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日本共産党

汚い政治はもうごめん
日本共産党の躍進で、国民と心の通う政治を

東京・墨田区での不破議長の街頭演説(大要)

 2001年2月24日(土)「しんぶん赤旗」


 みなさんこんにちは(拍手)。日本共産党の不破哲三でございます。どうしても墨田のみなさんに、鈴木順子さん(都議候補)のご支援をお願いしたいと、駆けつけてまいりました。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手

 みなさん。いまの政治の状況、どうご覧になっていますか。

共産党調査団は
ハワイに真っ先にかけつけただが、森首相は……

 原潜が「えひめ丸」を沈没させたあの事件のとき、私どもは十日にその報道を聞いて、すぐに緒方靖夫さん(参院議員・党国際局長)を団長に、ハワイに調査団を送りました。

 緒方さんたちは十二日の朝から、ハワイで活動をして、沿岸警備隊のみなさんに捜索のお願いをする。それから国家運輸安全委員会に真相と責任の究明をお願いする。ホノルルの新聞でも「日本の国会から真っ先に共産党の議員が来た」と書かれました。

 ところがみなさん。肝心の森首相は何をやっていたでしょう。

 横浜でゴルフをやっている最中にこのことが政府から知らされたら、「ただの事故じゃないか」といってゴルフを二時間もやり続けた。

 あとで調べてみたら、「チョコレート」とかいう名前でお金のやりとりをしているかけゴルフだったそうであります。だからやめたくなかったのかもしれません。

 しかしみなさん。これがいったい、国の政治と国民の命を預かる一国の首相のやることでしょうか。日本中に怒りがみなぎっています。

KSD――これぐらい汚い汚職はない

 それからKSD(ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団)です。自民党の政治には汚職がつきもので、たくさんの汚職がありましたが、私は、これぐらい汚い汚職はないと思うんです。

 全国の業者のみなさんから年間二万四千円の掛け金を共済だといって集める。百万人以上の会員ができたそうで、年間収入二百五十億円以上、そのうち共済に使うのは、だいたい八十億円程度。あとは丸々のもうけであります。

 そのなかから、いま分かっているだけでも自民党の本部に十八億円、そのほか自民党の国会議員などにもたくさんのお金がばらまかれました。それで政治を腐らせる。中小企業・業者のみなさんの共済の掛け金をピンはねして、汚職をやったというのは、まったく過去に例のない話であります。

 とうとう参議院議員の村上(正邦・前自民党参院議員会長)さんという人が辞めざるを得なくなりましたが、これは去年、ヤミで森内閣をつくったとして悪名の高い「五人組」の一人であります。しかし、一人が辞めたぐらいでことが済むものではありません。

 自民党は十八億円以上も党の本部に受け入れていながら、いまだに真相の調査もしないし責任もとらない、こんなことは放っておけないではありませんか。

機密費年間70億円“とりにこないのは共産党だけ”

 さらに腹が立つのが例の機密費という問題です。毎年、外務省と内閣官房に七十億円の機密費が国民の税金で積まれます。それを横領したものがいるが、悪いのはそれだけではない。官房長官がこのお金をばらまいて、悪い法律を通す時の買収資金に使う。政治家が外国を訪問する時のせんべつに使う。みんなそれをやってきました。

 それは自民党内閣の時だけではないのです。細川内閣の時にはさきがけの武村(正義)氏が官房長官で「八カ月で八億円使った」と言いました。村山内閣の時には社会党の野坂(浩賢)氏が官房長官で、「いつも官房の金庫には八千万円ぐらいあって、使って少なくなると、だれかが入れてくれる」。こうして領収書のいらないお金を自由自在に使っていたそうです。そして彼が言うのです。「一番使ったのは村山首相当人で、外国に行く時に一千万円せんべつをあげた、絶対に取りに来なかったのは日本共産党だけ」。はっきりしているじゃないですか。

 みなさん、こういう汚い政治をきれいにするのは、きれいな政党以外にはできません。汚いお金と縁がない政党・日本共産党が、力を伸ばしてこそ、国会でも都議会でも国民の心の通う政治ができる。

 どうか都議会選挙では鈴木順子さん、参議院選挙では東京選挙区の緒方靖夫さん、みなさん方のご支援をよろしくお願いいたします。

石原知事当選の夜、
共産党の態度は“是々非々”だと言明した

 さて、都政ですが、いまの都知事は石原慎太郎さんといって、タカ派で有名な、私どもとはずいぶん立場が違う政治家です。しかし、私は石原さんが当選した晩、記者に聞かれて、私たちはタカ派の政治の持ちこみには反対だが、都政については“いいことはいい、悪いことは悪い”でいきます、つまり是々非々でいきます、と答えました。

 ですから、石原さんのやることでも、首都移転反対――これは共産党の前からの主張ですから、東京から首都を地方に移すのは反対だという集会があった時に、私は、東京の体育館で石原さんと同じ演壇にたって“共同闘争”をやりました。

 それから、大銀行に税金をかける問題、ディーゼル車の排ガスをなくす問題、横田基地の返還の問題など、そういう都民の利益にかない、われわれの主張にあうことなら、いつでも賛成してがんばってきました。

都民いじめの政治にはどの知事が相手でも反対する

 しかし、都民いじめの悪い政治にたいしては、相手が鈴木(俊一元知事)さんだろうと、青島(幸男前知事)さんだろうと、石原さんだろうと、絶対反対でがんばるのが日本共産党であります。

 だから、みなさん、こういう面で、いま都議会で一番がんばっているのが日本共産党なんです。共産党は現に都議会では二十六名で自民党につぐ第二党です。その党が反対の立場をつらぬくのですから、“都民いじめ”の政治がなんでも通るという都議会ではなくなっています。都政が切り捨て、切り捨てとやってきたとき、私どもががんばって水道料金の値上げはやめさせました。中小企業の融資を削ろうという話もやめさせました。私立の学校への援助を見直そうということもやめさせました。

 しかし、残念ながら、シルバーパスを有料にするとか、マル福・お年寄りの医療費の助成制度をやめるとか、そういうことはとうとう押し通されてしまいました。

 これについては、みなさん、四年前の都議選では、自民党、公明党、民主党、社民党、全部が「反対」といっていたのであります。石原さんに代わったらその公約を投げ捨て、「反対」を「賛成」に切り替えた、こういう政党は責任が問われます。

 日本共産党は、これからもお年寄りの福祉を復活させるために大いにがんばるつもりであります。

共産党独自の提案が制度として実ったものもある
(乳幼児医療費無料化など)

 それから、みなさん、都政の側がやろうとしないことでも、日本共産党ががんばって、がんばって、とうとう制度として実現させたという問題もあります。実は、東京都では就学前の子どもさんの医療をことしの十月から無料にするところまで制度がひろがりました。これは、日本共産党がずっと主張してきたことなのです。八〇年代には都議団がこの問題で四回も条例を提案しましたが、ほかの党がよってたかって否決してしまいました。しかし、都民の運動を背景にさらにがんばったものですから、鈴木都政の最後の時代に三歳児未満までは無料にするという条例がようやくできました。青島都政の時代にそれを四歳児未満までにのばしました。そして、石原都政の時代に、ことしの十月から就学前の児童にまで広げるところにまで進んできたのであります。

 みなさん、都民の要求があるならば、知事がだれであろうと、こうやってがんばって、がんばって、実現するのが日本共産党であります。

 悪いものは悪いといって反対をし、いいことはだれが提案をしようと賛成をする。そういう筋道の通った政治をやれる政党こそ、いま都議会で一番求められているのではないでしょうか。

中小企業対策では、墨田の声と実績を都政に生かそう

 なかでも私が鈴木順子さんに期待しているものに、中小企業政策があります。いま私は全国へいって、中小企業問題の話をするとき、かならず墨田の話をします。“墨田区は、保守の区政ですが、中小企業振興基本条例がある、中小企業センターがある、こういう仕事をやっているよ”といって話をすると、どこでもみんな感心をして、そういうものならうちにもほしいといいます。

 この条例をだれがつくったかというと、二十二年前(一九七九年)に、日本共産党の区議団が提案をし、最後には区議会全体を動かして実現させたものです。そして、当局と一緒になって育て上げてきた。それがこういう、全国に自慢できる実績になって生きている。

 みなさん、墨田に本拠のあるKSDと組んで、中小業者を食い物にしてきた自民党と、本気で中小企業の街・墨田区民の願いを政治に生かしてきた共産党と、どちらがお役に立つかは、もうはっきりしているのではないでしょうか。そういう自民党とその応援団の公明党に、みなさん方の都議会の大事な三つの議席を独り占めにさせるわけにはいかないではありませんか。

共産党議員団をもっと大きくして
都政に新しい風を起こしていこう

 東京都は財政が大変ですけれども、動かしているお金は大きいのです。いろんな会計を含めますと、年間の予算は十一兆八千億円ある。お隣の韓国が人口五千万で、国の年間予算が十一兆七千億円ですから、韓国の国の予算よりも大きな予算を動かしているのが東京都です。

 ですから、都政にとりくむ方向を都民向けに切り替えれば、財政が苦しいなかでもいろいろなことができる。しかもいまは毎年三千億円、四千億円と税金収入が増えてきています。

 先ほどシルバーパスや老人医療費助成(マル福)、老人福祉手当など後退した高齢者福祉をとり戻したいといいましたが、それには百三十七億円あればできるといわれます。東京都が動かすお金の〇・一%です。都政の風向きを変えれば、そういう仕事はすぐにでもできるはずです。

 どうか六月の選挙には、暮らしの願い、営業の願い、教育の願い、すべてをかけて、どうか鈴木順子さん――区議会で十四年の実績を持つ鈴木順子さんを、みなさんの代表として都政に送り、共産党都議団の力をもっと大きくしてください。

 そして七月の参院選挙では、選挙区ではホノルルで大活躍をした緒方靖夫さん、比例区では日本共産党です。日本共産党が国会でも、もっともっと大きな力を持ってがんばれるように、みなさん方のご支援をお願いして、ごあいさつにかえるものであります。どうもありがとうございました。(長い拍手。がんばれの声


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