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2010年9月8日(水)「しんぶん赤旗」

改正育児・介護休業法

働くルール/誰でも使える制度へ

さらなる改善・社会的条件整備を


 出産後も、子育てしながら仕事を続ける女性が増える中、6月には改正育児・介護休業法が施行されました。育児休業制度の現状と今後の課題について、日本共産党女性委員会の米沢玲子さんに書いてもらいました。


日本共産党女性委員会

米沢 玲子さん

 育児休業の制度がはじまったのが1992年。この20年近くのうちに数回の法改正があり、介護休業や子どもの看護休暇などもできました。初めはなかった所得保障も現在は5割給付です。今回の改正はそれらに続くもので、短時間勤務制度の義務化など重要な改善がおこなわれました。

取得には条件

 これらは働く女性が雇用者の4割、2300万人超へと増え続けてきたこと、そして子育てしながら働き続けたいという切実な願いと運動がつくりあげた成果です。しかしまだまだ大きな課題が残されています。

 一つは、誰でも利用できるために、さらなる制度の改善が必要だということです。

 現在の制度では、パートや派遣社員などの有期雇用労働者には、取得にきびしい条件がつけられていて、多くの人がとれません。しかし今では若い世代や女性の過半数が派遣やパート、臨時などの非正規雇用です。この改善なしには多数が制度から取り残されたままになってしまいます。日本共産党は、有給休暇のように6カ月以上働けば誰でも取れるようにすべきと主張しています。

 また所得保障の改善も必要です。5割給付では貯金がなければ生活できません。男女賃金格差も大きく、男性が休業できない原因にもなっています。母子家庭などは二重三重に取得が困難です。

 ドイツでは所得保障を賃金の67%に給付を改善し、低所得者への加算、300ユーロの最低保障額を確保、短時間勤務にも適用して、男性の申請も5倍になったといいます。日本でも当面6割にし、さらに改善をめざすべきです。また休業期間の延長や分割取得などより使いやすい制度にすること、短時間勤務等も小学校入学まで可能にし、代替要員確保など中小企業への支援をつよめることも必要です。

違法な解雇も

 もう一つは、制度はあってもとれない実態の改善です。

 昨年の育児休業取得率は女性85・6%、男性1・72%でした。実際には、多くの女性が出産前に職場をやめているために、育休をとって働き続けている女性は全体の2〜3割にとどまっているのです。また今回はじめて女性の取得率が5ポイントも低下しました。雇用情勢の深刻化が背景にあり、「育休切り」など違法な解雇も横行しました。また保育所の待機児童の深刻さから、育休をあきらめ、職場復帰を急ぐ人も急増しています。

 やはり、安心して取得できるためには、雇用の安定、長時間・過密労働の改善、認可保育所増設と待機児童問題の解決などの社会的条件整備がなくてはならないのです。

全体で支える

 20代の未婚女性の97%が、仕事をしながら出産・育児をすることに不安を感じているという調査がありました。いかに日本が子育てしにくい国か痛感させられます。

 若い世代が出産、子育てに希望がもてて、安心して働き続けられるために、育児休業制度のいっそうの改善とあわせ、人間らしい働き方、公的保育の充実など、子育てを社会全体で支え、子育てしやすい社会づくりを総合的にすすめることが何より必要です。


今回の主な改正点

●1日6時間までの短時間勤務制度を事業主に義務づけ、申請による残業免除制度(3歳未満)

●父親の取得促進のため、父母ともに取得すると子が1歳2カ月まで延長可。産後8週以内に取得すると再度取得できる。専業主婦の夫も可能に

●子の看護休暇は、就学前の子が2人以上の場合年10日に

●年5日の介護休暇新設

●紛争解決援助、調停制度の創設


 


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