日本共産党

国立大学法人の運営費交付金に関する石井議員の質問主意書に政府が回答

(全文)


平成十五年十一月二十六日提出

質問第一〇号

国立大学法人の運営費交付金に関する質問主意書

提出者  衆議院議員  石井郁子

 国立大学法人法の施行により、2004年4月から全国の国立大学は国立大学法人に移行する。現在政府部内において来年度の国立大学法人予算案が検討されている。報道によれば国から支出される運営費交付金について財務省は政策判断で予算額が増減する「裁量的経費」として扱うように文部科学省に打診しているといわれている。

 もし運営費交付金を裁量的経費として扱えば、2004年度予算概算要求基準によって前年度比二%削減されることになる。運営費交付金が前年度と比べて削減されるようなことになれば、国立大学法人の財政基盤を掘り崩すとともに、重大な国会審議違反といわざるをえない。

 衆議院における文部科学委員会の付帯決議は「運営費交付金等の算定に当っては、法人化前の公費投入額を十分確保し、必要な運営費交付金等措置するように努めること」としており、参議院の付帯決議も「運営費交付金の算定にあたっては、法人化前の公費投入額を踏まえ、従来以上に各国立大学における教育研究が確実に実施されるに必要な所要額を確保するように努めること」としている。

 この付帯決議によれば、運営費交付金の算定に当って公費の投入額は前年度を上回るものとならなければならず、減額などあってはならないのである。

 従って、次の事項について質問する。

1 国立大学の運営費交付金の充実について

(1)運営費交付金の算定にあたっては、2004年度ならびに今後、2003年度国立学校特別会計繰入額を上回る公費投入額とすべきではないか。

(2)国立大学法人は、先行の独立行政法人と性格を異にすることを踏まえ、長期的にも必要な国立大学予算を確保できるよう、制度的仕組みを策定すること。特に運営費交付金を、その性格に鑑み、「裁量的経費」とせず、義務的経費として取り扱い、効率化係数を適用すべきではないと考えるが、どうか。

(3)国立大学の教育研究の特性をふまえ、運営費交付金を増額し得る算定ルールを構築すべきではないか。

2 施設整備費補助金等の確保・充実について

「国立大学等施設緊急整備5ヵ年計画」等を着実に実施するための施設整備費補助金等の確保・充実につとめるべきではないか。

右質問する。


衆議院議員石井郁子君提出国立大学法人の運営費交付金に関する質問に対する答弁書

1について

 平成16年度以降における国立大学法人に対する運営費交付金の算定方式については、効率化係数のあり方も含め検討を進めているところであるが、「大学の教育研究機関としての本質が損なわれることのないよう、国立大学法人と独立行政法人の違いに十分留意すること」及び運営費交付金の算定に当たっては「法人化前の公費投入額を踏まえ、従来以上に各国立大学における教育研究が確実に実施されるに必要な所要額を確保するよう努めること」との国立大学法人法(平成15年法律第112号)の国会審議における附帯決議にのっとり、国立大学法人の業務が確実に実施されるよう、運営費交付金を措置していくことが必要であると考えている。

 なお、平成16年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について(平成15年8月1日閣議了解)において、運営費交付金については裁量的経費として区分されているが、このことにより直ちに国立大学法人の運営費交付金が削減されることとなるものではない。また、平成17年度以降の運営費交付金の取り扱いについては、毎年度定められる概算要求に当たっての基本的な方針によって決まるものと考えている。

2について

 御指摘の「国立大学等施設緊急整備五か年計画」(平成13年4月18日文部科学大臣決定)については、法人化後においても引き続き着実に実施することとしており、今後とも施設整備費補助金等の確保に努めてまいりたい。


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