2005年12月21日(水)「しんぶん赤旗」


知りたい聞きたい

女性に対する「間接差別」って?


(問い)

最近、女性にたいする「間接差別」という言葉を耳にしますが、どういう意味ですか?

(答え)

 男女雇用機会均等法(1986年施行)がつくられる前には、男女別の賃金表や定年制など、あからさまな女性差別がまかりとおっていました。均等法施行後は、企業は表むき明白な差別はできなくなりましたが、一方で形を変えた差別のしくみがひろがりました。

 間接差別とは、こうした公然とした男女の違いを理由にした雇用条件や基準ではなくとも、結果として男女に格差や差別をつくりだすものをいいます。女性であることを理由とする差別を「直接差別」というのと区別して使用されています。

 代表的な例には、均等法施行後に大企業でひろがったコース別雇用管理があります。全国転勤ができるかどうか等を基準にして総合職、一般職などにコースに分けるものですが、女性が主に育児や介護などを担っている現状では、転勤が前提の働き方を選ぶことは困難です。その結果、賃金も高く昇進できるコースは男性が中心で、ほとんどの女性は賃金も低く昇進・昇格も限られたコースにおかれました。

 こうした仕組みによる昇進・昇格差別等によって、管理職の女性比率は係長で8%、課長3%、部長では1・8%にとどまり、賃金も正社員でも男性の七割以下という深刻な男女格差が残されています。

 現在、厚生労働省の審議会では、来年の均等法改正にむけた検討がすすめられ、間接差別の問題も焦点のひとつとなっています。しかし企業側は、間接差別禁止につよく反対しています。そのため厚労省は、禁止の対象をごく狭いものにとどめる方向であり、間接差別の禁止が盛り込まれても、役立たないものになる恐れがあります。

 国連の女性差別撤廃委員会は、日本の差別是正が遅れている現状を懸念して、事実上の差別をなくすために間接差別の禁止を法律にもりこむよう二度にわたって勧告しています。欧米ではすでに多くの国が法律に間接差別禁止を盛り込んでいます。

 現実の差別と格差の改善に役立つ改正になるかどうか、国際的にも注目されています。


 

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