日本共産党

2002年3月28日「しんぶん赤旗」

国立大法人化「最終報告」

学問の自由を脅かす教職員の非公務員化


 [解説]

 国立大学の独立行政法人化を検討してきた文科省調査検討会議が二十六日提出した最終報告は、国立大学という制度を廃止し、独立行政法人化するための、具体的な内容を明らかにしました。これは、政府の強い監督の下で「業務の効率性」を義務づけられる制度を、教育研究を担う大学に適用するもので、「大学のあり方を変質させる」との厳しい批判をうけています。

 報告は、大学の目標を文科相が定めるなど、独法のしくみを大学に貫徹するとともに、当初の文部省の「公務員型」との言明さえ投げ捨て、教職員を非公務員とすることをうちだしました。

 小泉内閣の「構造改革の方針」が民営化を含む検討を提起し、財界団体などが「非公務員型」を政府に強く求めたことに応じたものです。

 これは、国立大学の教職員の身分を不安定にするとともに、教育研究がはたしている公的使命を弱めるものとして、大学内外からの批判を免れません。昨年四月に国立の施設から公務員型の独立行政法人に移行した、試験研究機関など五十七法人の今後のあり方にもかかわります。

 非公務員化のねらいは、教員の営利企業の兼職など産学間の人事の流動化や、政府・財界に都合のよい大学再編をすすめるために、教授会の教員人事権を定めた教育公務員特例法の規定をはずすことにあります。

 この規定は、戦前の滝川事件などの大学関係者のたたかいをふまえ、憲法が「学問の自由」を定めたことを大学において実現するため、その法制上の保障として確立されたものです。

 これは私立大学にも準用される、わが国の「大学自治」の根幹をなす制度です。この下だからこそ、大学の自由な教育・研究環境が維持され、優れた成果がうみだされています。

 この法制上の保障をなくすことは、わが国の学術、教育の発展と民主主義を脅かす重大な問題となります。


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