2004年1月15日「しんぶん赤旗」

問われる

日本の“子どもの権利”

条約批准から10年 (下)

国連の「質問リスト」に反映

国民の願いと運動

 一月二十八日におこなわれる国連審査にむけて、「第二回政府報告 市民・NGO報告書をつくる会」が結成され、第一回審査の百三十一本を上回る、二百四十八本のリポート(「基礎報告書」)がよせられました。「つくる会」は、このリポートをもとに昨年「統一報告書」にまとめ、豊富な資料と実例で、日本の子どもの権利の状況を明らかにしています。

NGOと話し合い

 「つくる会」の報告書と日本弁護士連合会の「報告書」は、国連子どもの権利委員会に提出され、昨年十月六日、NGOと話し合う予備審査がおこなわれました。

 その後、同委員会は、日本政府に「質問リスト」を送付し、さらに必要な資料と文書報告の提出をもとめ、審査で話しあう主要な項目を明らかにしています。

 この「質問リスト」には、NGOや国民がくりかえし政府にもとめ、運動してきた内容が反映されていることが注目されます。

 「質問リスト」では、前回の「勧告」で「まだ実施されていないもの」として、「差別の禁止」「競争主義的な教育制度」「いじめを含む学校における暴力」の三つを指摘しています。

 審査では、教育および福祉で公的な財政負担の後退、内閣府が政策調整機関として機能しているかどうかも問われるでしょう。

 「質問リスト」には、「就学前および放課後の子どものケア」、さらに児童虐待、暴力、少年法「改正」、障害児の問題などがのせられています。

 政府がすすめる教育基本法改悪の動きが「子どもの権利条約」に逆行するというNGОの訴えが審査されることも期待されています。

施策前進の契機に

 第二十三回日本共産党大会議案がよびかけた、社会の道義的な危機を克服する国民的対話と運動には大きな反響がよせられています。

 議案では、自民党政治のもとですすむゆがみや矛盾をただすたたかいにとどまらず、社会が独自にとりくむべき問題として、「民主的社会にふさわしい市民道徳の規準の確立」「子どもをまもるための社会の自己規律を築く」「子どもが自由に意見をのべ、社会参加する権利を保障する」「子どもの成長を支え合う草の根からのとりくみ」の四つを提起しました。日本の子どもが自己肯定感情を深く傷つけられている現状を憂慮し、「子どもが自由に意見をのべる権利」を保障することを重視しました。

 この権利を社会の各分野で保障しようという積極的な流れがさまざまな場で起こっています。

 国連審査に注目しながら、「条約」の精神と内容にそって国の施策を前進させる新たな契機にしたいものです。

 (日本共産党女性委員会 事務局 大田みどり)(おわり)

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