2003年6月24日(火)「しんぶん赤旗」

進んだか女性の地位・平等
来月、国連で審査(下)

ルールなき資本主義の下

 (上)(中)(下)

 女性差別撤廃条約をめぐって、前回審査(一九九四年)後の大きな出来事に、同条約の選択議定書の発効(二〇〇〇年十二月)があります。条約に規定された権利を侵害された個人(または集団)が、女性差別撤廃委員会に通報できる制度で、すでに五十一カ国が批准しています。

 雇用における女性差別が根強く、賃金や昇進・昇格差別を簡易かつ迅速に救済する権限のある機関もない日本で、一日も早い批准が求められます。国際婦人年連絡会など女性団体は一致して、日本政府の早期批准を要求しています。参院本会議でも昨年と一昨年、早期批准を求める請願が採択されました。国連の女性差別撤廃委員会も、批准にむけた政府の検討の進展について質問しています。

 ところが政府は国連への報告(二〇〇二年)でも質問への回答(四月)でも、「真剣かつ慎重に検討」「研究が必要」という態度に終始しています。

 このほか日本の女性たちは、医療・福祉の改悪、母子家庭や高齢者の貧困化など、深刻な実態を告発し、社会保障の拡充を求めています。政策決定過程への参加の促進、選択的夫婦別姓の導入など家族関係にかかわる民法の改正を要求しています。

 さらに国際的に問われる問題の一つに従軍慰安婦問題があります。九五年の最終見解では、政府が効果的な措置をとり次回に報告するよう求めていました。にもかかわらず、政府報告は「本条約と直接関連があるわけではない」として「アジア女性基金」に「協力」しているなどと、国の責任による解決を回避しています。

 日本はヨーロッパと比べても、経済生活や国民の権利、雇用、くらしを守るルールが弱い「ルールなき資本主義」といわれています。

 女性差別撤廃条約にもとづく国連での審査では、国際的にも差別が著しい日本の女性の現状と政府の対応が改めて問われることになるでしょう。(日本共産党女性委員会事務局 坂下久美子)

(おわり)

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