「サッカーくじ」は廃止し、国のスポーツ予算を大幅に増額します。

 (c)日本共産党中央委員会