
「しんぶん赤旗」は2008年2月1日に創刊80周年を迎えました。創刊によせての各界の「発言」を紹介します。(五十音順)
いがや・ちはる 1931年生まれ。76歳。56年コルチナ・ダンペッツォ五輪のスキー回転で銀メダルを獲得。82年国際オリンピック委員会(IOC)委員、日本オリンピック委員会(JOC)理事。2005年IOC副会長

発刊80年おめでとうございます。「赤旗」は、これまでもスポーツの価値、役割を深く正確に理解し、その発展に日々、寄与されています。その意味でも、改めて「おめでとう」といいたい。
いまスポーツはいろんな課題を抱えています。
日本では若者のスポーツ離れが、深刻な状況にあります。その体力的な低下がどうなっていくのか、私は心配でなりません。普及が改めて大事な時期にさしかかっている気がしています。
トップスポーツの世界でも、ドーピングの問題があります。昨年、本塁打記録を塗り替えた大リーグのバリー・ボンズに疑惑が持ち上がったとき、ある少年が「あなたにだけは、こうあってほしくなかった」と、悲嘆に暮れたという話を聞きました。
スポーツは、人々を悲しませるためにあるのではありません。健全な社会づくりに貢献するためにこそあります。
スポーツはルールを守る、たたかう相手を認め尊重する、友情をはぐくむなどの豊かな価値を持っています。これらはどれも、人々の意識に働きかけ、社会の節度ある発展、平和な世界づくりに貢献できる重要な価値であり、役割です。
このフェアプレーの価値に光をあて、広げていくこと――。これはスポーツの発展の上でも、社会への貢献という点でも決定的に大事です。「赤旗」さんは、このことにとても力を入れていらっしゃる。私は、その姿勢がとてもいいと思っています。今後もオピニオンリーダーとして、フェアプレーの真の姿を伝えていってください。
聞き手 和泉民郎