政権とっても派閥はできないか?

1999年1月21日付「しんぶん赤旗」


 〈問い〉 私利私欲をおさえている日本共産党でも政権をとったら欲望がめざめ派閥ができるのではないかと不安です。どう考えますか。(兵庫・一読者)

 

 〈答え〉 どんな党員であっても、入党の初心をつらぬくための意識的な努力を怠るならば、現代資本主義が生み出すさまざまな個人主義的な考えや退廃的な風潮などの影響を受けることは避けられません。しかも、派閥がつくられる事態になれば、国民の利益の守り手としての日本共産党の真価が失われることにもなります。派閥をつくって大臣の座を争う自民党などと違って、日本共産党は次のように努力しています。

 日本共産党の規約は、党の組織原則である民主集中制にもとづき、「党員の自覚と厳格な規律による全党の統一と団結こそは、党の生命であり勝利の保障」と規定し、党の統一を破り、派閥をつくるなど分派活動をおこなうことを、党を破壊する最悪の行為として厳しく戒めています。これは、対外的には統一した政党として共通の政策と方針をもって活動する近代的な政党の当然のあり方です。政党として国民への責任ある態度をとることができます。派閥ごとに独自の政策があり、派閥間のかけひきや離合集散が党内を支配しているようでは、責任ある態度とはいえず、国民の利益にたって政治をすすめることはできません。

 この組織原則を守っていくために日本共産党は、日常の党活動において生まれる欠陥や誤りを軽視せず、批判と自己批判によってそれを克服し、党員一人ひとりの人間的な成長をはかることを重視しています。政党でも個人でも、活動のなかに欠陥や誤りは避けられません。大切なことは、そうした欠陥や誤りを放置せず、率直に誠意をもって批判しあうことです。過去に分派活動に走った人びとに共通する特徴は、活動の自己分析が十分できずに、「おれがおれが」と主張する傾向が強いことです。それだけに日本共産党は、自己分析ができる人間集団になることをとくに重視しています。理論的な基礎である科学的社会主義や日本共産党の路線と歴史への確信と誇りがもてるように学習に励むことも、同様に重視しています。(今)

〔1999・1・21(木)〕


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