2006年12月31日(日)「しんぶん赤旗」

問題は国の押しつけと激しい受験競争

日テレ系 教育問題で石井議員


 日本共産党の石井郁子衆院議員は三十日放映の日本テレビ系番組「ウェークアップ!ぷらす」に出演し、自民、民主両党の議員らと教育問題について討論しました。

 番組では、政府の教育再生会議の議論の様子や安倍晋三首相が手本とするイギリスの「教育改革」を紹介。司会者は「(学力低下がいわれるが)いままでの『ゆとり教育』はよかったんだろうか」と問題提起しました。

 石井氏は「一九七〇年代からゆとりが叫ばれてきたが、背景には受験競争の激化がある。テストのための知識暗記や詰めこみ教育への批判のなかで、政府は『ゆとり教育』へと転換してきたが、その激しい受験競争自体は解決されていない」と現在の教育行政の問題点を指摘しました。

 民主党の藤村修衆院議員は「大学入試をなくすべきだ」などと主張。

 自民党の小坂憲次前文科相は「戦後教育のいい部分のなかで欠けているものを教育基本法改正でおぎなった」と述べ、改悪教育基本法を賛美しました。

 石井氏は「学力低下といわれるが、日本の学力は国際調査でも低くない。ただトップクラスの子はできるけど、中位から下位が非常に悪いという学力格差の問題が出てきている。ここを直さなければならない」と強調しました。

 また「教員の多忙化」が話題になるなかで、石井氏は「先生が教育委員会や文科省からの指示に追われている面がある。子どもたちに向き合えるようにすべきだ」と強調。改悪教育基本法が、さまざまな徳目を強制しようとしていることを批判しつつ、「国や教育再生会議が子どもに、ああしろ、こうしろ、と上から押し付けるのではなく、(教育条件の整備などで)子どもに愛しているんだよというメッセージを出すことのほうが今は一番大事だ」と述べました。


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