2007年1月14日(日)「しんぶん赤旗」

思想・良心の自由考える

「日の丸・君が代」強制

日弁連などシンポ


 日本弁護士連合会と東京の三つの弁護士会が十三日、東京都内で「思想・良心の自由の現代的意義を考える」をテーマにシンポジウムを開催し、約二百人が参加しました。学校での「日の丸・君が代」の強制をめぐり、人権救済を求める訴えが相次いでいることを受けて開かれたもの。

 シンポジウムでは冒頭、日弁連の「『日の丸』『君が代』強制問題にかんする検討プロジェクトチーム」から、一九九九年の「国旗・国歌法」制定後この問題で教師や生徒などから日弁連や地方の弁護士会への人権救済申し立てが、十二件に上っていることが報告されました。

 関西学院大学教授で精神科医の野田正彰さんが基調講演。「人間は自由を本質とする動物」であり、強制が身体や精神にどのような苦痛を与えるかを語りました。

 野田さんと、日弁連子どもの権利委員会の元委員長である中川明・明治学院大学法科大学院教授、西原博史・早稲田大学教授、元都立高校校長の渡部謙一さんの四氏によるパネル討論も行われ、都立学校での強制の実態や、改悪された教育基本法の問題、強制が子どもに何をもたらすのかなどをめぐって議論されました。

 現職の都立高校教師と昨年都立高校を卒業した大学生が発言。「子どもが自ら考える自由がなければ民主主義は守れない」「いろいろな国からの入学者がいて、さまざまな文化のすばらしさを学んだ高校だったが、その卒業式が変えられてしまった」と語りました。


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