2006年12月30日(土)「しんぶん赤旗」

自民党

改憲手続き「早期成立」

運動方針案 靖国参拝を継続


 来年一月十七日の自民党大会に提案される二〇〇七年「党運動方針」案の内容が二十九日、明らかになりました。方針案は「美しい国づくりに向けて―改革を加速し、統一地方選挙、参議院選挙に勝利しよう―」とのタイトルです。

 内政面では憲法改定の実現、改憲手続き法案の早期成立、教育再生、外交・安保では日米安保体制の強化・米軍再編の推進を柱に「総合的外交力の強化」など安倍晋三首相(党総裁)が掲げる「戦後レジームからの脱却」路線を強く打ち出しています。

 靖国神社参拝問題については「靖国神社の参拝を受け継ぎ、国の礎となられた方々に対して謹んで哀悼の誠をささげ」るとして、安倍首相が「参拝するともしないとも明らかにしない」としている“あいまい戦略”と違って党の立場から参拝へ強い意欲を示しています。

 運動方針案は安倍政権のスローガンである「美しい国、日本」の国家像について「歴史、伝統、文化を大切にしながら、自由な社会を基本とし、規律を知る凛(りん)とした国」「世界に信頼され、尊敬され、愛される、リーダーシップのある国」と定義しています。そのうえで家族、家庭、文化、伝統、地域共同体など「守るべきものを保守」する理念をかかげる自民党の存在意義を強調しています。

 重点政策は〈新しい国のかたちづくり〉〈小さな政府〉など八つの柱で三十五項目。そのトップで「憲法改正手続法案の早期成立を実現し、新憲法制定に向けての国民的論議を喚起する」と打ち出しました。「公務員制度改革推進法案の国会提出」「省庁再々編の議論を深める」など統治機構の見直しのほか、労働法制に関して「多様な働き方の実現を図る」として財界大企業が求める方向を盛り込みました。

 いっせい地方選、参院選については「安倍総裁の下で初めて迎える大型選挙」として「党の信を問う極めて重要な戦い」と位置付けました。


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