2006年12月14日(木)「しんぶん赤旗」

貸金業法改正案成立

サラ金被害者ら喜びの声

「大勝利」「運動続ける」


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(写真)埼玉県秩父市の椋神社に向け走り出した「高金利 引下げ全国連絡会」のメンバーら=13日、国会前

 「金利引き下げ実現、やったぞー」。サラ金業者への規制強化とグレーゾーン(灰色)金利の撤廃を盛り込んだ貸金業規制法等改正案が参院本会議で可決、成立した十三日、国会議事堂正門前でサラ金被害者や弁護士らの喜びの声が響きました。

 多重債務者の救済などに取り組んできた「高金利引下げ全国連絡会」のメンバーらはこの日、参院本会議を傍聴。成立を見届けた後、正門前で「大勝利」と書いたはちまきを締め、笑顔でこぶしを突き上げました。

 その後、メンバーらは秩父事件の舞台となった埼玉県秩父市の椋(むく)神社に向け出発しました。

 同神社は、十月に高金利引き下げをアピールするために実施したマラソンリレーの出発地。高利貸し被害に対して立ち上がった百二十年前の農民たちに「力をかしてもらった」として、「お礼状」を届けます。

 同連絡会は午後、全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会(クレ・サラ被連協)や全国青年司法書士協議会、労働者福祉中央協議会らと共同で記者会見しました。

 連絡会代表幹事の宇都宮健児弁護士は「灰色金利の撤廃のほか、業者の行為に対する幅広い規制が盛り込まれた。不十分な面はあるが、高く評価する。政府の『多重債務者対策本部』が実効性ある施策を行うよう、今後も運動を続ける」と語りました。

 クレ・サラ被連協の本多良男事務局長は「金利引き下げまで三年かかる。それまでに、過払い金返還の運動を広くアピールし、業者が灰色金利では営業できないような状況をつくりたい」。澤口宣男会長は「被害の実態を知る者として、多重債務問題の解決に向けてできることは何でもやっていく」と述べました。


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