日本共産党

第2回中央委員会総会

志位委員長の結語

2001年5月29日(水)


 みなさんご苦労さまでした。一日の会議でしたけれども、たいへん内容の充実した会議として成功したと思います。十九人の同志が発言しました。それから、全国で約六千人の同志が、CS通信で報告を聞きました。約三百通の感想が寄せられました。会議での発言についても、全国の同志からの感想についても、“いよいよ選挙、心を一つにして勝ち抜こう”という熱い思いが、ひしひしと伝わってくる内容でありました。

ハンセン病訴訟の歴史的勝利――
多くの感動の声が

 ハンセン病訴訟の歴史的な勝利について、多くの同志が大きな感動を持って受けとめています。二つの確信が、全国からたくさん寄せられています。

 一つは、「正義と道理は必ず通る」ということへの確信です。控訴断念が決まった時の原告団の勝利集会に、私たちも駆けつけたわけですが、この集会で一人の原告の方が、「この裁判を始めたときには少ない人数で始めたけれども、勝利の時にはこんな盛大な集会になった。感無量だ」ということをおっしゃっておられましたけれども、「正義と道理は最後には通る」ということを教えてくれたのが、あのたたかいだったと思います。

 いま一つは、“草の根の党支部の力はここにもあり”ということにたいする感動です。発言の中でも、療養所で党支部をつくってがんばってきた同志が、「党こそわが家だ」という思いで党を強く大きくしているという経験が語られました。

 私たちはこの前の党大会で、日本共産党の規約の改定をおこない、わが党が先見性とともに不屈性を持った党だということをあらためて規約にも明記したわけですけれども、そうした党の姿に対する誇りが、全党の同志たちから寄せられたということも報告しておきたいと思います。

量質ともに活動の飛躍を――
情勢と党の値打ちつかむことがカギ

 さて、選挙戦のとりくみですが、都議選は投票日まで一カ月をきっておりますし、参議院選挙でも投票日まで二カ月です。ですからこれまでの私たちのとりくみの延長線上ではなくて、質の面でも量の面でも、あらゆる活動で一気に飛躍をつくるということが、いま強くもとめられていると思います。

 発言を聞きましても、全国の同志の感想を見ましても、その飛躍をつくるカギは、小泉政権の成立という新しい情勢の特徴をよくつかむこと、その新しい情勢の中での日本共産党の役割と値打ちをよくつかむこと、ここに確信をもって打って出ること、これが飛躍をつくる最大のカギだと思います。

 一つは、「小泉人気」ということについてです。報告でも解明しましたが、これは「政治を変えたい」という願いに結びついた流れであって、模索しつつあるけれども前向きの力を持っている、党のとりくみいかんでは新しい政治をおこす力になりうるんだということをつかんだところで、「たいへん元気が出た」というたくさんの感想が返ってきています。

 二つ目に、政治的対決点でも、小泉政権のいう「改革」が、国民の暮らしにはいっそうの「痛み」を押しつける、平和と憲法にかかわってはきな臭いタカ派路線を押しつける、これまでの自民党よりもいっそうの悪政を強引にすすめる実態が明瞭(めいりょう)になれば、それと正面から対決する日本共産党の値打ちもまた明瞭になってきます。日々の国会の論戦などを通じても、政治的対決点が浮き彫りになっているということについて、しっかり確信をもつ必要があります。

 三つ目に、政党関係がわかりやすくなった。これもずいぶん全国からの感想にありました。与党内では公明党の存在感がなくなりつつある。野党の中ではわが党が値打ちがわかりやすく光ってきている。そういう状況のなかで、いよいよ“自共対決”こそが政治の対決軸だということがわかりやすい情勢になっている。これも大事な点であります。

 あるマスコミ関係者がいまの状況について、こういう感想を寄せています。「共産党は風に頼らない政党だから、自民党に対抗する対案をしっかりと持っており、それを鮮明にして小泉改革と対決してゆけば必ず支持の輪は広がっていくと思う。…じっくりと自民党と対峙(たいじ)し、力比べをしていったらいい。…政党では共産党が『信念の党』だと思っている。今こそその真価を発揮すべきときではないか」

 マスコミのなかでもよくものを見ている方がいるわけですけれど、日本共産党の存在感に新しい注目が集まっているという状況があるわけです。いまこそ打って出て党の勢いをしめす宣伝をおおいにおこない、広範な人々と対話すべきチャンスのときだということをつかんだときに、党活動の飛躍をおこすことができます。二中総の内容を、そういう角度からしっかり全党のものにしたいと思います。

一つひとつ実績をあげ自信に――
五月度の機関紙拡大での奮闘を

 ここで、政治的確信をつかむというさいに、一つひとつ結果でもって実績をあげる。それを自信にするということが非常に大事です。四月のとりくみを考えてみても、四月は機関紙拡大で、全党的に前進をかちとった。このことが全党にもたらした自信は、たいへん大きなものがあったと思います。最後に岩井同志が発言したように、機関紙拡大で絶対にこの前進の波を絶やさないということが大事です。五月は残り少ないですけれども、かならず全都道府県と地区委員会で増勢をかちとって、六月をむかえる。六月も増勢して七月をむかえる。そういう構えで、「やればできる」という結果を残す。そしてその結果にさらに自信をもちながら、前進をはかっていくことがたいへん大切です。このとりくみの奮起を訴えたいと思います。

スピードが問われている――
“やるべきことを期日をきめてやりとげる”

 私は報告でも、選挙戦というのは党活動のなかで特別の活動であって、期限が区切られているというところに特徴があると申しました。ですからやはりスピードが問われてきます。宣伝にしても、対話にしても、拡大にしても、どれだけのスピードで飛躍をつくるのか、これがいま問われています。

 私たちの姿勢として、“やれるだけやる”ではなくて、“やるべきことを期日を決めてやりぬく”という戦闘的姿勢がもとめられていると思います。一つひとつのことをやりあげて、そこでまた自信をつかみ、確信をつかみ、それをみんなにひろげて、躍進への道を切りひらきたいと思います。残る期間の一日一日が、勝敗をわけるたたかいなんだということを、おたがい肝に銘じて、中央と地方が心を一つにして、躍進への道を切りひらきたいと思います。

ともにがんばりましょう。以上をもってまとめといたします。(拍手)


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