働きながら子育て≠ヨ/どの国も手厚い支援/痛感した日本の支援策の貧困さ
参議院の少子化対策調査団に日本共産党の小林みえこ参議院議員が参加し、ノルウェー、フランス、ドイツを訪問しました。その訪問記を紹介します。
【写真】 フランスの企業内保育所で子どもたちと小林みえ子議員
「男女が平等で あってこそ」と
一番印象的だったのは、どの国も、子どもを持つ家庭への支援がとても手厚いことでした。
フランスの家族問題全国連合会の方が、「働きながら子育てできる環境を、というのがフランス政府の二十五年前からの一貫した立場」だといっていました。ノルウェーでは、児童・家族・平等省≠フ局長が「男女が平等であってこそ、安心して子どもが育てられる。そのことが経済成長をもたらし、国が豊かになる」と話していました。
合計特殊出生率はノルウェーが1・81、フランスは1・91、ドイツは1・35です。ドイツのバイエルン州労働社会省の人は「子どもを産む産まないは個人の自由だが、男女が結婚して子どもを産めるようにする施策は必要」と話していました。
児童手当なんと日本の3〜4倍
育休制度では、ノルウェーがきわだっています。四十二週間までの賃金保障は100%、それ以降五十二週までが80%保障です。すばらしいのは、このうち父親が五週間取らなくてはならないことになっており、父親の取得率は今や90%に上ることです。男女とも復職に際しては元のポストが保障されます。
フランスの育休は子ども一人の場合六カ月、二人以上の場合は三年。賃金保障という形ではなく、手当で支給されていて、全休では毎月約六万七千円、部分休にも三万九千円から五万一千円支給されます。
ドイツの育休は三年。一年めは月六万円、その後の一年は四万円の養育手当が支給されます。今後の制度改定では、一年の育休で所得制限なしで70%の賃金保障にするとの話でした。
ノルウェーで、千三百人規模の医薬品の企業を訪問しました。「育休制度は、企業にとってどうですか?」と質問したところ、「確かにいい従業員が休むのは大変だが、それは一時的なこと。長期的に考えると、従業員と会社の信頼関係が深まる」と。育休は権利で、取るのは当たり前という考えが徹底していました。
これだけではありません。三カ国とも児童手当が所得制限なしで支給され、その額は日本の三倍から四倍。対象年齢も違います。ノルウェーとドイツでは十八歳未満、フランスでは二十歳未満が対象で、ドイツでは教育を受けていれば二十七歳未満まで広げられています。
また、保育所充実を課題としてあげていました。
ノルウェーの保育所は七千カ所すべてが認可園です。国から、設置する際はもちろん、運営にも八割の補助が出ます。さらに保育料の引き下げも検討されているそうです。
労働時間が短く延長保育は不要
労働時間が短く、お店も多くが午後五時には閉まっていました。仕事が終われば家族だんらんで過ごす。延長保育は、問題にもならないということです。ノルウェーでは六時間労働制も検討されているほどです。
どの国でも家族や子どもの意見を政治に反映しようという姿勢や機関があることが印象的でした。
その一つにノルウェーの子どもオンブード=i子どもオンブズマン)という機関があります。子どもの意見を代弁するところで、子どもにかんする法案はすべてここにいったん持ち込まれ、意見を求められることになっています。メンバーは教育の専門家など十四人で、国会が承認し、国王が任命します。
日本の子育てや家族への支援策の貧困さを痛感。日本の政治を変えなければとの思いも強くしています。