日本共産党

2001年10月3日(水)「しんぶん赤旗」

 高薬価をどうする?


 〈問い〉 日本では諸外国に比べて薬価が高いそうですが、日本共産党はこれをどうしようと考えていますか。(滋賀県・一読者)

 〈答え〉 政府・厚生労働省は、九月末に医療保険の改悪案を発表しました。その内容は、老人保健の対象を七十五歳以上にして七十から七十四歳の間は患者負担を二割とし、健保本人は三割負担とし保険料も引き上げる等の改悪で二兆円もの負担を国民におしつけるものです。

 日本共産党は、このような負担を国民におしつけるのではなく、世界一高い薬価にメスを入れ、国民医療費に占める薬剤費比率をヨーロッパ並に引き下げるべきだと考えています。

 わが国の医療保険で使われる薬の値段・薬価は、平均で欧米の一・五倍から三倍といわれており、とくに新薬が二倍から四倍です。その結果、日本の医療費に占める薬剤費の比率も欧米に比べて高くなっています。

 経済産業省の産業構造審議会の「中間とりまとめ」でも日本の国民医療費の薬剤費比率を先進諸国並に引き下げることで、医療費を約一兆四千五百億円削減できるとしています。

 日本共産党は、薬価を適正に引き下げるため、「新薬」承認審査や薬価決定のあり方にメスを入れ、高薬価を支える政官財の癒着構造を断ち切ることを提案しています。

 同時に、お年寄りと現役労働者の負担を軽減し、医療機関の経営を守るため、一九八三年の老人保健法制定時の四四・九%から三一・九%に下がっている老人医療費に占める国庫負担の割合を計画的にもとにもどし、病気の早期発見・治療、予防・公衆衛生や福祉施策に力を入れ、住民の健康づくりのための施策を推進することを主張しています。(俵)

 〔2001・10・3(水)〕


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