日本共産党

いっせい地方選挙にのぞむ各分野の政策

2007年1月19日  日本共産党

【11】女性の生きいきとした人間らしい生活、働く権利を守ります

 憲法第24条で両性の平等が保障されているにもかかわらず、女性が男性と平等に、人間らしく生きる願いがふみにじられています。生きいきと健康に、仕事も子育てもしながら安心してくらしたいという女性の願いは切実になっています。

女性のがん検診の充実をはかり、健康を守ります

 乳がん患者、子宮体がん患者は増加傾向です。しかし、「がん検診」の国庫補助金の廃止(98年)以来、自治体検診の回数の縮減、検診料の有料化などがすすみ、10%台で低迷してきた受診率がいっそう低下しています。検診回数を一年に一回に戻し、検診料の自己負担の軽減・無料化をはかります。マンモグラフィによる乳がん検診をひろげます。公立病院での女性専用外来の開設を促進します。

妊娠から出産まで費用の軽減をはかります

 国の出産育児一時金制度の上乗せなど、出産費用を軽減します。妊産婦健診費用の自己負担を軽減します。現在、約9割の自治体が13回から14回の健診費用のうち2回分を公費負担していますが、公費負担回数の拡大を望む声がひろがっています。日本共産党と女性団体の運動で、健診費用の助成を拡大し、実質無料化をおこなっている自治体が次々にうまれています。自己負担の軽減・無料化をひろげます。不妊治療費への補助をおこない、負担軽減をすすめます。

深刻な産科医不足に歯止めをかけます

 民間病院ばかりか公立病院でも、不採算部門は合理化・廃止の対象とするという国の指導のもとで、産科の廃止が続いています。産婦人科のある公立病院自体も減少しています。「行政改革」による産科医療の切り捨て、地方自治体病院の産婦人科の廃止に反対し、復活をはかります。

パートなど職場で働く女性のための相談窓口の拡充、企業にたいする法律遵守の指導強化などをすすめます

 職場で働く女性たちは、賃金や昇進・昇格差別、パート・派遣労働者への差別、セクハラ、妊娠による解雇など不利益な扱いをうけています。労政事務所、女性センターなどの廃止、統廃合をやめさせ、身近な相談窓口やフリーダイヤルの「パート・派遣110番」の設置、女性相談員の配置など、気軽に相談できる体制を整備します。一定期間働いた派遣労働者の正社員への転換など企業に法律を守らせるよう指導を強めます。「男女共同参画」条例・計画のなかに、事業者への「改善にかんする指導や勧告」を明記させ、適切な指導をすすめるようにします。仕事と子育ての両立支援をすすめる中小企業にたいする奨励金や低利融資などの制度をつくります。パートや派遣労働者の権利手帳の配布などをすすめます。自治体で増加し、多くの女性が働いている非常勤職員の労働条件を改善し、住民サービスに必要な職員の正規化をはかります。

自営業・農業女性の就労と健康を支援します

 自治体として実態調査をおこない、出産や病気の時の休業補償、「酪農・農業ヘルパー」「出産ヘルパー」などをすすめます。女性の起業、農産物加工技術の研修や販路の拡大などを支援します。農家の家族経営協定締結の促進をはかります。

保育・学童保育の拡充をはかります

 働く女性の仕事と家庭の両立にとって保育・学童保育の拡充は欠かせません。認可保育所の新・増設、延長・夜間・休日・一時・病後児保育などの推進、学童保育の拡充をすすめ、公的責任をはたします。保育所・学童保育所の保育料の軽減をはかります。保育条件を切り下げる民営化・民間委託に反対し、民営化した保育所への指導・点検を強めます。認定子ども園は、現行保育水準を後退させないようにします。

母子家庭の生活と就労を応援します

 児童扶養手当削減など国の施策の後退で母子家庭の生活はいっそう困難になっています。ひとり親家庭への育成手当や医療費助成など自治体独自の施策の後退を許さず、拡充をはかります。病後児・病児保育、保育料の無料化など就労支援をすすめます。国がおこなっている就労のための資格取得や技能訓練制度を実際に利用するには財政援助が欠かせません。国の支援制度の上乗せをはかります。休日開催や受講料の軽減、無料講座の開催など自治体独自の利用しやすい就労支援をすすめます。民間賃貸住宅の家賃補助制度、公営住宅への優先入居や母子世帯専用部分の確保などをすすめます。

DV被害者を救済し、自立を支援します

 配偶者暴力相談支援センターを増やし、休日・夜間の相談体制、心理療法担当職員、子ども連れの被害者のための保育士や学習援助者、外国人被害者のための通訳の配置など、相談・一時保護・自立支援の施策を拡充します。各地でひろがる、公営住宅への優先入居や自立に要する費用の補助などをすすめます。民間シェルター、一時保護から自立に向う中間的施設(ステップハウス)の開設・運営への助成を拡充します。

女性の政策決定参加を促進します

 都道府県の管理職の女性比率はわずか5%です。自治体みずから女性の登用をすすめます。自治体の審議会や委員会に、住民の半数を占める女性の意見が反映されるよう、女性委員の積極的な登用をはかります。公募枠の拡大、公正・総合的な委員の選出、会議の公開などをすすめます。農業委員会など農林漁業政策にかかわる政策決定に女性、消費者が参加できるよう啓蒙をはかり、条件をひろげます。

「男女共同参画計画」に女性の願いを反映します

 「男女共同参画計画」に、これらの施策をもりこみます。情報の開示をすすめ、女性、住民の声を反映させます。男女平等にたいする反民主主義的な動きをみのがさず、憲法の男女平等の立場にたった条例・計画づくりと推進の先頭にたちます。


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