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2004年11月4日(木)「しんぶん赤旗」
主張均等法見直し差別と格差を直視した改正を男女雇用機会均等法(均等法)の見直しにむけた検討が厚生労働省・労働政策審議会で始まっています。来年は均等法制定から二十年。雇用における男女差別は是正されたでしょうか。 制度は前進したが…均等法は八五年の制定時には、法に違反しても罰則がなく、募集・採用・昇進など重要な部分の差別是正が企業の努力義務にすぎませんでしたが、九七年には禁止規定になるなど、制度的には前進しています。 にもかかわらず、現実には、就職差別をはじめ、やっと就職しても補助的業務にしかつけないなどの配置の差別、教育訓練・研修・昇進・昇格差別等が続いています。 均等法施行後、露骨な差別ができなくなった企業が事実上の差別を続けるためにコース別雇用管理制度を導入し、今も従業員千人以上の企業の約四割が実施しています。この制度をめぐっては、十月に和解した野村証券男女差別訴訟でも、均等法違反に認定されるなど、違法性があきらかにされています。 妊娠・出産を理由とした職場での退職勧奨も横行しています。雇用均等室が扱った解雇に関する紛争解決の件数の八割が妊娠・出産にかかわるものになっています。 また、「男女平等」を口実に、均等法改正とあわせて労働基準法の改悪がおこなわれ、女性労働者を保護するための残業規制や深夜・休日労働禁止規定が廃止されました。残業・深夜・休日労働のできない女性は、退職や非正規雇用への転換を余儀なくされる状況がすすんでいます。 なにより、男性並みの長時間労働などができる条件のあるごく一部の女性を登用し、圧倒的多くの女性はより低い賃金のパートや派遣労働者として活用するという財界戦略のもとで、非正規労働者の増加がすすんでいます。女性労働者の四割はパート労働者となり、派遣などをふくめれば半数を超えています。 役職者に占める女性の比率は約一割で、二十年間でわずか2・7%増えただけです。賃金格差も是正されたのは7%にすぎず、女性正社員でも男性の七割弱です。パート労働者など非正規労働者を加えれば男性の約半分の賃金にとどまっています。 厚生労働省は、見直し内容を九七年改正時の国会付帯決議のなかから四点にしぼって検討しています。@男女双方に対する差別の禁止A妊娠・出産等を理由とする不利益扱いの禁止Bコース別雇用管理制度など「間接差別」の禁止Cポジティブアクションの推進(女性の能力発揮のためのとりくみ)―です。 このなかには、当然、検討されるべき内容もふくまれています。しかし、重要なことは、現実にある女性差別や格差の実態を直視し、企業の女性への差別の規制をはかり、改善に役立つ実効ある改正がはかられるかどうかです。法の実効性を高めるためには、違反企業への罰則の強化や差別を受けた人の救済制度の拡充なども不可欠です。 また、労働基準法の女性の坑内労働や重量物・有害物取り扱い業務禁止見直しのための検討会が設置されたことも、母性保護をさらに切り捨てる動きとして重大です。 問われる政府の姿勢女性差別・格差の改善にむけた日本政府の施策は著しい遅れをみせています。国連女性差別撤廃委員会などからも、厳しい批判がくりかえしおこなわれています。雇用の場での男女差別是正にむけた、政府の姿勢が問われています。 |
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