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「思想調査」が出発点

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「思想調査」に抗議する共産党大阪府委員会の宣伝=2月18日、京橋駅前

 橋下徹市長は、大阪市職員の政治活動を制限する条例制定に向けて、今年の年明け早々から動き始めていました。「正月休みに、幹部にメールで全部流した」と、1月4日の記者会見で橋下市長自身が明かしています。

 4日は仕事始め。年頭あいさつで、幹部職員に次のような訓示もしました。

 「(労働組合の適正化について)いま何が問題かを情報収集し、整理し、早々に実態調査をしながら、問題を明らかにする」

 「市役所が政治活動に巻き込まれないための厳格なルール、条例を念頭に置く」

 ここでいう「実態調査」とは、2月に「職員アンケート」と称して行われた「思想調査」にほかなりません。

「ぐるみ」断定

 労働組合への加入の有無、政治家の街頭演説への参加の有無、誘われたのならそれは誰なのか―。こんな質問への回答を、市長の業務命令として強制し、応じなければ処分すると脅したのです。

 憲法をじゅうりんする「思想調査」を出発点にし、行き着いた先が、「政治活動制限条例案」だったのです。

 橋下市長が代表を務める「大阪維新の会」の市議も捏造リストを用い、市職員の政治活動制限へとひた走りました。

 「維新」の杉村幸太郎市議は2月10日、市議会市政改革特別委員会で、交通局本局庁舎内で見つかったという「知人・友人紹介カード配布回収リスト」を示して、「交通局と組合が組織ぐるみで(昨年の)市長選挙に関与していたことを裏付けるものだ」と断じました。

 杉村市議は「管理職のデータが含まれていた。組合が保有する情報だけではこの名簿は作成できない」と、交通局幹部に詰め寄りました。

 橋下市長も自身のツイッターに、「公務員組合がどれだけえげつないか。だから公務員組合の政治活動に一定のルールを設けなければならない」と書き込みました。

「捏造」が判明

 ところが、交通局の調査で、この名簿が同局嘱託職員による捏造であったことが判明(3月27日)しました。

 しかし、「維新」市議団は、裏付けなしに市議会で取り上げたことを謝罪するどころか、「リストが真実か交通局に調査を依頼したもので、何ら批判されるものではない」と開き直り、杉村市議は現在も議員を続けています。

 橋下市長も「何かあれば役所に謝らないといけないというのは間違い。役所の悪口をいうのが議員の仕事」と話し、杉村市議を擁護しました。

 「政治活動制限条例案」は、「市民から信頼される市政を実現することを目的とする」(第1条)と定めています。捏造リストによる追及を謝罪さえしない政治家に、このような条例案を提出する資格はありません。

(つづく)

(「赤旗」2012年7月19日付)

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