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労組に入った150件1800人超える

 非正規労働者らが相次いで労働組合を結成・加入し、解雇撤回などの成果をあげています。本紙調べでは、全労連加盟の労働組合を中心に全国で労組結成・加入が三十七都道府県百五十以上(三月二十日現在)、千八百人以上に上っています。

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三菱電機の違法派遣切りを提訴した原告と弁護団、名古屋北部青年ユニオンのメンバー=3月9日

 先陣を切ったのは、いすゞ自動車栃木工場で中途解雇を通告された期間・派遣社員です。昨年十二月、JMIU(全日本金属情報機器労働組合)いすゞ自動車支部を結成。団体交渉などで、期間社員五百五十人の解雇を撤回させました。マスコミでも、「非正規労働者が立ち上がった」と大きく報じられ、海外ニュースでも報道されました。四月以降の雇い止めを許さず、正社員化を求めてたたかっています。

 自動車メーカー・マツダ防府工場(山口県)の派遣労働者らは地域労組に加入し、わずか五日で派遣会社に雇い止めを撤回させ、再就職先のあっせんを約束させました。現在、十四人がマツダに正社員化を求めてたたかっています。

 その一人の男性(42)は、「一人だったらあきらめていました。労組に出合って本当によかった。仲間をさらに増やし、力を合わせて直接雇用を実現したい」と語ります。

 日産ディーゼル工業、大分キヤノン、三菱ふそう、ソニーでも、派遣会社に解雇撤回や寮の入居継続を実現。シャープ、三菱電機、ホンダなどでも解雇撤回・正社員化を求め団体交渉、労働局への申告も取り組んでいます。

 外国人労働者の労組結成・加入も。静岡県浜松市では日系ブラジル人派遣労働者らが労組を結成して派遣先と交渉し、直接雇用を実現。滋賀県では、解雇された百二十人の外国人労働者が加入し、雇用保険加入、失業給付の支給を実現し、雇用確保を求めてたたかっています。

団体交渉「すごい」 名古屋

 三菱電機、パナソニック、東芝、NTT西日本、三菱重工。大企業がひしめく名古屋市北部で、これらの企業で働く派遣労働者が労働組合に加入し、派遣法違反を愛知労働局に相次いで申告してたたかっています。九日には三菱電機を相手取り、正社員としての地位確認を求めて三人の労働者が名古屋地裁に提訴しました。

 名古屋北部青年ユニオン。三菱電機名古屋工場で派遣切りにあった労働者の勇気ある決意がきっかけになり、全労連全国一般愛知地方本部の地域分会として昨年十二月に旗揚げしました。派遣切りや正社員で解雇を通告されている労働者が次々に加入し、組合員は二十六人です。

 派遣切りにあった男性(33)は、派遣元との団体交渉で高すぎた寮費を返還させ、解決金を支払わせています。

 「とても歯が立たないと思っていた大企業にも、労働組合に団結すれば立ちむかえる」「団体交渉ってすごい。一人で文句をいっても全然聞く耳を持たなかった会社が、話し合いに応じる」。組合員たちは労働組合の力に自信を深め、人間としての誇りを取り戻しています。

 愛知県労働組合総連合などが十五日に名古屋市栄で開いた「春の大集会」で、三人の組合員がユニオンのノボリを持ってステージに立ち、千五百人の参加者を前に訴えました。「三年がんばれば正社員になれると思い、契約にはない有機溶剤を使う有害作業も、二四〇〇ボルトの高圧電流を扱う危険作業にも従事し、残業も休日出勤にも応じて、六年半働いてきました。それなのに、減産となったら多くの派遣労働者を、まるでダンボールに入った部品を捨てるように放り捨てる。こんな無茶苦茶は絶対に許せません」

「しんぶん赤旗」2009年3月21日(土)付


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