日本共産党

関税定率法案 国際開発協会増資法案 反対討論

2003年3月27日 参議院 財政金融委員会 日本共産党 大門実紀史議員

 両法案に反対の討論を行います。

 関税定率法案に反対する理由を特に二点申し上げます。

 第一は、加工再輸入減税制度の対象品目への革靴製品の追加が、中小零細の多い製造業者に死活にかかわる打撃を及ぼすからであります。国内の伝統技術を守る立場から反対をいたします。

 第二は、簡易申告制度の改正が検査体制を一層骨抜きにするおそれがあるからです。

 本法案は、特恵関税制度、農産物の特別緊急関税の適用期間延長など賛成できる点もありますが、法案全体としては賛成できるものではございません。

 次に、国際開発協会増資法案です。

 国際開発協会を含む世界銀行グループは、元世銀副総裁であったスティグリッツ・コロンビア大学教授が述べているように、アメリカが自国の経済的利益を世界市場で追求する、すなわちアメリカ主導のグローバリズムの先兵の役割を果たしています。特に、その具体的手法である構造調整プログラムは、融資と引きかえに途上国に画一的な緊縮財政、市場開放などを押し付け、各国から今現在も批判の的になっているところです。世界銀行グループの民主的な改革が行われていない下で、追加出資をすることには反対せざるを得ません。

 以上述べて、反対討論といたします。


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