出版社の辞書編集部を扱った小説『舟を編む』で、書店員が選ぶ「本屋大賞」を受賞しました。「辞書は堅苦しく、とっつきにくい印象があるけれど、本当はそうじゃない。この本を読んでくれた人が、辞書に親しみをもってくれたら、うれしい」。ふくらみのあるタイトル。「辞書が舟で、言葉の大海原を舟がいくというイメージ」を抱いて書きました。
出版社の辞書編集部を扱った小説『舟を編む』で、書店員が選ぶ「本屋大賞」を受賞しました。「辞書は堅苦しく、とっつきにくい印象があるけれど、本当はそうじゃない。この本を読んでくれた人が、辞書に親しみをもってくれたら、うれしい」。ふくらみのあるタイトル。「辞書が舟で、言葉の大海原を舟がいくというイメージ」を抱いて書きました。
モデル時代、しかめっ面で写る写真が評判でした。素顔は真逆。笑い声の絶えない、表情豊かな女優です。映画「レンタネコ」(荻上直子監督)で演じたのは、猫と人との出会いを手伝うレンタネコ屋のサヨコ。風変わりな役柄に深いところで共鳴し、実に楽しげに演じています。「サヨコは人にも猫にも分け隔てない。私も、だれに対しても同じ目線で接したいという思いがあります。赤ちゃんとも年下の人とも、普通に話せる感覚でいたいですね」
親しみのわく、まんまる顔。相手の"懐"に飛び込む笑みです。土俵で喜怒哀楽を表さないことで知られます。それは、ある信念があってのこと。「相手の失礼になってはいけないから。もちろんうれしいときも悔しいときもある。でも、まず相手のことを考える。相撲道とはそういうもの」。すでに横綱級の相撲観です。
ビートたけしさんの両親がモデルの人情喜劇「菊次郎とさき」のさき役。人気のテレビシリーズが終わって5年、待望の舞台化です。普段は静かなのに酒を飲むと大暴れするペンキ屋の菊次郎(陣内孝則)。貧乏から脱出するには学問しかないと固く信じる、さき。「けんかはするけどやっぱりとうちゃんは大黒柱。強いきずなで結ばれてる夫婦です」。舞台は関東大震災、戦争を経て、4人の子どもを育てた北野家を笑いと涙にくるんで描きます。近所や仕事仲間との濃い人間関係も見どころです。
監督を務めた白黒無声のフランス映画「アーティスト」。3Dやコンピューター映像が隆盛の時代に、米アカデミー賞で、作品賞をはじめ、監督、主演男優など5部門を制しました。一躍"時の人"に。受賞の翌3月、オスカー像と共に来日。公開試写会で、「真摯(しんし)に、誠実な気持ちで作りました。こうしたら受けるとは考えなかった」と日本の観客に伝えました。
高校を卒業したばかり。高校生ラストを飾るNHK土曜ドラマスペシャル「あっこと僕らが生きた夏」で、野球部のマネジャー・あっこを主演します。2007年、甲子園初出場でベスト8入りした大分・楊志館(ようしかん)高校野球部60人と、それを支えたマネジャー・大崎耀子(あきこ)さんの実話をもとにした物語。耀子さんは高校3年の秋、がんで他界しました。
激情のベートーベンを奏でたかと思えば、消え入るような弱音のショパンで驚かせ、超絶技巧のリスト「ラ・カンパネラ」を流麗なタッチで弾きこなす。いま世界で人気上昇中のピアニストです。クラシックの名門レーベル独グラモフォンから、アルバム4枚をリリース。若きスターですが、普段は気さくで、さわやかな23歳です。
「デビュー40周年の日を迎えられたのも、みなさんにお会いして、1、2、3、4と一つずつ積み重ねてきたからだと思います」。東京・明治座で、特別公演「貞奴 世界を翔(かけ)る」(なかにし礼脚本・音楽監修)を熱演中です。石川さん主演の川上貞奴は、日本の女優第1号。売れっ子芸者でしたが、「オッペケペー節」で一世を風靡(ふうび)した川上音二郎(大和田獏)と結婚。夫と米国へ渡り、舞台女優として成功。欧州でも大旋風を巻き起こした"世界で活躍する日本人"の先駆者でした。
新しい山を登りきったら、幾千もの明るい春が待っている...。NHK連続テレビ小説「カーネーション」にかける思いを、自身のブログにそうつづりました。オハラ3姉妹の長女・優子役です。8年ぶりの連続ドラマ出演。「もうこれは新山千春という名前そのものだと思って、頑張ろうと」
元気はつらつ。心を癒やす天真らんまんな笑顔です。10代が弁護人や検事の役を務めて、同世代の犯罪を裁く設定の法廷ドラマ「ティーンコート」(日本テレビ系)で、周りを振り回しながら、真実に迫る女子高生検事・若王子美里を好演しています。「マイペースで曲がったことが大嫌いで、自分が納得するまで突き詰めていく人です。かっこいいなと思いますね。人の役に立ちたいっていう思いもすてきだなと」
7年かけて60億㌔の宇宙の旅から、小惑星の砂を持ち帰った小惑星探査機「はやぶさ」。人類初の快挙を、3D映像で描く映画「おかえり、はやぶさ」(本木克英監督)に主演しています。もともと、宇宙が大好き。以前から「はやぶさ」の本を読んでいて、昨夏のJAXA相模原キャンパスでの撮影は幸せでした。職員に指導を受けた通信機器などの操作...。
時代小説『蜩(ひぐらし)ノ記』で直木賞を受賞しました。「人の『思い』を伝えたい。今回はそこに特化した作品です」。主人公の武士・戸田秋谷は不祥事の責任を問われ、10年後の切腹を命じられます。あわせて、家譜(藩史)の編さんも命じられ、幽閉されます。
近著の『説き語り日本書史』(新潮社)。書の歴史と特徴が分かりやすい。「書について、国民共通の常識として、知っておいてほしいことを書きました」。古代から近現代まで、中国や日本の書の歴史を探究してきました。その成果がふんだんに盛り込まれています。
ミュージカル初挑戦。「9時から5時まで」は、女性が主役の痛快喜劇です。歌げいこに力が入ります。「明るくて、前向きなメッセージがある。参加できてうれしいです」。舞台は、男性優位がまかり通る米国の大企業。女手一つで息子を育てるバイオレット(草刈)は有能なのに、「女だから」と、上司(石井一孝)に評価されません。彼女は、上司のセクハラなどに苦しむ同僚たち(紫吹淳、友近)と意気投合。仕返しを夢想し、会社の改革を誓います―。
映画に携わって、30年余。ずっとお礼を言いたかった人たちがいます。ロケ地の人々や観客です。「僕たちはいろんな人の温かい思いに支えられて映画を作ってきました。今回は恩返しというか...。こうやって映画を作らせてもらっていますよ、というのが描かれています」。映画「キツツキと雨」(沖田修一監督)で演じるのは、実直に暮らすきこりの克彦。
役者、絵描き、書家...。八面六臂(ろっぴ)の活躍ぶりです。今年も俳優業で幕開け。昼帯ドラマ「鈴子の恋」で、題字を担当しつつ、ヒロイン鈴子=芸名・ミヤコ蝶々(映美くらら)の父・英次郎を演じています。「もともとは、東京・日本橋の家具屋のおやじなんですね。私も東京の生まれで家具屋の息子ですから、何かこう通ずるものがあって...」
原子力と人間の関係を問う絵本『火の話』(石風社)を出版しました。「東日本大震災や原発事故があり、ぼくにできることは何だろうと考えました。ぼくにできるのは、絵を描くこと。絵で世の中を変えられるとは思わないけれど...」。鮮烈な色彩と奇抜な造形が驚きを感じさせる作品です。
長く竜王だけの1冠でしたが、昨年は王座戦で羽生善治王座を3連勝のストレートで下し、念願の2冠目を獲得しました。「初めて出たタイトル戦が8年前の王座戦です。相手も同じ羽生さん。その時は負けました。今回、私の原点ともいえる棋戦で結果を出せて大きな達成感があります」
大関取りの九州場所(11月13日初日)。直前に師匠・鳴戸親方(元横綱隆の里)の急逝に見舞われました。悲しみ、落胆、揺れ動く心...。そのすべてを押し殺し、「何がなんでもやるしかない。下を向いて、何もできなかったら悲しむのは親方。(亡くなった)その日も次の日もけいこ場に降りました」。心を鬼にした15日間。なんとか10勝を挙げ、直近3場所で32勝ながら、見事その座を射止めました。
愛称は「ミッちゃん」。テレビやラジオ、映画と、活動は幅広く、物まねは天才的です。「昔ね、イミテーション・シンガーと名のったんですけれど、浸透せず、結局タレントに戻しました(笑い)」。物まねする著名人は、秋川雅史さん、綾戸智恵さん、瀬戸内寂聴さん、松任谷由実さん、森山良子さん、美輪明宏さん、矢野顕子さんら、数知れず。
「アハハハ」と大きな声で笑います。京都市内のロケを終え、役衣装のまま現れた沢口さんは、明るく気さくな人でした。京都府警の科学捜査研究所を舞台に、シリーズ11回目を数えるドラマ「科捜研の女」(朝日系)。法医研究員・榊マリコを主演して12年になります。「マリコは共に歩み、共に成長してきた存在です。始まった頃は科学一辺倒だったんですけど、マリコ自身の成長もありまして...。最近は、人の心を見つめる優しさが加わってきました」
「子どものころから名人・本因坊にあこがれていた。トップ中のトップの仲間入りができて素直にうれしい」。10月末に囲碁の名人戦を4勝2敗で制し、囲碁の三大タイトル(7番勝負)のうち名人と本因坊を手にしました。史上7人目です。対戦相手は、史上最年少の20歳で名人になった、伸び盛りの井山裕太十段・天元(22)。「想像以上に激しい碁になった。井山さんが最強の手を打たれるので、こちらも最強の手で返さざるをえない。かわす打ち方もあるが、緩んで負けたら、後悔が残る。思い切って踏み込んでいった」
4月に立ち上げた東日本大震災のチャリティー絵画展「よりそう」を、今月も開きます。。「なかなか大変です」と嘆きつつも、顔は輝いています。展示するのは、自閉症などの障がいがあるプロの画家の作品。日本であまり知られていない知的障がい者の画家の作品。売上金を、被災地の障害者施設や学校に送ります。でも、絵画って難しそう。「大丈夫。自分が好きかどうかでいいんです。個性が豊かにのびた作品は本当にすばらしい。まずは見て、楽しんでほしいです」
ぐにゃりとゆがんだ絵の真ん中に円筒の鏡を置くと、あら不思議、いろんなものが映ります。仕掛け満載の絵本の数々。1968年の絵本界デビューから40年余。近作まで200点を集めた展覧会が巡回中です。安野ワールドです。
「いいよ、その調子」「もっと押してー」。身振り手振りをまじえ、若い力士にかける声がなんとも温かい。けいこ場に、そう快な風を運ぶ人です。「けいこは雰囲気が大事だと思う。それがよければ、自分でやろうという気持ちもわいてくるはず」
練習後の取材。「お疲れでは」と聞くと、明るく「大丈夫でーす」。一気にほんわか感が広がりました。バレーボールのロンドン五輪切符を争う最初の大会、ワールドカップ(W杯)が日本で4日に開幕。「チームが一つになれれば、きっと勝てる。みんなの気持ちをそろえて、なんとか(出場権を得る)3位以内に入りたい」。ややハスキーな声に力をこめました。
やさしい微笑が心に残る俳優です。公開中の映画でもその瞬間が忘れ難い。韓国の釜山を舞台にしたオムニバス映画「カメリア」。中の1話「カモメ」(行定勲監督)で、撮影監督ヨンスを演じています。「ヨンスには、失われゆくものへの愛着があり、昔の映画の良さを大事にしたいと思っています。最近スピーディーな映画が主流になり映画界も変化しています。ゆっくりしたテンポの映画への恋しさが私の中にもありましたので共感できました」
「東日本震災の全体像を、ひとりの人間が、見える限りのものを描きたかった」。半年かけたルポルタージュ文学『春を恨んだりはしない 震災をめぐって考えたこと』を出版しました。ボランティアとして通った被災地のようすや自然をめぐる考察、歯切れ良い原発批判などを盛り込んだ濃密な本です。
水谷豊さんと及川光博さんがコンビを組むドラマ「相棒」(テレビ朝日系)の名脇役。シリーズごとに存在感を増し、"番外編"の映画「鑑識・米沢守の事件簿」(2009年)ではついに主役に。シリーズも10回目を数え、ますます欠かせない存在になっています。
「どんな舞台でも、駆け抜ける感じがします。幕の開く音楽が聞こえると、『始まるぞ~!』って」。音楽劇「ピアフ」で挑むのは、シャンソン歌手、エディット・ピアフ。貧しさの中、パリの路上で歌っているところを見いだされ、スターとなるも恋人を事故でなくし、寂しさから薬物におぼれ...。波乱の人生を、歌と演技でつづります。
「憎しみの大地で行われた、いのちのリレーを絵本にしたい」。パレスチナが舞台の絵本『アハメドくんのいのちのリレー』(画・安藤俊彦、集英社)を出版しました。きっかけは、6年前に目にした小さな新聞記事。イスラエル兵に狙撃された、12歳のアハメドくんの臓器を父親がイスラエルの子どもたちに提供したという内容です。
映画「はやぶさ/HAYABUSA」(堤幸彦監督)に出演しました。「はやぶさ」は世界で初めて小惑星のサンプルを回収した小惑星探査機。演じたのは、計画の責任者を務めた川口淳一郎さんをモデルにした、工学博士の川渕です。「はやぶさ」の世界は3億㌔かなたの宇宙。「想像するだけでエネルギーを使う。せりふがないシーンでもへとへとになりました」
見たい、と思わせる役者です。来年で、役者人生25年。どんな役も自在に演じ分け、リアリティーを注ぎ込みます。映画「天国からのエール」で演じる主人公は、不器用なやさしさが印象的な弁当屋。沖縄で若者たちのために借金までして音楽スタジオを手作りし、無料で開放した実在の人物です。
奄美大島が生んだ新歌姫。澄んだ歌声は、突き抜けるようです。奄美と徳之島の観光大使を務めています。「徳之島には母の実家があって、住んだこともあります」。新曲「兆し」(作詞・一青窈、作編曲・武部聡志)は、一青窈さんが東日本大震災の直後、明るい兆しを願って詞を書いたバラードです。
「書くことが好き。作家でいられるのは、すごい幸せです」。痛快な企業小説『下町ロケット』。地道に働く人たちの、熱い心を描き、直木賞を受賞しました。「読み物として面白く。読後感が爽快」。選考会では、高い評価を受けました。読者を勇気づける物語です。
ガチャガチャ。取材場所の日本共産党本部応接室の扉が開かない...。「幽霊ですよ」。稲川さんのその一言で背筋がゾクッ...。実は、鍵を間違えただけでしたが。19年目の怪談ライブの全国ツアー中です。雪女、耳なし芳一、四谷怪談、牡丹燈籠...古来、庶民の間で親しまれる怪談。歌舞伎や落語の演目にも多く、小泉八雲の作品は海外でも知られています。「怪談とホラーは全然違うんですよ。怪談は、怖いだけではなく、優しいんです」
地元の大阪から、大震災に見舞われた東北へ、月1回、足を運びます。被災地の避難所で演奏するためです。ロックシンガーが、お年寄りも多い場所で歌うのは―。「古い流行り唄や民謡。『お富さん』や『夜霧よ今夜も有難う』あたりは、タイトルを言っただけで、オーッて、どよめきが起きたよ(笑い)」。被災した人たちが聴きたい曲を届けます。「音楽やっててよかったよ」
ピンクのヘアバンドがトレードマーク。選手らのネイルアートも彼女が手がけました。サッカーのワールドカップ(W杯)で世界を制した女子日本代表の"おしゃれ部長"は、いま最も忙しい選手の一人です。「少しでも女子サッカーに興味を持って、試合に足を運んでくれればうれしい」。押し寄せる取材攻勢を積極的にこなす"宣伝部長"でもあります。
国内唯一の、子どものための世界映画祭「キンダー・フィルム・フェスティバル」。昨年に続いて実行委員長に就任しました。外国作品の多様さにとりこになっています。「日本とは切り口が違ったり、絵のタッチが違ったり。お国柄がよく出ていて特徴も本当に豊か。世界は広くて深いですね」
映画「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE~勝どき橋を封鎖せよ!」(川村泰祐監督)に、ヒロイン役で出演します。「私、下町生まれなのでうれしかったですね。光栄でした」。落ち着いて柔らかな語り口。場を優しくする女優です。原作は派出所のお巡りさん、"両さん"こと両津勘吉の活躍を描く人気漫画。東京下町の人情も魅力で、「身近に感じる」と深田さんも愛読者です。
インタビュアーの緊張をほぐす人です。親しみやすく、バリアがない。朗らかな笑い声が、周りを幸せな気持ちにさせてくれます。今回挑んでいるのがNHKの向田邦子ドラマ「胡桃(くるみ)の部屋」の綾乃役です。実は、22年前にもこの作品を民放ドラマで主演しています。
大きくてキリッとした目元に、強い意志がうかがえます。連続ドラマ「IS(アイエス)~男でも女でもない性」(18日から、テレビ東京系)で、男女の身体的区別があいまいな主人公・春を演じます。性同一性障害とも違う、性分化疾患IS。一般には、まだあまり知られていません。「以前に比べて自分はこうだ、と主張しやすい世の中になっていると思います。一生懸命お芝居することで、理解を広げるお手伝いができればなあ、と」
「カトケンの芝居はハズレがない」。演劇ファンの間で、そういわれます。上質な悲喜劇を追求して100作目。上演作品も共演者も、自身で決めます。「僕が感動した脚本を、僕の好きな俳優と演じたい。芝居は、遊べないとね」。新作2本を選ぶため、年200本の戯曲を読みます。質はもちろん、「僕の出番が多いことが大事(笑い)。楽しいですよ、遊び道具を探すようでね」。
「これは、だれかがやらないといけない」。日本ペンクラブの第16代会長に就任しました。小説を心の底から愛するからこその決意でした。日本ペンクラブは1935年、日本が戦争に突き進むなか、「国際ペン」の日本センターとして創立。初代会長は島崎藤村でした。歴代会長には、志賀直哉や川端康成の名も。平和を求め、表現の自由を守るという趣旨に賛同する文学者が集い、行動しています。
昭和が舞台のNHK連続テレビ小説「おひさま」で演じる真知子さんは、おっとりしてそれでいて芯が強い。親の言いなりのお嬢様でしたが、女学校でヒロイン・陽子(井上真央)と育子(満島ひかり)に出会い、自分の足で歩き始めます。しかし戦争で、思いを寄せる陽子の兄(田中圭)は戦地へ。「つらい時代です。幸せになってほしいですね。そんな中でも、皆は一生懸命に生きている。その姿が視聴者の心に響くんじゃないのかな、と思います」
18年間、日本の女子サッカーをけん引してきたエース。中盤(MF)を担い、だれより走り、激しくプレーしながら、いつも「サッカーが楽しい」のオーラがいっぱいです。26日開幕の女子ワールドカップ・ドイツ大会で、5大会連続出場を果たします。「一歩ずつ階段を上り、日本はいま、世界ランク4位。今回はチャンスだと思う。サッカー人生の集大成として、みんなとメダルをとりたい」。静かな言葉に熱い思いが、ぎゅっと詰まります。
作家生活35周年です。著書は2008年に500点を突破。いま抱える連載は月刊誌を中心に約10本です。「書いていて、登場人物が生き生きと動いていくと楽しい。時々ですが、考えなくても物語が展開することもあります」。執筆は細字のサインペンで。「仕事量が減った」といいながらも、月400枚(400字)以上の原稿を執筆。ひたすら書く生活かと思いきや、オペラや演劇、映画鑑賞にも積極的。「心の栄養」だといいます。
きれいごとは、書かない。"本音ドラマ担当"を自任します。林真理子さんの小説をドラマ化した「下流の宴(うたげ)」(NHK)も、辛口の本音が満載。黒木瞳さん演じる主人公・由美子が、「中流家庭」を守るために、高校中退した息子・翔の恋人と勝負する姿を、ユーモアたっぷりに描きます。「子どもを頑張らせるのは、自分が頑張るより、ずっと大変。私も高校3年生の息子がいるので由美子の気持ちはよくわかります」
「一緒に映画をつくって楽しかったな」。出演した子どもたちにそう思ってほしかったと言います。その願い通り、最新作「奇跡」では、子どもたちが生き生きと輝きます。九州新幹線が全線開業する日。博多から鹿児島に向かう一番列車と鹿児島から北上する一番列車がすれ違う瞬間を見て、願いを託せば奇跡が起こる―。そんなうわさを知り、願いをかなえようと冒険の旅に出る子どもたち。ユニークな着想の出発点は、「新幹線を題材にした映画を」と頼まれたこと。
「妖怪はいない」。妖怪ミステリーの第一人者が断言します。では、なぜ怪異にこだわるのか。新作『豆腐小僧双六(すごろく)道中おやすみ』では、まぬけなお化けの珍道中を軽妙に描き、妖怪の存在意義にも踏み込みます。「この時期にお化けなんて不謹慎と思われるかもしれませんが、お化けは本来、つらい現実を笑い飛ばす『強さ』から生まれたもの。物理的復興は急務ですが、笑顔を取り戻すための心の復興も大事だろうと思います」
市の輔さんの司会でおなじみのNHKの科学番組「ためしてガッテン」。17年目に入り4月に700回を迎えました。落語家ならではの柔らかさと"お茶の間"感覚で、素材に命を吹き込みます。「担当ディレクターが、一つのテーマを3カ月かけて調べるんです。私は出入りの業者ようなものですが、担当者は毎回、よう考えるなあと。なぜシューマイにグリーンピースがのっているかっていうどうでもいいことを、一生懸命やるんです」
京都大学在学中の作家デビューから13年。いま、最大の関心事は震災です。「今回の出来事を作品を通じて受け止められないのであれば、僕がこの時代に小説を書き続ける意味はありません」。こうブログに心境を書きました。ツイッター(簡易ブログ)でも震災について連日発信しています。「原発の問題も今まで無関心でしたが、この機会に社会やエネルギーのあり方を積極的に変えていかなければいけないと思います」
番組収録の最終日は、くしくも東日本大震災の前日でした。3月11日を境に、大きく様変わりした世界...。「最初に台本を読んだ感じより、今はずっと深いものを感じますね。命と心が、巡り巡ってつながれていく。『葉っぱのフレディ』を思いましたね」。そのドラマ「マドンナ・ヴェルデ~娘のために産むこと」(NHK)では、代理出産に疑問を持ちながらも協力する産科の院長・茉莉亜を演じています。
さわやかな語り口に、品が漂います。創立80周年の前進座を引っ張る俳優です。記念公演の歌舞伎「秋葉権現廻船噺(あきはごんげんかいせんばなし)」で演じるのは、大盗賊・日本駄右衛門。「実悪(=歌舞伎でとりわけ悪い悪役)という役柄です。若いころは二枚目ばかりだったのにねえ(笑い)。荒唐無稽な話にどう血を通わせるか、スペクタクルと人間ドラマをお楽しみください」
4年ぶりの新作「ダンシング・チャップリン」。妻・草刈民代さんと、チャップリン役のルイジ・ボニーノさんらが踊るバレエをたっぷり見せます。チャップリン、バレエ、妻への愛がいっぱいの美しい映画です。「1本ぐらいはバレエの映画をと思っていました。バレリーナと結婚した映画監督の責任ですね」
85歳の母親の介護体験を本にしました。脳出血の後遺症に加え、認知症が進行中です。「さっきトイレにいったことも忘れる。40年前の映画は覚えているのに。つらいですよ」。2004年の発病以来、音楽活動と並行して介護生活。いまが「つらいことベストワン」な状態でも、へこたれないのが綾戸流です。
空を突き破る豪快なホームラン―。そんな度肝を抜く打球でファンを魅了できる、数少ない打者です。昨年は22歳の若さでパ・リーグの本塁打王(33本)に輝きました。今季の目標は、40本と連続のタイトル奪取です。「昨年がたまたまといわれないよう、しっかり結果を残したい」。きっぱりとした言葉。おごりはありません。
軽快な音楽に乗り、ジャンプやステップで、全身を躍動させます。1分半の演技でそんな動きが連続するエアロビック競技。その日本の第一人者です。「うまけりゃいい、強けりゃいいじゃなくて、人の心を揺さぶる演技が僕の理想です」。持ち前のスピードと運動量に加え、体を手で床から持ち上げ、足を回旋する力技などにも磨きをかけます。
ついに"定年退職"です。ドラマ「3年B組金八先生」が、27日放送で終了します。1979年に始まり、32年にわたって主演しました。「熟れた木の実が地面に落ちるような自然さです。われながら、よくやったな、と」。ドラマのスタートは29歳の時。20代、二枚目でない、秀才に見えない―。プロデューサーの考える理想の中学教師像を、3条件ともクリアしていたことが起用の理由でした。
「天才」と騒がれ、15歳でデビューして今年10周年です。兵庫県芦屋市生まれでモーツァルトと誕生日が同じ。「"浪速のモーツァルト"はキダ・タロー先生(歌謡曲などの作曲家)なので、僕は"神戸のモーツァルト"を目指そうかな(笑い)」。冗談を交えて語ります。演奏活動だけでなく作曲も盛んで、テレビ朝日「報道ステーション」のオープニングテーマ曲は彼の作品です。
「お客さんの顔を、思い浮かべながら書きました」。若い女性芸人の成長を軽快に描いた小説『女子芸人』(新潮社)で、新潮エンターテインメント大賞を受賞しました。「芸人も、仕事上での上下関係や恋愛などで、同世代の人たちと同じような悩みがあります。そんな、悩みを抱えた芸人の話を書きたかったのです」
明治初期の遊廓(ゆうかく)を舞台にした『漂砂のうたう』(集英社)で直木賞を受賞しました。「淡々と、これまで通りにやっていきたい。作家って、陰の存在だと思います。作家本人よりも、作品で知られなければ、意味がないですから」。1877年(明治10年)の東京の根津遊廓。没落士族の不満がくすぶり、不安定さの漂う時代。主人公の定九郎は、もとは武士でありながらも身分も隠し、遊廓で客を呼び込む仕事をしています。
仕立て直しが「更生服」と呼ばれた1950年代。それを"リ・フォーム"と名付けて起業。布一筋に生きてきました。たどりついたのが、『布への祈り』で紹介している作務衣(さむえ)です。日常の動きを妨げない美しさに、森さんは衣の原点を見ています。
心は目に見えない。でも、必ず何らかのかたちになって現れる。連続ドラマ「ホンボシ~心理特捜事件簿」はそんな人の心理に焦点をあてた作品です。「そうか。この表情は、こういうときにするんだと。勉強になりますね。究極のアクターズスタジオ(俳優養成所)です」。高嶋さんふんする真田は、犯罪の痕跡から行動や心理を分析、犯人像を推定する特別捜査支援班の班長です。