国際

世界の今を伝える国際面 重視するのは国民目線 

タハリール広場.jpg                            <「エジプト数十万人デモ 民政移管速やかに」から(記事を読む   (記事を読む) (記事を読む) 

 

 欧州の債務危機や緊縮財政策とこれに対する国民の抗議のたたかい、「アラブの春」につづく中東・北アフリカ諸国の民主主義を求める民衆の運動、北朝鮮の「ロケット」発射…。世界では、日々新たな出来事が起きて、発展しています。「しんぶん赤旗」は、その局面の特徴を伝えつつ、世界の大きな流れを重視し、各国の国民の視点からこれら問題を報じるよう努力しています。特に、軍事ではなく外交による紛争解決の努力、財政では国民にしわ寄せする緊縮策ではなく、雇用創出と社会正義をという主張、原発ゼロをめざす動きに光をあてています。


☆米フロリダ州黒人高校生射殺の波紋、「脅威」感じたら発砲OK?

 米フロリダ州で2月に発生した17歳の黒人高校生が射殺された事件。射殺した白人男性は高校生のトレイボン・マーティン君を不審者と思い込み、追いかけて射殺していました。でも、地元警察は発砲は「自衛措置」だったとしてこの男性を釈放してしまいました。事件の背景には「人種偏見」があるのではと議論が起こり、男性の逮捕を求める抗議行動が全米に広がりました。
 国際面では、住民が脅威を感じたら、その相手に発砲してもかまわないとして、過度の「正当防衛」を認めるフロリダ州の法律に着目。同様の法律が全米で約20州まで広がっていることや、州法の改正を主張する連邦上院議員のコメントも紹介。事件の背景にある、米国社会の問題を浮き彫りにしました(紙面を見る)。

☆北朝鮮「ロケット」発射失敗、何が問われているのか

 北朝鮮は4月13日、「ロケット」発射を強行しました。4月上旬は、発射予告を受けて、国連や各国が「自制」を求めて動いた経過を連日報道。発射翌日の紙面では、「ロケット」と北朝鮮が主張しているとはいえ、「弾道ミサイル技術を利用した発射」の中止を求めていた国連安保理決議1874に違反する行為であるとして厳しく批判しました(記事を読む)。 また、3面では、1990年代以降の北朝鮮のミサイル・ロケット発射と核実験の動きをまとめた表と大型の解説記事を掲載。北朝鮮の言動の問題点を整理するとともに、この問題を解決する方向についても、米国、北朝鮮、中国、韓国、ロシア、日本が参加する「6カ国協議共同声明」(北朝鮮が核兵器と核計画を放棄することを盛り込んでいる)の立場に立ち返って、外交的努力を強める大切さを強調しています(紙面を見る)。
 

☆韓国総選挙、与党勝利の背景を探る。初当選の若者議員も登場

 4月11日に実施された韓国の総選挙では、与党セヌリ党(旧ハンナラ党)が過半数の議席を得て勝利しました。李明博(イ・ミョンバク)政権が側近の不正疑惑や与党代表選をめぐる不正疑惑などで国民の厳しい批判にさらされる中で行われた今回の選挙。野党有利ともいわれた事前予想を覆した結果が生まれた背景にある与党の「過去との決別」戦略などについて、現地を直接取材した記者が解説しています(記事を読む)。
 若者の多くが、自分たちの世代を代表する議員がいないと感じているという韓国ですが、今回は30代の青年が9人当選。その中の1人で左派政党・統合進歩党の金在妍(キム・ジェヨン)氏(31)がインタビューで紙面に登場。議員としてまずやりたい仕事として、「大学授業料の半額化です。高額の授業料による若者の苦痛を訴えてきた市民の念願でもあるし、若者たちが、自分たちが乗り出してこそ、政治を変え、暮らしの問題を解決できると確信する根拠になるでしょう」と語っています(紙面を見る)。
 

☆文書採択できず終わった米州サミット、米国の孤立が浮き彫り

 米国、カナダと中南米・カリブ海の国々が参加して1994年からほぼ3年ごとに開催されてきた米州サミット(首脳会議)。4月15日にコロンビアで閉幕した第6回サミットでは、理不尽なキューバ排除の立場にしがみつく米国とキューバの参加を求める中南米諸国の対立で合意が得られず、恒例である最終文書も採択できませんでした。注目されたのは、コロンビアやメキシコなどこれまで米国寄りだとされてきた国が、正面から米国のやり方に異議を申し立てる発言を行ったことです。ロイター通信は「地域の左派と保守の大統領たちが(互いの)緊張関係を和らげ、米国に対抗したのは初めてのことだ」と指摘。中南米諸国の自主的な流れの確固たる前進と米国の孤立ぶりが改めて浮き彫りになったことを紹介しています(紙面を見る)。
 

☆韓国、公正な報道求めるメディア労組を市民が支援


 「今の韓国メディアは、政権から独立した自由な報道ができていない。ストライキによる労組の問題提起に市民として、とにかく助けたいという思いで集まった」-。お隣の国韓国では、KBS(韓国放送公社)、MBC(文化放送)の労働組合が「公正な報道」を求めて1月末からストライキを行っています。これは、労組の主張に共感する市民たちが首都ソウルで行った支援フリーマーケットを企画した男性の言葉(紙面を見る)。
 

☆印パ国境の氷河、非軍事化しよう。軍幹部が融和へ発言
 

 インドとパキスタンは互いに領有権を主張する国境未画定の地域を抱えています。ところが、パキスタンのキアニ陸軍参謀長は4月18日、国境地帯のシアチェン氷河について、両国軍を撤退させ、非軍事化すべきだと発言しました。この地域に駐留していたパキスタン軍部隊が雪崩被害にあったことが、この発言の背景にありますが、軍の事実上のトップが両国の「融和」に向けて新たなメッセージを発したものとして注目しました(紙面を見る)。
 

☆重い学費、ローン地獄…。 各国の学生が反撃
 

 南米チリでは、高い学費を支払うための民間の学資ローンで学生の3分の1が卒業時に平均810万円もの借金を抱えています。学生たちの抗議行動にたいして、政府は、銀行資本をローン制度から排除し、年利を2%に引き下げる新たな制度を提案しましたが、学生たちはこれでは根本的な解決にならないと提案を拒否し、学費の無償化を求めるデモには8万人が参加しました。27日付の国際面では、この行動をはじめ、米国、スペイン、ロシアで高い学費や教育予算削減に反対する学生たちのたたかいを一挙に紹介しました(紙面を見る)。
 

☆アルゼンチン石油会社国有化へ。エネルギーは「公共の利益」
 

 南米アルゼンチンの政府は4月16日、石油大手企業YPFを事実上国有化する方針を発表しました。大手メディアは、YPFの親会社であるスペインの石油大手レプソルやその立場を擁護するスペイン政府の非難の声を中心に報じています。「しんぶん赤旗」の国際面では、YPFがもともとアルゼンチンの国営石油会社で、1990年代の新自由主義政策で民営化されたこと、最大の株主であるレプソルがアルゼンチン国内での原油や天然ガス生産がもうけが少ないと判断し、この部門への投資を減らしてきた経過などを紹介。自国のエネルギー確保を「公共の利益」という立場から「国営化」に着手したアルゼンチン側の事情を報道しました(紙面を見る)。
 

☆親しみやすい紙面へ 多彩な国際面
 

 企画記事を中心としているのが第2国際欄。ルポや読み物記事を重視し、曜日ごとに常設コラムがあり、それぞれ特色を出しています。
*海外で暮らしている女性が生活感豊かに執筆しているのが「女性の目 アラカルト」。衣食住のお国柄が描かれ、政治や社会にも目が注がれています。
*「焦点フォーカス」はニュースを一歩掘り下げた解説的記事にしています(紙面を見る)。
*「ワールドリポート」世界各地の人々の暮らしに密着したルポ。珍しい風習などもとりあげています。
*「世界こぼれ話」(紙面を見る)は「あの国 こんな話」を改題したコラム。通常のニュースとは別の意外な話、ほっとする話題、市民の表情を国や地域ごとに紹介します。
 そのほか、国際政治の最前線で語られた「ことば」を通じて世界の今の特徴を浮き彫りにする「言聞録」、世界を知るための時の話題を的確に解説する「世界キーワード」などもあります。
 

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