2001年8月20日(月)「しんぶん赤旗」

主張

選択的夫婦別姓

すでに国民世論は成熟した


 内閣府は、選択的夫婦別姓制度に関する調査を発表しました。

 この調査で「夫婦が別々の姓を名乗ることができるよう法律(民法)を改めてもいい」という賛成(42%)が、初めて反対(30%)を上回りました。

 「国民の世論を調査した上で」と民法改正を先延ばしにしてきた政府は、いまこそ国民の声にこたえ、早急に民法を改正すべきです。

たびかさなる廃案で

 日本共産党など超党派の女性国会議員は、この結果をもとに森山法相に民法改正の早期実現の申し入れをおこないました。

 これに対し法相はようやく臨時国会での成立をめざす考えを示しましたが、政府が長年にわたって国民の切実な願いを踏みにじってきたことは重大です。

 一九九六年に法制審議会が選択的夫婦別姓制度をふくむ民法改正の答申を出したにもかかわらず、政府は法案提出を放棄してきました。そればかりか、たび重なる野党共同の民法改正案をも廃案にしてきました。

 民法改正を待ち望む人たちの落胆と怒りは大きく、「仕事上、旧姓を使わざるを得ない」「別姓制度が実現するまで結婚を延期してるのに」という痛切な声が、日本共産党にも寄せられていました。

 日本は、夫婦同姓を義務づけている世界でもまれな国です。その98%が夫の姓を名乗っています。

 女性の社会参加がすすむにつれ、結婚による改姓で、仕事上で不利益を受けたり、“自分らしさ”を失うと感じる女性がふえ、女性の地位と「生き方」にかかわる問題として、「別姓を選択できるよう法改正を」と切実な声をあげてきました。

 日本共産党は、男女平等、個人の尊厳という憲法の理念からみて、こうした要求は当然のことと、八七年以来、夫婦別姓が選択できるよう法改正を政府に求めてきました。

 九七年には選択的夫婦別姓制度だけでなく、婚外子の相続差別の是正などをふくむ民法改正案大綱を発表し、野党と共同して実現のために奮闘してきました。

 前回調査からわずか五年で、選択的夫婦別姓制度賛成が10%近く増えたという変化は、女性の自立や家族のあり方についての意識が男性も女性も高まっていることの表れです。

 自民党の議員などが夫婦別姓に根強く反対する理由としてあげていた「家族のきずなが失われる」という意識についても、今回の調査結果は大きな変化を示しています。

 別姓は「家族の一体感(きずな)には影響がないと思う」(52%)が「一体感が弱まる」(41%)を上回りました。とくに二十代、三十代の若い世代では、男女とも六割前後が「影響がない」と答えています。

 また「自分は別姓を希望しない」と答えた人でも、選択的夫婦別姓制度に賛成している人が少なくないという結果もでています。だれもが自分らしく生きたいという希望を、お互いに認め合っていくことへの、国民の合意が大きく広がっていることを示すものです。

 国民の意思は明確

 小泉首相は五月の国会で、夫婦別姓制度についての野党の質問にたいし、「国民の間でも意見が分かれており」と明確な回答をさけました。政府自身が理由にしてきた“世論”の意思は明確です。これ以上国民の期待に背をむけるようなことは絶対許されません。

 日本共産党は民法改正の一日も早い実現にむけ、全力をあげます。

日本共産党女性委員会 mail to : josei@jcp.or.jp
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